明治維新は1867年でした。それから1945年の敗戦までの78年間は戦争の連続でした。日清戦争、日露戦争、満州事変、上海事変、日中戦争、太平洋戦争、そして1945年の敗戦です。
この歴史とは対照的に1945年から76年間も日本は平和でした。
何故こんなに長く平和が続いたのでしょうか? 今日はこの問題を少し考えてみたいと思います。
「戦後の平和憲法で日本は戦争を放棄したから平和が続いた」とよく言われます。世界に類を見ない平和憲法が日本の平和を守ったのです。このように信じている人が多いのです。
しかしこの理解は酷い錯覚です。全く間違った理解です。
戦後76年も日本が平和だった理由はアメリカの軍事力がソ連や中國に比較して圧倒的に勝っていたからです。幸運にも日本はこのアメリカと安保条約を結んで、アメリカに守ってもらったから平和が続いたのです。この客観的事実を公平に認めアメリカに協力して中国に対抗しなければなりません。そうすることが将来も日本を平和にする最も重要な要件です。ここでアメリカに協力する意味とは軍事的な協力だけでなく外交的な協力も重要になります。
それではアメリカの軍事力を考えてみましょう。一言で言えばアメリカの海軍、空軍、陸軍、海兵隊の戦力は世界のどの国より圧倒的に勝っています。その上アメリカは世界中に軍事基地を設置しているのです。例えばアメリカは約12編成以上の空母打撃群を有しています。これに対して中国は現在2つの空母打撃群しか持っていません。海軍の艦艇から発射する核弾頭ミサイルの数と性能も中国が非常に劣っていると言われています。
軍事力は海軍の艦艇だけではありませんが、ここでアメリカ、中国、日本の艦艇の写真を示します。
1番目の写真は空母セオドア・ルーズベルトと空母打撃群戦闘艦です。(写真:米海軍提供)
アメリカ海軍原子力航空母艦「ロナルド・レーガン」を旗艦とする第5空母打撃群と、原子力空母「セオドア・ルーズベルト」を旗艦とする第9空母打撃群が西太平洋を守っています。このうち第5空母打撃群は米韓合同演習に参加し日本海も守っています。
2番目の写真は空母ロナルド・レーガンです。飛行甲板の上にF/A-18戦闘攻撃機など艦載機をいかにもアメリカの打撃力を見せつけるかのようにずらりと並べています。
3番目の写真はオハイオ級原子力潜水艦です。オハイオ級原子力潜水艦はアメリカ海軍が現在保有する戦略ミサイル原子力潜水艦です。
西側諸国で最大の排水量を誇る潜水艦であり、また全長と弾道ミサイル搭載数は現役の潜水艦で世界最大と言われています。
4番目の写真は遼寧省大連にある造船所を離れる、中国初の国産空母「山東」です。写真はIMAGINECHINA 提供です。(2019年11月14日撮影)
これで2012年にウクライナから輸入して就役している空母「遼寧」と合わせて2隻の空母になりました。3隻目の空母は目下上海で建造中です。それが完成すれば中国海軍は三隻の空母体制になるのです。
空母、「山東」は排水量が6万トン級の通常動力型で、「遼寧」に比べて甲板の面積を拡張して、より多くの艦載機を積載する能力を持ちます。
中国は「世界一流の海軍の構築」を掲げ、近い将来的に少なくとも4隻の空母の保有を計画しているようです。空母には数隻の駆逐艦や補給艦がつきます。そして空母打撃群になります。
5番目の写真は中国の2隻の原子力潜水艦です。詳細な事は分かっていませんが核弾頭ミサイル発射が出来るようです。
6番目の写真は日本のヘリコプター母艦です。
7番目の写真は日本のミサイル駆逐艦です。
さてアメリカが中国の覇権主義を恐れる3つの理由を考えてみましょう。
強国化した中国がアメリカと争うのが21世紀です。両国が世界の覇権を争う時代です。
中国が覇権主義の道を歩みだしたのは習近平の政権からです。
アメリカが中国の覇権主義を恐れるのには次の3つの理由があると考えられます。
(1)中国の経済のGDPが将来アメリカを抜いて世界のトップになる。
(2)中国の軍事力がアメリカの強大な軍事力以上に成長する可能性がある。
(3)中国がアジア諸国や南米の国々を取り込んでアメリカ包囲網を作る可能性がある。
今日はこれら3つの理由のうち(2)の軍事力の問題のうち海軍戦力について少し詳しく説明しました。
例えばアメリカは12の空母打撃群を持っているのに対して中国は航空母艦を2隻しか持っていないのです。現在の米中両国のその他の軍事力を比較してもアメリカの軍事力が圧倒的に勝っています。しかしながら中国は急速に軍備を増強しているのです。
日本の将来の平和を考えると中国の急速なに軍備を増強が大きな脅威になります。日本が過去76年間平和だったから将来も平和だとは限りません。
現在のアメリカ海軍の戦力は中国を圧倒しています。しかし中国は急速に軍備を増強しています。中国の経済のGDPの増大は目覚ましく2040年以前にアメリカのGDPを追い抜くと見られています。その頃になると中国の軍事力がアメリカと並ぶ可能性があると考えられます。
アメリカが中国の覇権主義を恐れています。中国の急速な軍事力増大も恐れています。これは日本にとっても困った問題なのです。
幸運にも戦後76年も平和だった日本です。しかし今日は日本の将来のことを考えてみました。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)
