朝鮮の歴史と文化は日本と深い関係があります。今日は朝鮮の佛教をご紹介いたします。
韓国の佛教徒の90%は曹渓宗です。日本の曹洞宗のような禅宗ですが日本より戒律が厳しい宗派です。その曹渓宗に朝鮮古来の原始宗教が混淆したのが韓国の佛教です。
それではこの韓国の佛教の実態を見てみましょう。
韓国と日本の大きな違いは宗教に対する考え方の違いと言えます。韓国の宗教は 無宗教;43.3%、キリスト教 ;31.6% 、仏教 ;24.2% です。日本では無宗教の人が多く、仏教離れが進行している一方、キリスト教の信者は常に3%以下を推移しています。
この24.2%の韓国人が信仰している仏教は中国の道教の北斗七星の妙見信仰や風水と習合しています。日本の神仏混淆と同じようですが内容が異なります。 韓国では佛教に複雑に原始宗教が混淆しています。
それでは韓国のお寺やお墓の実態を示す写真をお送りします。
1番目の写真は韓国の11の世界文化遺産の一つの海印寺の山門の写真です。
写真の出典は、http://www.seoulnavi.com/special/5003998 です。
2番目の写真はお寺の本尊様へお経を詠んでいる僧侶と一般信者の写真です。
写真の出典は、http://gree.jp/dong_hun/blog/entry/595258319 です。
3番目の写真は韓国の三大祈祷院の普門寺の本堂の内部の写真です。
写真の出典は、 http://www.hikorea.jp/tour/tour_view.php?topinfo_tcode=TB1320394145 です。
4番目の写真は韓国の墓地の写真です。写真の出典は、http://seoul2.blog97.fc2.com/blog-date-200908.html です。
韓国ではお墓には生花ではなく造花を捧げるのです。韓国では豊かな人は墓地用の山を買い、この山を一族又は家の共有の墓地とするのが昔の風習でした。しかし最近では企業が共同墓地を開発して分譲しています。この4番目の写真は共同墓地です。
5番目の写真は韓国の土葬の写真です。穴を掘って遺体を埋め、その跡に土を盛り上げ、誰の墓であるかが分かるように墓標を建てます。写真の出典は、http://homepage3.nifty.com/asia-kenbunroku/Bochi.htm です。
さて韓国の仏教は三国時代(4世紀から7世紀)に中国から入ってきました。仏教は新羅(668年-935年)や高麗(918年-1392年)の時代に最も優勢で文化的影響力を持っていたのです。儒教も同様に中国から初期に伝わりましたが儒教は朝鮮李朝樹立までは仏教の下の立場に置かれていました。
仏教は韓国の東部の嶺南地方や江原道では伝統的に強力であり、そこでは現在でも人口の半数以上が仏教徒となっているそうです。
韓国の仏教には様々な「宗派」が存在します。しかし、圧倒的大多数(90%程)の寺は曹渓宗に所属しています。
曹渓宗は禅の伝統と他宗派との習合で出来た宗派です。韓国で最も古く有名な寺、例えば仏国寺や梵魚寺は曹渓宗です。
ソウル中心部の曹渓寺がその総本山です。
仏教信者は仏教と混淆したシャーマニズムの一種の「三聖閣」とを結び付けて信仰しています。この「三聖閣」は仏教の寺院の奥に存在しています。「三聖閣」には「山神」や「七星神」や「独聖」が祀ってあります。簡単に言えば韓国の山岳信仰ですね。日本の神社とお寺の混淆と同じようなものです。
以上のように書くと韓国の佛教と日本の佛教は同じように見えますが、次のように決定的に違う事があるのです。
(1)韓国の僧侶と修行者は絶対に結婚しない。もし結婚すれば僧侶や修行者の資格を失う。
(2)韓国の僧侶と修行者は殺生戒を厳密に守る。日本の僧侶や修行者は肉や魚を食べる。韓国では絶対に食べない。
(3)韓国の僧侶と修行者は仏教のその他の戒律を厳しく守る。
私はこの違いは非常に大きな違いだと思っています。自分で戒律を守ることが出来そうもないので、何故か韓国の仏教が本物のように感じています。
今日は韓国の佛教の実態の一端をご紹介いたしました。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)