映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

2014年読了本

2014-12-31 09:50:27 | 

1.昭和史の深層 保阪正康
2.国家の謀略 佐藤優
3.風景は記憶の順にできていく  椎名誠
4.確率思考のコツ 西内啓
5.日本の景気は賃金が決める 吉本佳生
6.シゴトの渋滞学 西成克裕◎(組織の理想は0.9+0.9+0.9=5、個人が発揮できる能力は0.9が限度)
7.福翁自伝(現代訳) 福沢諭吉
8.読書脳 立花隆
9.数式を使わないデータマイニング入門 岡嶋裕史
10.警察庁長官を撃った男 鹿島圭介◎◎(本年1番の優れ本、警察庁長官狙撃事件の真犯人とは)
11.ノンフィクションはこれを読め2013 成毛眞ほか
12.映画はやくざなり 笠原和夫◎◎(社会の裏を知り尽くした東映ヤクザ映画の脚本家の生き方)
13.財政学から見た日本経済 土居丈朗
14.思考体力を鍛える 西成克裕
15.ネット時代の反論術 仲正昌樹
16.無駄学 西成克裕
17.渋滞学 西成克裕
18.たまたま レナード・ムロディナウ
19.なぜ彼らは天才的能力を示すのか
20.ブラックマネー 須田慎一郎
21.辺境・近境 村上春樹
22.どうして子供は勉強しないといけないの 森満保◎
(子供時代にある領域の勉強を全くしなかったら、勉強するために大脳に準備されていた軸索や樹状突起は、細くなり、終いに消えてしまう。)

23.運は数学に任せなさい ローゼンタール
24.リカと3つのルール: 自閉症の少女がことばを話すまで
25.脳のワーキングメモリーを鍛える トレーシー・アロウェイ
26.RM収益管理のすべて ロバートGクロス◎(閑散期の仕事をしのぐレヴェニューマネジメント)
27.金正日は日本人だった 佐藤守◎(父金日成の戦前戦後の謎を追い金正日のルーツに迫る)
28.特捜検察vs金融権力 村山治
29.その科学が成功を決める リチャード・ワイズマン
30.遺伝子が解く 男の指の秘密 竹内久美子
31.18分集中法 菅野仁◎(本の内容は普通だが、主題の18分法は今年取り入れて成功する)
32.日本を守るには何が必要か 佐藤守
33.世界史の叡智 本村凌ニ
34.あの戦争は何だったのか 保阪正康
35.ウソを見破る統計学 神永正博
36.嫉妬の世界史 山内昌之◎(世界史は人への嫉妬で大きく左右される)
37.経済学の巨人危機と闘う 日経新聞
38.吉行淳之介 人と文学 高橋広満
39.すごい人の頭ん中2 ビジョネット編
40.英文の読み方 行方昭夫
41.晩年の研究 保阪正康
42.頭がよくなる本 トニーブザン◎◎(何回も再読している本)
43.ザ・ラストバンカー 西川善文
44.現場主義の競争戦略 藤本隆宏
45.中国近現代史 小島晋司
46.失敗の本質 戸部、野中他
47.英文快読術 行方昭夫
48.円安シナリオの穴 池田雄之輔
49.続く力 伊藤
50.ひらめきはカオスから生まれる オリ・ブラフマン(ひらめきを生むには「余白」を設け「異分子」を入れることが重要)
51.和僑 安田峰俊
52.構造がわかる世界史 ゆげ塾
53.すごい人の頭の中3
54.行動科学に基づく「復習持続法」 石田淳 他
55.実験心理学が見つけた超効率的勉強法 竹内龍人
56.任せ方の教科書 出口治明○
57.宰相鈴木貫太郎 小堀桂一郎
58.ぼくはなぜ炎上を恐れないのか イケダハヤト◎◎(このブロガーの文章にはまる)
59.女のいない男 村上春樹
60.まるでダメ男じゃん 豊崎由美(書評の仕方が巧み)
61.使える行動分析学 島宗理
62.武器としての書く技術 イケダハヤト◎(実践的文章術に思わず感心)
63.凶悪 新潮21
64.たった一度の人生を記録しなさい 五藤隆介
65.年収150万円で僕らは自由に生きていく イケダハヤト
66.ゼロ秒思考 赤羽雄二
67.「今すぐやれば幸福体質」 高嶋美里
68.狭小部屋 新庄耕
69.ブログ運営テクニック100 コグレマサト
70.「ビジネス書」のトリセツ 水野俊哉
71.勝負論 梅原大吾
72.ヤンキー経済 原田曜平
72.人はなぜ集団になると怠けるのか 釘原直樹◎(運動会の綱引きや選挙のように個人の努力が見えないときに社会的手抜きが発生する。そのために努力の効果を可視化することで作業者の自己効力感を高める)
73.感動集客 松野正寿
74.野心のすすめ 林真理子
75.お金がたまる本 横山光昭
76.仕事で数字を使うってこういうことです 深沢真太郎
77.東京来譚集 村上春樹
78.クイズ王の超効率勉強法 日高大介
79.先を読む頭脳 羽生善治
80.七ヶ国語をモノにした人の勉強法 橋本陽介
81.真相はこれだ 祝康成
82.この道を生きる心臓外科一筋 天野篤
83.心を操る文章術 清水義範
84.勝ち続ける意志力 梅原大吾
85.google革命の衝撃 NHKスペシャル取材班
86.臆病者のための億万長者入門 橘玲
87.居酒屋コンフィデンシャル 
88.サラリーマンでも大家さんになれる46の秘訣 藤山勇司
89.不良のための文章術 永江朗◎
90.お客をつかむウェブ心理学 川島康平◎