この歴史とは対照的に1945年から76年間も日本は平和でした。
何故こんなに長く平和が続いたのでしょうか? 今日はこの問題を少し考えてみたいと思います。
「戦後の平和憲法で日本は戦争を放棄したから平和が続いた」とよく言われます。世界に類を見ない平和憲法が日本の平和を守ったのです。このように信じている人が多いのです。
しかしこの理解は酷い錯覚です。全く間違った理解です。
戦後76年も日本が平和だった理由はアメリカの軍事力がソ連や中國に比較して圧倒的に勝っていたからです。幸運にも日本はこのアメリカと安保条約を結んで、アメリカに守ってもらったから平和が続いたのです。この客観的事実を公平に認めアメリカに協力して中国に対抗しなければなりません。そうすることが将来も日本を平和にする最も重要な要件です。ここでアメリカに協力する意味とは軍事的な協力だけでなく外交的な協力も重要になります。
それではアメリカの軍事力を考えてみましょう。一言で言えばアメリカの海軍、空軍、陸軍、海兵隊の戦力は世界のどの国より圧倒的に勝っています。その上アメリカは世界中に軍事基地を設置しているのです。例えばアメリカは約12編成以上の空母打撃群を有しています。これに対して中国は現在2つの空母打撃群しか持っていません。海軍の艦艇から発射する核弾頭ミサイルの数と性能も中国が非常に劣っていると言われています。
軍事力は海軍の艦艇だけではありませんが、ここでアメリカ、中国、日本の艦艇の写真を示します。
1番目の写真は空母セオドア・ルーズベルトと空母打撃群戦闘艦です。(写真:米海軍提供)
アメリカ海軍原子力航空母艦「ロナルド・レーガン」を旗艦とする第5空母打撃群と、原子力空母「セオドア・ルーズベルト」を旗艦とする第9空母打撃群が西太平洋を守っています。このうち第5空母打撃群は米韓合同演習に参加し日本海も守っています。
2番目の写真は空母ロナルド・レーガンです。飛行甲板の上にF/A-18戦闘攻撃機など艦載機をいかにもアメリカの打撃力を見せつけるかのようにずらりと並べています。
3番目の写真はオハイオ級原子力潜水艦です。オハイオ級原子力潜水艦はアメリカ海軍が現在保有する戦略ミサイル原子力潜水艦です。
西側諸国で最大の排水量を誇る潜水艦であり、また全長と弾道ミサイル搭載数は現役の潜水艦で世界最大と言われています。
4番目の写真は遼寧省大連にある造船所を離れる、中国初の国産空母「山東」です。写真はIMAGINECHINA 提供です。(2019年11月14日撮影)
これで2012年にウクライナから輸入して就役している空母「遼寧」と合わせて2隻の空母になりました。3隻目の空母は目下上海で建造中です。それが完成すれば中国海軍は三隻の空母体制になるのです。
空母、「山東」は排水量が6万トン級の通常動力型で、「遼寧」に比べて甲板の面積を拡張して、より多くの艦載機を積載する能力を持ちます。
中国は「世界一流の海軍の構築」を掲げ、近い将来的に少なくとも4隻の空母の保有を計画しているようです。空母には数隻の駆逐艦や補給艦がつきます。そして空母打撃群になります。
5番目の写真は中国の2隻の原子力潜水艦です。詳細な事は分かっていませんが核弾頭ミサイル発射が出来るようです。
6番目の写真は日本のヘリコプター母艦です。
7番目の写真は日本のミサイル駆逐艦です。
さてアメリカが中国の覇権主義を恐れる3つの理由を考えてみましょう。
強国化した中国がアメリカと争うのが21世紀です。両国が世界の覇権を争う時代です。
中国が覇権主義の道を歩みだしたのは習近平の政権からです。
アメリカが中国の覇権主義を恐れるのには次の3つの理由があると考えられます。
(1)中国の経済のGDPが将来アメリカを抜いて世界のトップになる。
(2)中国の軍事力がアメリカの強大な軍事力以上に成長する可能性がある。
(3)中国がアジア諸国や南米の国々を取り込んでアメリカ包囲網を作る可能性がある。
今日はこれら3つの理由のうち(2)の軍事力の問題のうち海軍戦力について少し詳しく説明しました。
例えばアメリカは12の空母打撃群を持っているのに対して中国は航空母艦を2隻しか持っていないのです。現在の米中両国のその他の軍事力を比較してもアメリカの軍事力が圧倒的に勝っています。しかしながら中国は急速に軍備を増強しているのです。
日本の将来の平和を考えると中国の急速なに軍備を増強が大きな脅威になります。日本が過去76年間平和だったから将来も平和だとは限りません。
現在のアメリカ海軍の戦力は中国を圧倒しています。しかし中国は急速に軍備を増強しています。中国の経済のGDPの増大は目覚ましく2040年以前にアメリカのGDPを追い抜くと見られています。その頃になると中国の軍事力がアメリカと並ぶ可能性があると考えられます。
アメリカが中国の覇権主義を恐れています。中国の急速な軍事力増大も恐れています。これは日本にとっても困った問題なのです。
幸運にも戦後76年も平和だった日本です。しかし今日は日本の将来のことを考えてみました。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)