映画「あるスキャンダルの覚え書き」は2007年のイギリス映画だ。
女教師が15歳の少年を誘惑するというのが、どうも気味悪い気がして見ていなかったが、これは予想以上におもしろい!
ジュディ・デンチ&ケイト・ブランシェットというオスカー女優2人の共演によるシリアスドラマ、いやサスペンスと言ってもいいかもしれない。途中まで予測の範疇のストーリーが続いた後、ラスト30分以降の展開が実によくできている。
舞台はロンドン郊外だ。
主人公バーバラ(ジュディ・デンチ)は独身、ブルーカラーの息子たちが多く通うハイスクールで歴史の教師をしている。厳格なベテラン教師で一目置かれている。彼女の一人称でストーリーは語られる。
その学校に一人の美術教師シーバ(ケイト・ブランシェット)が異動できた。あるとき男子生徒同士のいざこざがあり、ケイトが戸惑っている中にジュディが仲裁に入った。それをきっかけに2人は話をするようになる。「遊びに来ませんか?」というケイトの誘いに自宅に行くと、そこには年の離れた夫(ビル・ナイ)と2人の娘がいた。上流家庭で育ちおおらかなケイトにジュディも強く関心をもつようになった。
そんなある時、学校で行事があった。生徒たちがみんな演芸会に出ている時、姿の見えないシーバを探しに歩いていたジュディは美術室の中でケイトが一人の生徒スディーヴン・コナリー(アンドリュー・シンプソン)と性的な戯れにふけっているのを発見する。驚くジュディだ。
ジュディはケイトに連絡をしてパブで会う。ケイトから事情を聴く。この生徒の美術の才能に着目したケイトが放課後個人教授をするようになったのがきっかけで、その後2人はただならぬ関係になったのだ。ケイトがジュディに懇願して、学校に報告せずここだけの話にすることになった。当然教え子とは別れる約束をした。
しかし、一度結ばれた縁はなかなかとれない。別れると強く教え子にいったにもかかわらず、追ってくる教え子と再度よからぬ関係になる。学校に報告しなかったことでジュディとケイトはそれまでよりも仲良くなっていた。ジュディが可愛がっている子猫の行く末が短いことを泣きながらケイトの家に報告に行った時、教え子が塀をよじ登って家に入ってきたのだ。もう一度ジュディにばれてしまう。憤慨するジュディであるが。。。
単なる教え子との恋という話ではなかった。(それじゃAVだよね)
上で述べたストーリーがざっと約40分近く、そのあとに大きな変化が現れてくる。結局独身を通しているさみしい主人公が怖いほど変貌していくのである。予想通りの展開が過ぎて「あと30分をどう仕上げる」と思った後、どんでん返しが続く。これからのジュディ・デンチが凄い。ケイトを支配しようと表情が変わる。もともと007の「M」や女王陛下を堂々演じられる名女優である。その円熟といえる演技ぶりにはどきどきさせられる。迎え撃つケイトもさすがだ。この映画ではちょっと抜けている女性を演じていたが、ラスト近くで見せるケイトの迫力には恐れ入った。この映画のころ38歳だったケイトが美しい。2人が交互に演技合戦をしているようだ。
この映画でジュディは毎日日記をつける。ほとんどは予定がないさみしい毎日だが、その日が良い日だとゴールドの星のシールを日記帳に貼って行く。同時に仲のよくなった相手のことをストーカーのように知ろうとして日記にぶちまける。どちらかというレズビアン的心理もある。かなり嫉妬深い。
自分は男性なのでレズの心理はわからない。ある女性によると、彼女の知り合いにいるレズビアンの女性はその相手の行動に対して、男性に対する嫉妬心を大きく上回る強い激情をもって接しているそうだ。この映画を見ていて、その話を思い出した。
独身女性はこの映画をどう見るのであろうか?妙に気になってしまった。
ケイトの家庭を通じて若干アッパーの英国人家庭の偶像をよく描いていた気もする。映画自体のレベルはかなりの高水準であった。
女教師が15歳の少年を誘惑するというのが、どうも気味悪い気がして見ていなかったが、これは予想以上におもしろい!