91.勉強の鬼原則 板野博行
92.キャラクター小説の作り方 大塚英志◎(「欠けている」→「それを回復する」がお話の根源的なリズム)
93.世紀末の作法 宮台真司
94.本気で小説を書きたい人のためのガイドブック ダヴィンチ
95.運命の人1 山崎豊子
96.ぼくらの頭脳の鍛え方 立花隆 佐藤優
97.外資系金融のexcel作成術 慎泰俊
98.ストーリーメーカー 大塚英志
99.その街の今は 柴崎友香
100.調べて、伝える、魅せる 武田徹
101.勝つために戦え 監督編 押井守◎(高校の柔道の先輩)
102.ルポライター事始 竹中労◎◎(無頼派ルポライター稼業の実態と戦後焼け跡描写の見事さ)
103.物語の体操 大塚英志
104.運命の人2 山崎豊子
105.ハリウッド脚本術 ニール・D・ヒックス
106.浮上せよと活字は言う 橋本治
107.無頼の点鬼簿 竹中労
108.不良のための読書術 永江朗
109.レキシントンの幽霊 村上春樹
110.だから僕は書く 佐野眞一◎(聞き書きの重要なことは「知識」でない「知恵」を書きとめること)
111.ノンフィクションと教養 現代プレミア
112.団塊一人ぼっち 山口文憲
113.勝つために戦え 監督絶叫編 押井守
114.実写映画オトナの事情 押井守
115.中国人と日本人 邱 永漢 
116.完本・美空ひばり 竹中労◎(闇市から這い上がろうとする美空ひばりの人生)
117.読ませる技術 山口文憲
118.荷風さんの戦後 半藤一利
119.絶対音感 最相葉月◎(音楽を聴いた途端に音名がいえて、その音を楽器で奏でることのできる能力のある人たち)
120.この命、義に捧ぐ 門田隆将◎(戦後、蒋介石を助けた日本軍残党がいた)
121.大学論 大塚英志
122.日本の単身赴任 重松清
123.「羊の歌」余聞 加藤周一◎(戦後日本の知性の「羊の歌」その後)
124.人に強くなる極意 佐藤優
125.ハーバードの「世界を動かす授業」 リチャード・ヴィートー◎(各国史の絶好のテキスト)
126.小説作法ABC 島田雅彦
127.脳内麻薬 中野信子
128.ハリウッド脚本術3アクションアドベンチャーを書く ニール・D・ヒックス
129.李鴻章 岡本隆司
130.在日 姜 尚中
131.三重スパイ 
132.日本の路地を旅する 上原善広◎(ノンフィクションの極み)
133.遊ぶ奴ほどよくデキる 大前研一
134.日本の難点 宮台真司
135.知の武装 佐藤優&手嶋龍一
136.学歴貴族の栄光と挫折 竹内洋
137.旗を立てて生きる イケダハヤト◎
138.詐欺の心理学 取違孝昭
139.脳は何かと言い訳をする 池谷裕二◎
(作業興奮のすすめ:やる気がなくても始めてみる。すると脳が次第に活性化し、やる気が出てのめり込んでいく。)
140.ビジネスをつくる仕事 小林敬幸◎
(一度に売れる量は増えない。一度優良顧客と良好な関係をきづくと、長寿になったため、ビジネスを継続できる期間は長くなった。)

