映画「シャチの見える灯台」は2016年のNetflix映画
Netflixの作品を見ているとふと目につく「自閉症」「シャチ」の二文字に引き寄せられる。重い自閉症気質の息子がこの先どうなるのか心配な母親が、少年が関心を持ったシャチを手なずける海の監視員がいる灯台のある海岸にきて蘇生に向けて海の男と触れ合う姿を描く。
何より、巧みなカメラワークで映し出すアルゼンチンの海岸エリアの風景が美しい。殺しとか末梢神経を刺激するような出来事もなく、ゆったりと少年のシャチとのふれあいと成長を見守る展開がよかった。
アルゼンチンのある海岸で、シャチを観察する仕事をしているベト(ホアキン・フリエル)は崖の上にある灯台のすぐそばで1人住んでいる。海岸では、シャチが波打ち際にやってきて、ときおりアシカを襲う。それなので、もしものことがあってはと一般人がシャチに近づくことは2年前から禁止されている。
ある日、ベトが家に帰ってくると、ローラ(マリベル・ベルドゥ)と息子のトリスタン(ホアキン・ラパリーニ)がはるばるスペインから来ていた。トリスタンは自閉症で周囲との関わりが苦手。そんなトリスタンはベトがシャチといる姿をテレビをみてニッコリ反応したので、ローラはすがる思いで息子を連れてきた。そんなローラに、ベトは帰ったほうが良いと告げる。しかし、一晩泊まっていったん帰った後、結局自閉症の息子が気になったベトが2人をとどめてそのまま滞在することになる。
シャチが人間を襲った例はないので、イルカの発する超音波による心の治療がシャチでも可能であるとベトは考えていた。そこで上司にトリスタンの面倒をみたいと申し出る。しかし、上司は認めず、もしも子供をシャチに近づければ、ベトを森林警備隊にまわすと警告する。
それでも、ベトはトリスタンとローラを小舟に乗せてシャチのいる海へ向かう。そこで仲の良いシャチのシャカに向けてトリスタンから海藻を投げ入れさせて遊ばせる。その後も、ベトはトリスタンを海に連れていくと、次第にトリスタンはシャチに慣れてくるようになる。一方で、ベトは徐々に母親のローラに恋心を抱き近づくようになるのであるが。。。
⒈バルデス半島の絶景
映画が始まり海面から背ビレを浮かび上がらすシャチの姿が映る。浜に大挙して寝そべっているアシカ群が海に近づいた一瞬を襲う。舞台となる海岸エリアをカメラが俯瞰する。砂浜の背には土砂が侵食したままの個性的な絶壁が続いている。何てきれいなんだろう。デイヴィッドリーン監督が描いていた自然の映像美を連想する。
以前映画「さらば青春の光」で見たドーバー海峡に接する英国南部のブライトンの海岸にある断崖絶壁を連想したが、ここは英国ではない。
映画のコメントにはパタゴニアという地名がある。ネットでパタゴニアを検索すると、氷河の写真ばかりが目立つ。なんじゃ?と思っていたらパタゴニアはチリとアルゼンチンの南緯40度より南側の総称だという。そりゃ半端なく広いや。ずっと調べていくと、バルデス半島という地名の写真とこの映像が一致した。ブエノス・アイレスよりもかなり南に行った大西洋岸の半島だ。世界遺産だという。それもうなづけるほど美しい。でも、こんな地の果てまでスペインからモデルになった母子がわざわざ来るというのはちょっと普通じゃない。
⒉自閉症の少年
わざわざアルゼンチンの地の果てまで来て、シャチを手なづけるベトにあったのに目を合わせず、黙っている。部屋の中ではベトの机にある持ち物をいじくり回している。クリップなどの小物を図形的に整列させているのだ。水道の蛇口から水を出しっぱなしにしたままで、ベトに注意を受ける。いずれも典型的自閉症の子供のパフォーマンスだ。
2人からはぐれてトリスタンが行方不明になる。懸命に探すが見つからない。探しているベトと至近距離になっても自閉症のトリスタンは声も出さない。一般的な自閉症の子どもは3歳から4歳になってもなかなかしゃべれないことが多い。そのまま永久にしゃべれない子もいる。それでも、やっぱりシャチはトリスタンにとってはこだわり。荒っぽいシャチとも平気で付き合えるようになる。
