後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

性的マイノリティと基本的人権の問題(1)私が体験した深い感動

2017年02月07日 | 日記・エッセイ・コラム
人間は自分の身の上に降り掛からないと本気で考えないものです。考えたくない問題は特に考えないようにしています。
性的マイノリティや同性婚の問題もその一例です。
なるべく考えないで避けて通って来ました。
しかし昨年の夏にこの問題が我が身に降り掛かって来たのです。それ以来、性的マイノリティと基本的人権の問題を深く考えるようになりました。
長い思索の結果、「性的マイノリティと基本的人権の問題」という連載記事を書く決心をしました。
まずこの問題が我が身に降り掛かって来たいきさつから書かせて下さい。

それはインターネットで知り合った方のことです。何度も私の記事に好意的なコメントを下さるうちに親しくなりました。
礼儀正しく知性にあふれた紳士です。長らくある外国に住んでいます。
昨年の秋に日本に行くのでお会いしたいと言います。人間的に信頼していたので東京でお会いすることにしました。
そうしたら「私は同性婚をしています。それでもお会いして下さいますか」という告白を受けたのです。

私は嬉しさのあまり血が逆流するような感動を憶えました。81歳にもなって枯れてしまい感動など感じない日々が流ていました。
それが、まだ一度も会ったことの無い人に告白を受けたのです。私を信頼してくれたのです。
私はインターネットにいろいろな文章を掲載して来ました。
その私の文章を見て、この人は寛大な性格だ、そして基本的人権を尊重する人だと信じてくれたのです。
勿論、告白を受けて衝撃が無かったと言えば嘘になります。
しかし他人から信頼されたという感動のほうが何倍も大きかったのです。喜びです。歓喜です。

その方とは約束通りお会いし、2時間以上話をしました。
旧帝大だった国立大学の理学部に入学するほど優秀な上に人間味があり素晴らしい人でした。
昔からの友人のような感じがします。同性婚をしているのですが会話に違和感がありません。そして自分は性的マイノリティであり、日本では差別され苦しんだと縷々話してくれました。

同性婚や同性愛の人を忌み嫌う日本人は多いのは事実です。
それは性的マイノリティが生まれるる医学生理学的知識が日本では普及していないからです。
その上、日本では基本的人権が軽く考えられがちなのです。
これでは同性婚や同性愛の人を忌み嫌う日本人は多いのは当然のことです。

この同性婚をしていた方とは現在でも毎週電話で話し合っています。お付き合いすればすれほど立派な人なのです。
同性婚や同性愛の人を忌み嫌う人が直接、彼と会い話し合ったなら同性婚の人を差別することが決定的に間違っていると気づく筈です。

そのような訳でこの連載では次に、性的マイノリティが何故生まれるかをご説明します。わたしの理解出来た範囲で医学生理学的理由を説明します。
それから日本の牢固とした因習が基本的人権を無視している実態を描きたいと思います。
そして聖書で何故同性婚を禁止しているかに言及します。イエス様の愛を優先すれば聖書にも従えない部分があるのです。
そして最後に、この同性婚をしていたある方の手記もご紹介する予定です。

どうぞこの連載とともに、「性的マイノリティと基本的人権の問題」を真剣にお考え下さい。

挿し絵代わりの写真は昨日富士五湖に行った折に撮った空の雲の写真です。