141.昭和の終りと黄昏ニッポン 佐野眞一
142.愚民社会 宮台真司&大塚英志◎
(6月末)
143.あんぽん 佐野眞一◎◎(孫正義のルーツ)
144.この国の品質 佐野眞一
145.凡人として生きるということ 押井守
146.特捜検察の闇 魚住昭
147.昭和史発掘1 松本清張
148.従業員をやる気にさせる7つのカギ 稲盛和夫
149.バカが多いには理由がある 橘玲◎
150.思索紀行 立花隆◎(人間の知性は、その人の脳が過去に食べた知的食物によって構成されている。)
151.好き嫌いと経営 楠木建◎(経営者との対談まとめたもの)

152.自分史の書き方 立花隆
153.東大主席弁護士が教える7回読み勉強法 山口真由
154.ドキュメント敗れざるサラリーマンたち 永井隆
155.芸能人別帳 竹中労◎
156.ベイズ確率の基本と仕組み 松原望
157.ふるさと納税生活 金森重樹
158.大人の算数トレーニング 栗田哲也◎(訓練するということはアタリマエ世界をつくるただ1つの方法だ。理屈抜きのアタリマエ世界にだけ、人は安心して住むことができる)
159.数学的決断の技術 小島寛之
160.不思議な数列フィボナッチ数列の秘密 イングマル・レーマン
161.今日も元気だ映画を見よう 芝山幹郎◎◎(私淑する映画評論家が書く近年の映画評)
162.映画は狂気の旅である 今村昌平◎(映画の出来はシナリオ六分、配役三分、演出一分で決まる)
163.アメーバ経営 稲盛和夫◎(小単位での事業採算をみることで構成員の士気をあげる)

164.人は自分が期待するほど  見城徹&藤田晋
165.仁義なき戦いをつくった男たち 山根貞男、米原尚志
166.続 映画を旅する 田沼雄一
167.ヒトラー演説 高田博行◎◎
(大衆にメッセージを伝えるには文字によってではなく、音声によって訴えかけるのが重要)

(7月末)25冊
168.錯覚の科学 クリストファー・チャブリス◎
(知的能力を長く保つ最良の方法は脳を直接鍛えるよりも体を鍛える方が効果がある)

169.喰らう読書術 荒俣宏
170.ノマドワーカーという生き方 立花岳志
171.期待の科学 クリス・バーディング
172.バブル獄中記 長田庄一
173.数学による思考のレッスン 栗田哲也◎◎(日頃から考えていない人にいきなりひらめきの訪れる至福の時間はまず来ない。)
174.書くことについて スティーヴン・キング◎

