映画「ロストドーター」はNetflix映画
「ロストドーター」はオスカー女優オリヴィアコールマン主演のNetflix映画だ。今年のアカデミー賞に3部門でノミネートした作品ということで気になったのでピックアップする。女優のマギーギレンホールが監督でダコタジョンソン、エドハリス、ピーターサースガードなど脇はそれなりの俳優をそろえている。先入観なしに映画を観てみる。ギリシャの避暑地での出来事の設定となっているがそれらしき固有名詞はでてこない。
避暑地の海辺のコテージで静養している女性大学教授リダ(オリヴィアコールマン)が、現地のビーチサイドで出会った子連れ家族を見ながら自分の育児体験を回想し感慨にふける話である。
バカンス地の話でも優雅な部分はなく、暗い展開だ。サイコサスペンスの様相を呈している。主人公が若き日に育児ノイローゼにかかった経験の映像と旅行先で出会った母娘に関わりをもつ主人公の姿を交差させる。不思議な肌合いをもつ作品で、緊迫感が伝わる。主演と助演がオスカー候補になるのは理解できる作品だ。どちらかいうと、子どもを育てる女性から共感を得ようとする映画なのかなあ。
⒈回想
現地に着き、主人公リダは早速ビーチサイドで日光浴をする。すると、アメリカから来た大家族がすぐ横に来る。場所を移してくれないかといったり、うっとうしい家族だ。そうしているうちに、幼い娘の行方が一瞬わからなくなる。周囲は大騒ぎで、みんなで探すが見つからない。探す場面にダブってくる映像がある。アレ?こんな女の人大家族の中にいたっけかな?と一瞬思うとそれはリダの若き日だった。ジェシー・バックリーが演じる。
ジェシー・バックリーもアカデミー賞助演女優賞にノミネートされている。洒落っ気のない感じの母親で、2人の娘を扱うのに精一杯だ。髪の毛のセットも整えていないままで、家事と学問の道の両天秤に右往左往する。日常に疲れ果て夫と違う学者との恋に狂う。役柄に没頭していて実にジェシー・バックリーは上手い。ノミネートは納得という名演である。
⒉育児ノイローゼ
避暑地の海岸に現れたアメリカ人家族は、雰囲気も尋常じゃない裏社会からみのような雰囲気を持つ。やたらにリダに絡む少女の叔母もいる。そんな家族の中に5歳前後と思しき人形を抱えている女の子がいる。でも、母親(ダコタジョンソン)は子育てに嫌気がさしているようだ。子どもはほったらかしている。
そうしているうちに娘が行方不明になる。大慌てでみんなで探すが、結局見つけるのはリダだ。でも、子どもが大事に持っていた人形はリダがこっそり持ち帰るのだ。その人形がこの映画のストーリーの行方に影響を与える。
一方で、同じように育児ノイローゼになっていた20年ほど前のリダを映し出す。2人の娘の片方が特にめんどくさい。自分で自分を傷つける自傷行為の性向がある。一方で大学で比較文学を専攻しているリダは、学問の世界で認められようと必死だ。泣き止まず面倒な娘を扱うのに難儀した上で、夫をさておいて学者(ピーター・サースガード)とのよからぬ恋にふけっていこうとする。
情熱的な若き日のリダの行動は支離滅裂だ。情緒不安定な母親でまさに育児放棄状態だ。オリビアコールマン演じる現在のリダが、その昔の自分を現地で出会った育児ノイローゼの若き母親にダブらせる。実は殺人とか大きな事件が起きてもおかしくないような、不安心理が今のリダを覆う。そして、不穏な動きを取り続けていく。そのあたりをサイコサスペンス風に描いて、まずまず楽しめた。
「ロストドーター」はオスカー女優オリヴィアコールマン主演のNetflix映画だ。今年のアカデミー賞に3部門でノミネートした作品ということで気になったのでピックアップする。女優のマギーギレンホールが監督でダコタジョンソン、エドハリス、ピーターサースガードなど脇はそれなりの俳優をそろえている。先入観なしに映画を観てみる。ギリシャの避暑地での出来事の設定となっているがそれらしき固有名詞はでてこない。
避暑地の海辺のコテージで静養している女性大学教授リダ(オリヴィアコールマン)が、現地のビーチサイドで出会った子連れ家族を見ながら自分の育児体験を回想し感慨にふける話である。
バカンス地の話でも優雅な部分はなく、暗い展開だ。サイコサスペンスの様相を呈している。主人公が若き日に育児ノイローゼにかかった経験の映像と旅行先で出会った母娘に関わりをもつ主人公の姿を交差させる。不思議な肌合いをもつ作品で、緊迫感が伝わる。主演と助演がオスカー候補になるのは理解できる作品だ。どちらかいうと、子どもを育てる女性から共感を得ようとする映画なのかなあ。
⒈回想
現地に着き、主人公リダは早速ビーチサイドで日光浴をする。すると、アメリカから来た大家族がすぐ横に来る。場所を移してくれないかといったり、うっとうしい家族だ。そうしているうちに、幼い娘の行方が一瞬わからなくなる。周囲は大騒ぎで、みんなで探すが見つからない。探す場面にダブってくる映像がある。アレ?こんな女の人大家族の中にいたっけかな?と一瞬思うとそれはリダの若き日だった。ジェシー・バックリーが演じる。
ジェシー・バックリーもアカデミー賞助演女優賞にノミネートされている。洒落っ気のない感じの母親で、2人の娘を扱うのに精一杯だ。髪の毛のセットも整えていないままで、家事と学問の道の両天秤に右往左往する。日常に疲れ果て夫と違う学者との恋に狂う。役柄に没頭していて実にジェシー・バックリーは上手い。ノミネートは納得という名演である。
⒉育児ノイローゼ
避暑地の海岸に現れたアメリカ人家族は、雰囲気も尋常じゃない裏社会からみのような雰囲気を持つ。やたらにリダに絡む少女の叔母もいる。そんな家族の中に5歳前後と思しき人形を抱えている女の子がいる。でも、母親(ダコタジョンソン)は子育てに嫌気がさしているようだ。子どもはほったらかしている。
そうしているうちに娘が行方不明になる。大慌てでみんなで探すが、結局見つけるのはリダだ。でも、子どもが大事に持っていた人形はリダがこっそり持ち帰るのだ。その人形がこの映画のストーリーの行方に影響を与える。
一方で、同じように育児ノイローゼになっていた20年ほど前のリダを映し出す。2人の娘の片方が特にめんどくさい。自分で自分を傷つける自傷行為の性向がある。一方で大学で比較文学を専攻しているリダは、学問の世界で認められようと必死だ。泣き止まず面倒な娘を扱うのに難儀した上で、夫をさておいて学者(ピーター・サースガード)とのよからぬ恋にふけっていこうとする。
情熱的な若き日のリダの行動は支離滅裂だ。情緒不安定な母親でまさに育児放棄状態だ。オリビアコールマン演じる現在のリダが、その昔の自分を現地で出会った育児ノイローゼの若き母親にダブらせる。実は殺人とか大きな事件が起きてもおかしくないような、不安心理が今のリダを覆う。そして、不穏な動きを取り続けていく。そのあたりをサイコサスペンス風に描いて、まずまず楽しめた。