来年度の防衛予算が増加され、総計4.68兆円となります。新たに潜水艦やF35A戦闘機を増強するようです。
下に今日の読売新聞の関連記事の写真を示します。
最近、安倍総理と自民党が日本の右傾化の方向へ舵を切りました。
世論にも、「戦争反対!安保反対!」などと叫ぶ声が消えてしまいました。
その上、景気を良くするためには原発もやむなしと考える人が増加してきました。
「原発反対!」の声も聞こえなくなりました。勿論、相変わらず原発反対運動をしている人々は沢山いますが、マスコミが取り上げません。
その一方で、GDPが日本より少ないイギリスが、核装備をしている原子力潜水艦を4隻も保有し、その一隻は常に北海や大西洋に出動しているのです。以下の今朝の読売新聞の関連記事の写真の通りです。
日本は現在急速に右傾化しているのです。そして、この右傾化には数多くの原因があります。
GDPが中国に抜かれ、口惜しい。尖閣諸島を守るべし。海外の日本の工場の安全も守るべし。石油や天然ガスの輸送船も防衛すべし。北朝鮮のミサイルを早期発見する強力なレーダー網を作るべし。太平洋の西部の防衛は日本がすべし。アメリカとの安保条約を対等な条約に改定すべし。占領軍に押し付けられた憲法は改正すべし。日本も核武装し、原子力潜水艦くらいは持つべし。
人々のこのような気持ちが右傾化の原因の一つになっていることは間違いないと思っています。
この気持ちを少しでも持っている人々が最近増加してきたのです。この現象を「日本の右傾化」と私は定義しています。
防衛費の増額の為には景気が良くなり、経済成長が必要です。そこで原発もやむなしという考えになります。それだけではありません。「原発くらいは持っていないと日本の沽券にかかわる」と感じている人が案外多いようです。
すべての物事は考えようによっては、「善い面」と「悪い面」が共存しています。
この日本の右傾化という社会現象にも両面がある筈です。その両面については皆様にお考え頂きたいと思います。
ただ一つだけ私の考えを書かせて下さい。善い面は、「日本人の愛国心がやっと強くなって来た」ということです。悪い面は、「日本が武力行使の可能性が出て来た」ということです。皆様はどのようにお考えでしょうか?
最後に私の個人的な感想を2つ書きます。
日本の右傾化のキッカケが尖閣諸島問題だけだったとしたら、その軽々しさに大きな危惧を感じています。もっと、もっと深慮遠望すべき重大な問題だと感じています。
もう一つの危惧は「防衛活動のシビリアン・コントロール」が議論されていないことです。武力は増強するが無謀な武力行使はさける。その為にはシビリアン・コントロールのシステムの構築が緊急の課題と感じています。しかしそれを論じたマスコミが無いようなのです。危惧しています。
それはそれとして、
今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)