後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「美しいトルコ桔梗はトルコとは関係が無く桔梗の親類でもない!」

2023年08月11日 | 日記・エッセイ・コラム
人類は大昔から花が好きでした。ですから美しい花を旅先で見つけるとその種や根を持ち帰り自分の国に植えました。
また花の栽培をなりわいにしている人は外国へ美しい花を求めて探します。
その結果、花々は移植され世界中を旅することになります。
私の趣味は花々の原産地を調べ、そしてその旅路を調べることです。それは実に楽しい趣味です。
日本で見る花々は大体3つに分類されます。1、日本原産の花々。2、昔中国から渡来した花々。3、明治維新後、欧米から渡来した花々。
この3分類には例外もあります。しかしこのように分類してみると日本の文化の流入と深い関係があることが判ります。
花を愛し花々を移植し育てることは人類共通の文化なのです。
今日は一つの例としてトルコ桔梗(Turkish bellflower)の原産地と日本に渡来した旅路を調べてみます。
トルコ桔梗の原産地は北米のテキサス州と言われています。テキサス州と限定しないでテキサス州の周辺と考えたほうが良いと思います。
そこに咲いていたトルコ桔梗は濃いブルーの花でした。
このテキサス州の周辺のブルー一色のトルコ桔梗は19世紀頃、イギリスへ持ち込まれました。
その時つけられた学名はLisianthussuですが、日本ではトルコ桔梗という名前で呼ばれるようになりました。
(http://www.7key.jp/data/vegetation/menu_t/eustoma.html から引用)
そしてヨーロッパの栽培家によって品種改良され現在のような種々の色合いになったのです。
日本への渡来は遅く、昭和時代の初期でした。
このようにトルコ桔梗はトルコとは全く関係が無いのです。
花の開いた形がトルコ人の ターバンに似ていることにちなむという怪しい説がありますが名前の由来は全く不明です。
その上、トルコ桔梗はリンドウ科であってキキョウ科ではないのです。
トルコ桔梗という名前は植物学的に間違っているのです。
トルコ桔梗の原種は草丈が約90cmくらいで花は一重のブルーに限られていたのです。
原種は多年草ですが園芸分類では一年草のもの多いのです。
このような事柄を調べるのが楽しい私の趣味なのです。
最後になりましたが私が好きなトルコキキョウの花の写真をお送りします。


1番目の写真の出典は、http://floatbridge.blog61.fc2.com/blog-entry-42.html です。
2,3,4番目の写真の出典は、https://horti.jp/2287 です。
5番目の写真の出典は、
www.aoyamahanamohonten.jp/blog/2017/08/07/トルコキキョウの日本一の生産現場を訪れました/ です。
今日はトルコ桔梗の旅路を調べる楽しさをご紹介いたしました。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)