ジュディ・デンチ&ケイト・ブランシェットというオスカー女優2人の共演によるシリアスドラマ、いやサスペンスと言ってもいいかもしれない。途中まで予測の範疇のストーリーが続いた後、ラスト30分以降の展開が実によくできている。
舞台はロンドン郊外だ。
主人公バーバラ(ジュディ・デンチ)は独身、ブルーカラーの息子たちが多く通うハイスクールで歴史の教師をしている。厳格なベテラン教師で一目置かれている。彼女の一人称でストーリーは語られる。
その学校に一人の美術教師シーバ(ケイト・ブランシェット)が異動できた。あるとき男子生徒同士のいざこざがあり、ケイトが戸惑っている中にジュディが仲裁に入った。それをきっかけに2人は話をするようになる。「遊びに来ませんか?」というケイトの誘いに自宅に行くと、そこには年の離れた夫(ビル・ナイ)と2人の娘がいた。上流家庭で育ちおおらかなケイトにジュディも強く関心をもつようになった。
そんなある時、学校で行事があった。生徒たちがみんな演芸会に出ている時、姿の見えないシーバを探しに歩いていたジュディは美術室の中でケイトが一人の生徒スディーヴン・コナリー(アンドリュー・シンプソン)と性的な戯れにふけっているのを発見する。驚くジュディだ。
ジュディはケイトに連絡をしてパブで会う。ケイトから事情を聴く。この生徒の美術の才能に着目したケイトが放課後個人教授をするようになったのがきっかけで、その後2人はただならぬ関係になったのだ。ケイトがジュディに懇願して、学校に報告せずここだけの話にすることになった。当然教え子とは別れる約束をした。
しかし、一度結ばれた縁はなかなかとれない。別れると強く教え子にいったにもかかわらず、追ってくる教え子と再度よからぬ関係になる。学校に報告しなかったことでジュディとケイトはそれまでよりも仲良くなっていた。ジュディが可愛がっている子猫の行く末が短いことを泣きながらケイトの家に報告に行った時、教え子が塀をよじ登って家に入ってきたのだ。もう一度ジュディにばれてしまう。憤慨するジュディであるが。。。
単なる教え子との恋という話ではなかった。(それじゃAVだよね)
上で述べたストーリーがざっと約40分近く、そのあとに大きな変化が現れてくる。結局独身を通しているさみしい主人公が怖いほど変貌していくのである。予想通りの展開が過ぎて「あと30分をどう仕上げる」と思った後、どんでん返しが続く。これからのジュディ・デンチが凄い。ケイトを支配しようと表情が変わる。もともと007の「M」や女王陛下を堂々演じられる名女優である。その円熟といえる演技ぶりにはどきどきさせられる。迎え撃つケイトもさすがだ。この映画ではちょっと抜けている女性を演じていたが、ラスト近くで見せるケイトの迫力には恐れ入った。この映画のころ38歳だったケイトが美しい。2人が交互に演技合戦をしているようだ。
この映画でジュディは毎日日記をつける。ほとんどは予定がないさみしい毎日だが、その日が良い日だとゴールドの星のシールを日記帳に貼って行く。同時に仲のよくなった相手のことをストーカーのように知ろうとして日記にぶちまける。どちらかというレズビアン的心理もある。かなり嫉妬深い。
自分は男性なのでレズの心理はわからない。ある女性によると、彼女の知り合いにいるレズビアンの女性はその相手の行動に対して、男性に対する嫉妬心を大きく上回る強い激情をもって接しているそうだ。この映画を見ていて、その話を思い出した。
独身女性はこの映画をどう見るのであろうか?妙に気になってしまった。
ケイトの家庭を通じて若干アッパーの英国人家庭の偶像をよく描いていた気もする。映画自体のレベルはかなりの高水準であった。
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