175.宮本常一が撮った昭和の情景1
176.京セラフィロソフィ 稲盛和夫
177.宮本常一のまなざし 佐野眞一
178.ウォール街の物理学者 ジェイムズ・オーウェン・ウェザーオール◎(数学者でなく物理学者ということに注目)
179.数学に感動する頭をつくる 栗田哲也◎
(覚えるという作業は、今まで自分が学習してきた事項と関連付け、構造化して覚えていかないと、すぐ忘れるし、使い物にならない。)

180.CIA諜報員が駆使するテクニックはビジネスに応用できる
181.反きれいごと学力論 栗田哲也、米谷達也◎◎(栗田先生ほど世の中の現象に対する鋭い目をもった人はいない)
182.東大教授がゼミで教えている人生で大切なこと 伊藤元重◎◎(私の頭脳は短距離型だ。瞬発力はあるが、持続性がない。喫茶店で短時間で集中的に作業する方が、書斎で思索するより向いている。)

183.街を変える小さな店 堀部篤史
184.新目標達成法 小宮一慶
185.決断力 羽生善治
186.勝負脳の鍛え方 林成行
187.反ポピュリズム論 渡辺恒雄
188.東大理Ⅲへの道 岩波邦明
189.カリスマ 上 佐野眞一◎◎(中内功の人生)
190.天才数学者はこう賭ける ウィリアム・パウンドストーン
191.クリエイティブ喧嘩術 大友啓史
192.カリスマ 下 佐野眞一
193.はじめてのGTO ストレスフリーの整理術 デビッド・アレン
194.ギャンブルに人生をかけた男たち M・コニック
195.中国共産党 支配者たちの秘密の世界 リチャード・マグレガー◎◎(中国共産党の怖さがよくわかる名著)
196.トレーディングシステム入門 トーマス・ストリズマン
(8月末)29冊
197.物理学者ウォール街を往く エマニュエル・ダーマン
198.竹中労 没後20年反骨のルポライター
199.ニューリッチの成功法則 高城幸司、原田曜平
200.チャイナ・ジャッジ 遠藤誉
201.トレーダーの生理学 ジョン・コーツ
202.人質の朗読会 小川洋子
203.ダメじゃこりゃ いかりや長介◎
204.悪韓論 室谷克実
205.なぜ女と経営者は占いが好きか 副島隆彦
206.ビジネスで大切なことはみんなレストランで教わった。 岡田博紀
207.ミステリーの書き方 日本推理作家協会◎
208.リスクにあなたは騙される ダン・ガードナー
209.オタクの息子に悩んでます  岡田斗司夫
210.小説家になる方法 清水義範
(9月末)14冊
211.ラーメン二郎に学ぶ経営学 牧田幸裕
212.就職力 齋藤孝
213.そそるマーケティング
214.リアルのゆくえ 大塚英志、東浩紀
215.経済学に何ができるか 猪木武徳
216.中島敦「山月記伝説」の真実 島内景二◎(中島敦の人生にこんな秘話があった。年末の日経連載もグッド)
217.ベストセラー小説の書き方 ディーン・R. クーンツ◎(何回も読んでいる本)
218.下流社会 三浦展
219.工学部ヒラノ教授と七人の天才 今野浩
220.構図がわかれば絵画がわかる 布施英利
221.創価学会と平和主義 佐藤優
222.英会話不要論 行方昭夫
223.自閉っ子のための友達入門
224.日本の地価が3分の1以下になる 三浦展▼(経済音痴というイメージをもつ)
225.三本線ノート術 橋本和彦
226.誰でもできる、いつでもできる、どこでもできる、身のたけ起業 井口晃
227.自閉症の本 佐々木正美
228.ハーバードビジネスレビューBEST10論文◎(よく1冊にまとめてくれた)
229.暴走族だった僕が大統領シェフになるまで 山本秀正
230.超部下マネジメント術 石田淳
231.突破者外伝 宮崎学◎(社会の裏をよく知る突破者)
232.工学部ヒラノ教授 今野浩
233.スル―されない技術 石田章洋◎(妙に納得する生き方論)
234.林修の仕事原論 林修
235.どんどん決めて、どんどん動け 吉越浩一郎
236.組織が大きく変わる「最高の報酬」 石田淳◎(わかりやすいんだよなあ。仕事に役立つ)
237.うほほシネクラブ 内田樹
(10月末)27冊
238.学力低下は錯覚である 神永正博
239.買い物難民を救え 村上稔
240.フリードリヒ・ハイエク ラニ―・エーべンシュタイン◎◎(社会主義崩壊をいち早く読みとっていたハイエクの人生)
241.脚本を書くための101の習慣 カール・イグレシアス◎

242.ケインズ100の名言 平井俊顕
243.映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと シド・フィールド◎
244.「やりがいのある仕事」という幻想 森博嗣
245.村上式シンプル仕事術 村上憲郎
246.許永中 日本の闇を背負い続けた男 森功
247.偏差値29からの東大合格 杉山奈津子
248.影響力の武器 実践編 RBチャルディーニ他
249.100年の難問はなぜ解けたのか 春日真人
250.独裁者の教養 安田峰俊
251.エンディングノートのすすめ 本田桂子
252.ルポ電王戦 人間vsコンピューターの真実 松本博文
253.ツキの科学 マックス・ギュンター
254.映像の原則 富野由悠季◎
(11月末)17冊
255.金持ち父さんのサクセスストーリーズ ロバートキヨサキ
256.ノーベル賞経済学賞の40年 トーマス・カリア◎(現代経済学思想の歴史がよくわかる本)
257.経済学をめぐる巨匠たち 小室直樹
258.反転―闇社会の守護神と呼ばれて  田中森一◎◎(特捜検事からバブル弁護士となる人生:今年死んだ)
259.キャンプ論 あたらしいフィールドワーク 加藤文俊◎(街に出てフィールドワークをやる気になる)

260.映画技法完全レファレンス ジェレミー・ヴィンヤード
261.木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったか 増田俊也◎(2回目、今回ディテイルいくつか発見。2段600pの大著)
262.33年後のなんとなく、クリスタル 田中康夫
263.フィールドワーク  佐藤郁哉
264.行け行けわがまち調査隊 岡田知弘
265.アウトラインから書く小説再入門 KMワイランド
266.正義の正体 佐藤優&田中森一
267.ゼロからの脚本術 10人の映画監督、脚本家のプロット編
268.実践フィールドワーク入門 佐藤郁哉
269.数字で世界を操る巨人たち スティーヴン・ベイカー
270.素晴らしい映画を書くためにあなたに必要なワークブック シド・フィールド◎◎(映画の構造がよくわかる本)
271.天才たちの日課 メイソン・カリー
272.仁義なき映画列伝 大高宏雄
273.あたりまえを疑う社会学 好井裕明
274.工学部ヒラノ名誉教授の告白 今野浩
275.格差社会のサバイバル術 三浦展
276.愛という言葉を口にできなかった二人のために 沢木耕太郎
277.ヤクザ1000人に会いました。 鈴木智彦
278.「昔はワルだった」と自慢するバカ 小谷野敦
(12月末)24冊

◎◎はかなり気にいる ◎も大好き 

今年はノンフィクションを中心に伝記を多く読んだ。ビジネス本少々、小説はあまり読んでいない。
物語は映像化したものが自分にはなじむ。
目標達成で2014年終了!
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映画「運命じゃない人」 内田けんじ

