この曲線美、ヤマトとは築城のコンセプトが違う。よく観察すれば、基礎となる基盤の琉 球石灰岩の凸凹に会わせて(等高線に沿って)石垣を積み上げている。その結果としてこ の様に美しい曲線と成ったのです。基礎工事に労力を要しないだけ合理的築城工法と言 えるかも知れませんが、決してそれだけでは無いような気がします。やはりそこには、琉 球文化の美意識や自然感と言った様なものが存在するのではないでしょうか。
単に軍事要塞としての城ならば、ヤマトの城の様に鋭角的構築物としたほうが実用的で す。城とは最後に籠城して戦うための構築物ですが、それにしては琉球の城は規模が小 さすぎます。また城内には必ず拝所が併設されています。軍事要塞であると同時に宗教 施設でもあり、政治の中心権威の象徴だったのでしょうか。
明らかなコンセプトの違いを感じたのは、ヤマトの場合石段と石段の間は水平に設計す るのですが、琉球の場合は間隔が広く若干の傾斜がついています。段数を減らすための 合理的設計思想なのか、または何かの意図が有るのか、これはわかりませんでした。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます