老人にとっては公園ほど有難いものはありません。特に平日の公園は人影も少なく静かです。
ゆっくり、ゆっくり散歩しながら冬の木々の梢を見て楽しみます。
樹木は蒼穹に美しいシルエットを描き、冷たい風に揺れています。
私の趣味として、このような公園へ行って、ゆっくり散策する楽しみがあります。
車で半径30km位以内の数多くの公園は全て行きました。
東京の西の郊外には都立小金井公園、武蔵野公園、野川公園、小宮公園、国立の昭和記念公園、村山貯水池公園をはじめ、府中市、国分寺市、立川市、日野市、八王子市などの市が作って管理している公園が多数あります。
今日は日野市の運動公園へ行きました。その隣には昔の蚕糸試験場の跡地があります。戦後65年、閉鎖されて来たため雑木林が大木の森になっています。最近では「仲田の森」と呼ばれて保存されています。
その周りには遊歩道があり、今日もその写真を撮ってきました。
写真を撮っていたら日野市の教育委員会の柳本太郎氏が話しかけて来ました。そして「仲田の森」が間もなく公園として整備され、一般へ開放されることを教えてくれました。その上、柳本太郎氏は昔の蚕糸試験場の古い建物を保存し、地域の活性化のセンターにする運動をしているそうです。
とても感じの良い柳本太郎氏のお話を聞き、ほのぼのとした気分で散策してきました。
下に今年中には公園として公開される「仲田の森」の風景をお送りいたします。
蚕糸試験場の周りは水田でした。現在は住宅地になってしまいましたが、水田のための水路に美しい水が流れています。この写真のあたりが蚕糸試験場の正門で左の奥に建物群がありました。
蚕糸試験場の跡には雑木が茂っています。
蚕糸試験場は普通は閉鎖されていますが、今日は幸運にも近所の幼児の遊び場として使用されていました。
蚕糸試験場から2、3分歩くと多摩川の堤防に出ます。左手にはJR中央線の日野駅に入る鉄橋があり、その向こうには奥多摩の山並みが見えます。
私事で恐縮ですが、家内の祖父母の家が当時の日野町の中宿にあったので、結婚の前後にはこの堤防へ家内と一緒によく散歩に行ったものです。中宿の家内の祖父母の家からこの写真の多摩川までは一面の水田でした。
現在は水田が完全に消えて、道路が碁板の目のように走る住宅地になってしまいました。もう50年も前の事を思い出しながら多摩川の堤防の上も散歩して来ました。(終り)