2014-12-31 09:43:32 | 映画(自分好みベスト100)
映画「運命じゃない人」は内田けんじ監督による2005年のドラマ
この映画は傑作だ。
今まで何で見なかったんだろう。出演者はいずれも映画でよく見かける顔だけど、メジャーな俳優は出ていない。ジャケットもパッとしない。なんか違うのかな?といった印象なのかもしれない。内田けんじ監督「鍵泥棒のメソッド」は面白かったけど、ストーリーを書くのが面倒くさくなってブログにアップしていない。「アフタースクール」は途中で見るのをやめた。だからなのか、今まで「運命じゃない人」見ていなかった。


映画を見始めた時も普通の恋愛モノなのか?としばらく映像を追っていた。ところが、途中でこの映画ものすごく手が込んでいることに気づく。
出演者それぞれにドラマがあり、たった一晩でそれがパズルを解くようにつながっていく。周辺にいる便利屋までがつながっていく。
時間軸をずらしながら、われわれ観客に迷彩をたくさん与える。本当はA→Bの話なのをそうはみせない。
見ていくごとに新事実がわかっていくその展開が実にお見事!!

婚約破棄となり、二人で住む家を出てきた桑田真紀(霧島れいか)。婚約指輪を質屋に持って行ったが3500円にしかならず、一人入ったレストランはカップル、家族、友達同士でにぎわっている。一人ぼっちで寂しさがこみ上げて今に泣きそうだ。そんな時前の席に座っている男から一緒に食事をしないかと誘われる。


サラリーマンの宮田 武(中村靖日)は、頼まれ事は断れず、すぐに人を信じてしまう典型的ないい人。結婚前提でマンションを購入した途端、行方知れずになってしまった前の彼女・あゆみが忘れられない。一人さみしくマンションに帰った時、親友から食事に来ないかと誘いがあった。行きたくないなあと思ったのに、別れたあゆみの話があると聞かされ、あわてて待ち合わせのレストランへ向かう。


そんな宮田の親友で私立探偵の神田(山中聡)は、宮田のことが歯がゆくて仕方がない。いつまでも前の彼女にことを引きずっていても仕方がないと、宮田のために女の子をナンパしてやる。それはレストランで一人で寂しそうに食事をしている真紀だった。


こうして3人が揃う。ちょっと席を外したはずの神田は気がつくとレストランから姿を消していない。宮田と真紀の2人になった。
泊まる家もない真紀に、宮田は自分の家に泊まるようすすめ、二人は宮田のマンションに帰っていく。そこに行方知れずだったあゆみ(板谷由夏)が突如現われる。忘れ物を取りに来たのだというのだ。元婚約者が来たことで、真紀はあわてて宮田の家をでていってしまう。宮田は追いかけるが、真紀はきっと元恋人がよりを戻しに来ただけじゃないかとその場を立ち去ろうとする。それでも、勇気を振り絞り真紀の電話番号を聞くことに成功する。

ここまでは普通のよくあるラブストーリーの一幕でどうってことない。
しかし、それだけではなかった。ここでいったん時間軸をずらす。
神田とあゆみが神田の探偵事務所で会っていたのだ。
あゆみが自分を外国へ逃がしてくれと頼む。神田は、親友がつきあっていた女に怪しいところがあるのでは?ときっちりあゆみを調べあげていた。ヤクザの浅井とつき合っているというばかりでなく、何人かの男を騙していたこともわかっていた。でもヤクザに絡むのが嫌で黙っていた。
浅井のところから持ち逃げしてきた金を目の前に出したあゆみの依頼を神田はどう受けるのか??。。。


この時間軸のずらし方も、後になってみると絶妙と感じる。
単純なずらし方とは違う。重層な物語になっていてきちっとした着地点があるのだ。
構造が固まって、いかに観客をだますのかをじっくり練って見せ方を決めている。

このあとも宮田、真紀の物語の裏で神田、あゆみそれぞれのドラマがあり、そこにあゆみの恋人浅井が絡んでくる。
時間軸のずらしを利用させながら、何度もだまされる。
見終わってこの練られた脚本の見事さに感嘆した。
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