映画「ダンサーインParis」を映画館で観てきました。
映画「ダンサーインParis」はフランス映画、公演中に致命的なケガをしたバレリーナの復活物語だ。「スパニッシュアパートメント」のセドリック・クラピッシュ監督がメガホンをとる。予告編で美貌のバレリーナが大けがをするシーンは何度か観ている。でも、絶望から復帰する場面に明るい希望とコメディの匂いを感じる。フランスでは140万人も観たという。何かあるのでは?と感じて映画館に向かう。
パリ・オペラ座の若きバレリーナエリーゼ(マリオン・バルボー)は本番前に楽屋裏で恋人が別の女と逢瀬をしているところを見てしまう。精神状態に乱れを生じて、公演中に転倒して骨折してしまう。医者からは下手をすると一生ダンスができなくなると言われてエリーゼは落胆する。
そのエリーゼを友人サブリナ(スエラ・ヤクーブ)が料理人である自分の彼氏の手伝いをしないかと誘う。ブルターニュにあるレジデンスに行き、足首のリハビリをしながら手伝う。そこに、ホフェッシュ・シェクター(本人)率いるコンテンポラリーダンスのダンスカンパニーが公演前の合宿に来ていた。足首の様子を見ながら恐る恐るダンスチームの練習に加わるようになる。
居心地のいいフランス映画だった。
オドレイ・トトゥの「アメリ」や「タイピスト」のような現代フランス映画のロマンチックコメディが好きだ。この映画もその要素をもつ。基調はバレリーナの復活ストーリーでそこに恋物語が加わっていても、小さな笑い話を数多くストーリーの中に組み込む。脇役のコミカルな使い方がうまい。一緒にブルターニュに行った料理人のカップルやリハビリの療法士、エリーゼの父親、レジデンスの女性オーナーなど脇役の活躍が目立つ。主役マリオン・バルボーはあくまで現役バレリーナなので、しっかりプロ俳優がフォローしている。
バレエ映画の名作といえばナタリーポートマンの「ブラックスワン」だ。ミラクルス演じるライバルとの葛藤を交えながら、徐々に精神が錯乱してくる。主人公エリーゼは足をケガしていったんはバレエ界から退いた状態に近い。ライバルとの葛藤はない。一芸を極めるストーリーではライバルとの葛藤が肝となることが多い。でも、ここではゆったりと周囲に支えられながらエリーゼは復活していく。周囲にイヤな奴はいない。やさしいフランス語が使われて、映画解釈で観客に妙な要求もしない。それ自体に心が温まり、居心地が良くなる。
いきなり真四角の大画面にバレエの公演場面がでてくる。なかなか迫力ある。そして、エリーゼことマリオンバルボーが華麗に踊る。最初のケガでバレエが見れないのは残念だけど、マリオンバルボーのしなやかな姿体がいろんなところで観られる。後半戦はコンテンポラリーダンスだ。なじみは薄いけど、「一芸は万芸に通ず」そのものでマリオンバルボーはしっかりこなす。ソロダンスではないので、メンバーどうしのコンビネーションが重要と映像から察する。お見事だ。
ダンス指導するホフェッシュ・シェクターは本物のプロだ。英語で指導する。対応するマリオンもきれいな英語で応答する。フランス人は英語を話さないという話を日本人がすることが多い。ずっと昔からよく言ったもんだ。この間も娘の友人が新婚旅行に行って、土産話でそう言っていたと聞き、お前それって都市伝説だよと娘に教えた。
ブルターニュでエリーゼが過ごすレジデンスは、日本でいえば合宿所ないしは研修所的な場所だ。そこでエリーゼは料理の下ごしらえをする。出てくる食事は美的感覚にも優れる。宿舎から散歩して海に向かうと、海岸に沿って断崖が広がる。そこから見るサンセットの映像が美しい。大画面なのでなおさらだ。
だんだん暗くなっていき恋人同士が戯れ合う。確かにこれはムードがある。
ブルターニュでのリハビリ期間が重要なので、原題と違う「ダンサーインParis」の題名にはすこし抵抗がある。それでも、エリーゼの住む階上のアパルトマンの周囲にはいかにもパリらしい建物が建ち並ぶ。エッフェル塔を遠くに見渡す夜景などベランダから映し出す美景を見ながらパリに行きたいと感じる。
