人外花境

暇人の何でも自然観察日記

主に野歩き山歩き.たまに旅歩きの写真ブログ

デジカメで赤外線写真

2008年09月09日 | 自然観察

デジカメの撮像素子(CCD)は、紫外線から赤外線領域までの広い範囲に感度特性を持っています。

そこで今回は、PENTAXのデジイチで赤外線写真にトライしてみました。

Ir90

使用した赤外線透過フイルターは、FUJIFUILMのIR90です。カメラ屋で¥997円で売っていました。

これを手に持って、レンズの前を塞ぐだけで赤外線写真です。

ただし一部メーカーのデジカメには、赤外線カットフイルターが内蔵されているものも有るらしく

この場合はダメです。メーカーに問い合わせてみて下さい。

IR90は、可視光線領域を完全にカットしてしまうため、見た目には真っ黒です。

Photo

赤外線写真の注意点は、焦点位置が可視光と大幅にズレてしまうことです。

IR90を使用した場合、PENTAXのMレンズでは無限大の合焦点位置がここまでズレてしまいます。

これは何枚かテスト撮影して決めるしか手は有りません。また極端に露光量が減少するため

三脚とレリーズが必要です。

赤外線写真の場合は、適正露光にあまり拘る必要が無く、モニターで確認しながら

何枚か撮ればOKです。多少はPCで修正が可能です。

Photo_2

可視光線で見た石狩湾と札幌市北部です。

Photo_3

赤外線領域で撮ったオリジナル画像です。これでは気持ち悪いので白黒画像に変換します。

Photo_4

水は赤外線を吸収してしまうため、石狩川の蛇行跡がクッキリと浮かび上がってきました。

雲の形が異なるのは、撮った時間帯がちがうためです。

Photo_5

可視光線で撮った定山渓天狗岳・無意根山・羊蹄山です。

Photo_6

同じく赤外線のオリジナル画像です。

Photo_7

まるで雪山の様ですが、樹木の葉緑素は赤外線を強く反射するためです。

Photo_8

羊蹄山の部分を拡大してみました。

可視光では潰れてしまっていた山腹のヒダヒダが写っています。

赤外線は空気中のチリなどに散乱されることなく、透過性が良いためです。

赤外線は波長が長いためか、画像のシャープさに欠けます。

次回はもう少し短い波長まで透過する IR76~80程度のフイルターで試してみます。