映画とライフデザイン

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映画「メビウス」 キムギドク

2014-12-13 05:22:35 | 映画(韓国映画)
映画「メビウス」は韓国の鬼才キムギドク監督の新作、早速映画館で見てきました。


キムギドク監督の前作「嘆きのピエタ」は2013年では自分の№1だった。待望の新作ということで見に行ったが、なんとセリフがない。字幕もない。しかし、うめき声、叫び声など人間の肉声は発っせられる。そしてここまでやるかという位、キムギドクらしい残虐なムードが漂う。
前作と違い、これは傑作だという感覚はない。1つの実験としてキムギドクが挑戦したという印象だ。一人二役のイ・ウヌの演技には驚く。

両親と息子3人で暮らす家族があった。夫(チョ・ジェヒョン)は外に女をつくっていた。携帯の着信音をきいて、夫から妻(イ・ウヌ)が携帯を奪い取ろうとして大ゲンカしている両親を息子は冷ややかな目で見ていた。嫉妬に狂った妻は、夫の性器をナイフで切り取ろうとする。しかしあえなく失敗すると、母親はなぜか矛先を息子に向け、性器を切ってしまい、そのまま家を出ていってしまう。


病院で応急処置をしてもらうが、排尿はできる状態だった。しかし、不完全だ。学校のトイレで同級生におしっこが靴に漏れているのを気づかれ、3人がかりで脱がされて、ペニスがないのに気づかれてしまう。以来イジメを受けるようになる。
雑貨屋で働く父の浮気相手の女と父親は事件後接触しないようにしているが、逆に息子の方が接触する。
雑貨屋の近くで再び同級生たちにズボンを脱がされそうになった時、あやうく年上の不良グループによって助けられる。しかし、その不良グループは、父の愛人に色目を使い、そのまま輪姦してしまうのです。


その場に居合わせた息子はチンピラ達と一緒に逮捕される。
自分のせいでこんなことになってしまったと父親は罪悪感を覚えて、留置所にいる息子に別の快感を感じる方法を教えようとするのであるが。。。

まず、息子の性器を切ろうとする母親の動きを見て、気分が悪くなった。思わず目をそむけてしまう。この時の母親の狂気にみちた表情がすごい。実に薄気味悪い。その後、妻が家を飛び出してしまった後は、夫が浮気した女を中心にストーリーが展開する。広末亮子によく似たかわいい女の子だなあと思っていた。ところが、しばらくして妻が帰宅する。化粧を落としたその顔は浮気相手と同じ顔じゃないか!!!
恥ずかしながらそこで初めて、一人二役ということに気づいた。

このイ・ウヌという女優の演技力は凄い。キムギドクが執拗に激しい演技を要求しているのであると思うが、それに応えている。
ただ、彼女が見せるバストはどうみても不自然な形をしていて、自分には整形しているんじゃないかと見えるんだけど。。。

1.男の快感
父は自分の足を石で傷つける自傷行為の苦痛で快感を得るという話をネットで発見する。そして自分でも試し、息子にも教えるのだ。おいおいこんなんで気持ちよくなるのかよ?!と思ってしまう。当然試すつもりはない。痛そう


留置所からでて息子は再び父の女のところへいく。息子と女は抱き合うが、女が息子の背中に思いっきり刃物を突き刺す。血があふれて卒倒してしまうんじゃないかと思ってしまうが、自傷行為で快感を得る息子は違う。彼女が背中に刺した刃物をグリグリさせて興奮しているのだ。こういう変態ぶりが続いていく。このあたりはキムギドクの真骨頂だ。

2.近親相姦
息子の性器がないことを憐れんだ父親が、自分のものをカットして、息子に整形することを思いつく。そして手術が成功する。しかし、エロい動画をみても、アソコは少しも反応しないのであった。そんなとき、母親が帰ってきた。母親は息子の性器をカットしたことを後悔していたはずだが、息子に性器があることに気づき、驚く。その際まったく反応しなかった息子のアソコがエレクトしてしまうのである。母親は興奮する。
そして息子に性的行為を迫るのである。父親は懸命にガードしようとするが、母親の性欲は収まらない。すごいテーマだ。




いつも問題作をつくるキムギドクがまたまたやってくれたという印象、気味は悪いが一見の価値あり。
ただ、最後の場面の意味が今もよくわからない。

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