映画「ダンサーインParis」はフランス映画、公演中に致命的なケガをしたバレリーナの復活物語だ。「スパニッシュアパートメント」のセドリック・クラピッシュ監督がメガホンをとる。予告編で美貌のバレリーナが大けがをするシーンは何度か観ている。でも、絶望から復帰する場面に明るい希望とコメディの匂いを感じる。フランスでは140万人も観たという。何かあるのでは?と感じて映画館に向かう。
パリ・オペラ座の若きバレリーナエリーゼ(マリオン・バルボー)は本番前に楽屋裏で恋人が別の女と逢瀬をしているところを見てしまう。精神状態に乱れを生じて、公演中に転倒して骨折してしまう。医者からは下手をすると一生ダンスができなくなると言われてエリーゼは落胆する。
そのエリーゼを友人サブリナ(スエラ・ヤクーブ)が料理人である自分の彼氏の手伝いをしないかと誘う。ブルターニュにあるレジデンスに行き、足首のリハビリをしながら手伝う。そこに、ホフェッシュ・シェクター(本人)率いるコンテンポラリーダンスのダンスカンパニーが公演前の合宿に来ていた。足首の様子を見ながら恐る恐るダンスチームの練習に加わるようになる。
居心地のいいフランス映画だった。
オドレイ・トトゥの「アメリ」や「タイピスト」のような現代フランス映画のロマンチックコメディが好きだ。この映画もその要素をもつ。基調はバレリーナの復活ストーリーでそこに恋物語が加わっていても、小さな笑い話を数多くストーリーの中に組み込む。脇役のコミカルな使い方がうまい。一緒にブルターニュに行った料理人のカップルやリハビリの療法士、エリーゼの父親、レジデンスの女性オーナーなど脇役の活躍が目立つ。主役マリオン・バルボーはあくまで現役バレリーナなので、しっかりプロ俳優がフォローしている。
バレエ映画の名作といえばナタリーポートマンの「ブラックスワン」だ。ミラクルス演じるライバルとの葛藤を交えながら、徐々に精神が錯乱してくる。主人公エリーゼは足をケガしていったんはバレエ界から退いた状態に近い。ライバルとの葛藤はない。一芸を極めるストーリーではライバルとの葛藤が肝となることが多い。でも、ここではゆったりと周囲に支えられながらエリーゼは復活していく。周囲にイヤな奴はいない。やさしいフランス語が使われて、映画解釈で観客に妙な要求もしない。それ自体に心が温まり、居心地が良くなる。
いきなり真四角の大画面にバレエの公演場面がでてくる。なかなか迫力ある。そして、エリーゼことマリオンバルボーが華麗に踊る。最初のケガでバレエが見れないのは残念だけど、マリオンバルボーのしなやかな姿体がいろんなところで観られる。後半戦はコンテンポラリーダンスだ。なじみは薄いけど、「一芸は万芸に通ず」そのものでマリオンバルボーはしっかりこなす。ソロダンスではないので、メンバーどうしのコンビネーションが重要と映像から察する。お見事だ。
ダンス指導するホフェッシュ・シェクターは本物のプロだ。英語で指導する。対応するマリオンもきれいな英語で応答する。フランス人は英語を話さないという話を日本人がすることが多い。ずっと昔からよく言ったもんだ。この間も娘の友人が新婚旅行に行って、土産話でそう言っていたと聞き、お前それって都市伝説だよと娘に教えた。
ブルターニュでエリーゼが過ごすレジデンスは、日本でいえば合宿所ないしは研修所的な場所だ。そこでエリーゼは料理の下ごしらえをする。出てくる食事は美的感覚にも優れる。宿舎から散歩して海に向かうと、海岸に沿って断崖が広がる。そこから見るサンセットの映像が美しい。大画面なのでなおさらだ。
だんだん暗くなっていき恋人同士が戯れ合う。確かにこれはムードがある。
ブルターニュでのリハビリ期間が重要なので、原題と違う「ダンサーインParis」の題名にはすこし抵抗がある。それでも、エリーゼの住む階上のアパルトマンの周囲にはいかにもパリらしい建物が建ち並ぶ。エッフェル塔を遠くに見渡す夜景などベランダから映し出す美景を見ながらパリに行きたいと感じる。