人外花境

暇人の何でも自然観察日記

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かぎろひ と字余り

2020年02月09日 | 今日の雑感雑記


「ひんがしの野にかぎろひのたつみえて かえり見すれば月かたぶきぬ」柿本人麻呂
旧暦の11月17日(今年はちょうど12月31日にあたる)の早朝に奈良県宇陀市の小高い丘で詠んだとされる。
東の空の山の端が、徐々に赤く染まってゆく様子をただ単に「かぎろひのたつみえて」と言っているだけであるが、
日本人であるならば、おのずとこんな情景が目に浮かぶ。



その日人麻呂がかぎろひを見たのは、大宇陀の万葉公園かぎろひの丘とされている。
昔、大阪平野に住む都会人は大宇陀のことを「とんでもない山の中」と言っていた。
かぎろひの丘は標高384m、その東側には宇陀川をはさんで標高400mほどの小高い山々が連なっている。
これを「山にかぎろひの・・・」とは言わず「野にかぎろひの・・・」と詠んだのはなぜか、単に字余り?
(蛇足:此処から十数キロ東へ行けば、あのルパン三世の五右衛門が修行した赤目四十八滝である、山の中なのである)


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