Netflixの作品を見ているとふと目につく「自閉症」「シャチ」の二文字に引き寄せられる。重い自閉症気質の息子がこの先どうなるのか心配な母親が、少年が関心を持ったシャチを手なずける海の監視員がいる灯台のある海岸にきて蘇生に向けて海の男と触れ合う姿を描く。
何より、巧みなカメラワークで映し出すアルゼンチンの海岸エリアの風景が美しい。殺しとか末梢神経を刺激するような出来事もなく、ゆったりと少年のシャチとのふれあいと成長を見守る展開がよかった。
アルゼンチンのある海岸で、シャチを観察する仕事をしているベト(ホアキン・フリエル)は崖の上にある灯台のすぐそばで1人住んでいる。海岸では、シャチが波打ち際にやってきて、ときおりアシカを襲う。それなので、もしものことがあってはと一般人がシャチに近づくことは2年前から禁止されている。
ある日、ベトが家に帰ってくると、ローラ(マリベル・ベルドゥ)と息子のトリスタン(ホアキン・ラパリーニ)がはるばるスペインから来ていた。トリスタンは自閉症で周囲との関わりが苦手。そんなトリスタンはベトがシャチといる姿をテレビをみてニッコリ反応したので、ローラはすがる思いで息子を連れてきた。そんなローラに、ベトは帰ったほうが良いと告げる。しかし、一晩泊まっていったん帰った後、結局自閉症の息子が気になったベトが2人をとどめてそのまま滞在することになる。
シャチが人間を襲った例はないので、イルカの発する超音波による心の治療がシャチでも可能であるとベトは考えていた。そこで上司にトリスタンの面倒をみたいと申し出る。しかし、上司は認めず、もしも子供をシャチに近づければ、ベトを森林警備隊にまわすと警告する。
それでも、ベトはトリスタンとローラを小舟に乗せてシャチのいる海へ向かう。そこで仲の良いシャチのシャカに向けてトリスタンから海藻を投げ入れさせて遊ばせる。その後も、ベトはトリスタンを海に連れていくと、次第にトリスタンはシャチに慣れてくるようになる。一方で、ベトは徐々に母親のローラに恋心を抱き近づくようになるのであるが。。。
⒈バルデス半島の絶景
映画が始まり海面から背ビレを浮かび上がらすシャチの姿が映る。浜に大挙して寝そべっているアシカ群が海に近づいた一瞬を襲う。舞台となる海岸エリアをカメラが俯瞰する。砂浜の背には土砂が侵食したままの個性的な絶壁が続いている。何てきれいなんだろう。デイヴィッドリーン監督が描いていた自然の映像美を連想する。
以前映画「さらば青春の光」で見たドーバー海峡に接する英国南部のブライトンの海岸にある断崖絶壁を連想したが、ここは英国ではない。
映画のコメントにはパタゴニアという地名がある。ネットでパタゴニアを検索すると、氷河の写真ばかりが目立つ。なんじゃ?と思っていたらパタゴニアはチリとアルゼンチンの南緯40度より南側の総称だという。そりゃ半端なく広いや。ずっと調べていくと、バルデス半島という地名の写真とこの映像が一致した。ブエノス・アイレスよりもかなり南に行った大西洋岸の半島だ。世界遺産だという。それもうなづけるほど美しい。でも、こんな地の果てまでスペインからモデルになった母子がわざわざ来るというのはちょっと普通じゃない。
⒉自閉症の少年
わざわざアルゼンチンの地の果てまで来て、シャチを手なづけるベトにあったのに目を合わせず、黙っている。部屋の中ではベトの机にある持ち物をいじくり回している。クリップなどの小物を図形的に整列させているのだ。水道の蛇口から水を出しっぱなしにしたままで、ベトに注意を受ける。いずれも典型的自閉症の子供のパフォーマンスだ。
2人からはぐれてトリスタンが行方不明になる。懸命に探すが見つからない。探しているベトと至近距離になっても自閉症のトリスタンは声も出さない。一般的な自閉症の子どもは3歳から4歳になってもなかなかしゃべれないことが多い。そのまま永久にしゃべれない子もいる。それでも、やっぱりシャチはトリスタンにとってはこだわり。荒っぽいシャチとも平気で付き合えるようになる。