後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「東京オリンピックの馬術競技とは?」

2021年08月04日 | 日記・エッセイ・コラム
オリンピックでマスコミであまり報道されない種目があります。日本がメダルを取れない種目は報道されないのです。しかし報道されない競技にも面白いものがあるのです。その上すべての種目に日本選手選が出場しているのです。日本の選手数は史上最多の582人で男子306人、女子276人なのです。
この欄ではマスコミであまり報道されないヨットのセーリング種目とボート競技種目についてかなり詳しくご紹介いたしました。
今日は東京オリンピックの馬術競技をご紹介したいと思います。
それには、馬術を詳細に説明している資料、https://www.joc.or.jp/sports/equestrian.html を参考にしました、

(1)馬術競技の概要
 馬術は動物が出る唯一のオリンピック競技です。男女の区別なく同じ条件で実施されることが特徴です。
 オリンピックでは、ステップなどの演技の正確さと美しさを採点する「馬場馬術」とコース上に設置された大きな障害物を飛び越える際のミスの少なさと走行時間で競う「障害馬術」があります。
そして3つ目に、障害と馬場の2つにダイナミックなクロスカントリー走行を加えた「総合馬術」があります。
ですから合計3種目があるます。「馬場馬術」と「障害馬術」と「総合馬術」です。
馬術競技は1900年パリ大会で初めて実施され、1952年ヘルシンキ大会で軍人以外の男子および女子の参加が認められるまでは男子の軍人のみが参加する競技でした。
(2)ルールと見どころ
 馬場・障害・総合つの種目に共通する見どころは馬へ細かい指示を出す選手の技術と、それに応える馬の能力です。選手と馬の信頼関係によるコンビネーションが見事な障害物の飛越や演技を見せます。馬が人間を信頼して人間のかすかな合図に反応して跳んだり走ったりするのです。乗っている人間の指示を嫌がったり反抗したら減点されます。ですから審判員は馬の表情を注意深く見ています。得点は馬の運動能力と乗り手との信頼関係で決まるのです。
 3種目ともに個人戦と団体戦が行われますが、オリンピック競技での決勝進出条件や成績の出し方などは各大会ごとに定められます。
(3)3種目の競技の詳細
【馬場馬術】
 馬場馬術は、20m×60mの長方形のアリーナ内で、馬の演技の正確さや美しさを競う規定演技と、必須の要素で構成し音楽をつけて行う自由演技があります。調教された馬の自ら楽しみながらダンスを踊っているかのような躍動感が見どころです。
選手の指示に従って、リズムよくしなやかにステップを踏んだり、図形を描いたりする演技と芸術性が得点になります。選手はなるべく小さく馬に合図を送り、馬はそれに応えて正確かつ華麗な動きをします。文字どおり人馬一体の妙技なのです。
【障害馬術】
 障害馬術では、競技アリーナに設置されたさまざまな形状の障害物を決められた順番どおりに飛越し走行します。障害物の落下や、馬が止まったり横に逃げたりする不従順などのミスで減点されます。そすて規定タイム内にゴールすることが求められます。
 障害物の大きさは、最大で高さ165cm、奥行き200cmのものもあり、タイミングが乱れるとうまく飛び越えることができません。選手の役割は、ぴったりの踏み切り位置に馬を誘導すること。選手と馬の息の合ったジャンプが見どころです。
【総合馬術】
 総合馬術は、馬場馬術と障害馬術にクロスカントリーを加えた3種目を同じ人馬のコンビで行います。合計減点の少なさを競います。
馬場馬術、クロスカントリー、障害馬術の順に行われます。人馬ともに総合的な能力やテクニックが求められ体力や精神力が必要です。3日間かけて行われるため、馬のコンディションを良い状態に保つようケアすることが重要となります。
 メインとなるクロスカントリーでは、竹柵、生垣、水濠など40を超える障害物が自然を生かした地形に設置され、その6km近いハードなコースを10分ほどで駆け抜けます。選手がどのようなコース取りをするのかも見どころです。

それでは障害馬術と総合馬術のクロスカントリーの写真をお送りいたします。
なお馬術競技の動画配信は、
https://sports.nhk.or.jp/olympic/highlights/content/5d6c3db0-a45e-4017-ba8d-1145c3b62291/  をご覧下さい。









普通テレビではサラブレットの競走の様子を写し手います。サラブレットは気性が激しく真っ直ぐに走る性向を持った馬です。ですから馬術用馬には使われません。
馬術用馬には使われるのはハノーバー種とウェストファーレン種の馬です。( 馬術用馬、https://www.minnano-jouba.com/mame_chishiki04.html )

6番目の写真はハノーバー種の馬です。ハノーバーはドイツ・ザクセンが原産の品種で1600年代に成立しました。そして、その後にサラブレッドやトラケーネンの血の影響を受けている品種です。世界の馬術で使用されている馬のおよそ80%がハノーバーです。

7番目の写真はウェストファーレン種の馬です。ウェストファーレンはドイツ西部のウェストファーレン地域が原産の馬です。
ウェストファーレン種は馬場馬術用や障害飛越用の馬として世界的に評価が高くオリンピックなどの馬術競技で活躍しています。ハノーバー種と原種が近くハノーバーの次に多く生産、育成されており乗用馬として非常に人気の高い品種です。
また近年では日本でもウェストファーレンの種牡馬を輸入して乗用馬の生産、育成を行っています。

蛇足ながら私は馬と縁がありませんが家内が学生時代に乗馬クラブにいたので馬のことをいろいろと聞いていました。馬に関する耳学問が自然に出来ました。少し長い記事になったことをお許しください。

今日は東京オリンピックの馬術競技をご紹介しました。そして馬術競技に使われるハノーバー種とウェストファーレン種の馬をご紹介しました。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)