人外花境

暇人の何でも自然観察日記

主に野歩き山歩き.たまに旅歩きの写真ブログ

月を見る者

2008年09月19日 | 今日の雑感雑記

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 昨夜飲み会の帰り、札幌駅でふと空を見上げれば十五夜の残り月が

晴れ渡った空に煌々と輝いていたので、アホな酔っぱらいはしばし見入たのです。

地上を見れば、帰宅を急ぐ労働者の群れが月なんぞには一眼もくれず

駅の中へと消えて行く。この天地の落差に、酔っぱらいは少し悲しくなったのです。

アーサー・クラークの「2001年宇宙の旅」で、最初に知性を獲得した猿を

「月を見る者」と呼んでいたはずです(確か?)。

オオカミは月に向かって遠吠えをするけれど、知性を持って月を眺めるのは

人間だけです。昨今の人間は知性を無くしたとは言わないが、余裕が無いのでしょう。

金はそこそこ持っているが、時間的にも精神的にも余裕のない現在の日本人

嫌なご時世になったものだ。

 痴性豊かなアホな酔っぱらいの戯言でした。


赤外カラー合成画像(もどき)

2008年09月17日 | 写真

カメラを三脚に固定し、可視光と赤外線で同一画像を二枚撮影すれば、ランドサット衛星画像

の様な(もどき)赤外カラー合成画像を作ることが出来る(はず)。

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16mm超広角レンズで撮影した可視光画像。

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白黒画像に変換した赤外画像、四隅のボケは超広角レンズであるため、フイルターの脇から光がもれた。

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ランドサット衛星画像の様に、植生を赤で表現してみた。

なな何と ! 三脚で固定して撮影したはずなのに、可視と赤外では画像がズレているではないですか。

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では 50mm 標準レンズではどうでしょう。

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赤色に単色変換した赤外画像。

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やはり周辺部で画像がズレています。

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今回使用した赤外線透過フイルター IR 90 とは、INFRARED (赤外線)の900nm付近に

最大透過領域を有するフイルターの略です。

通常可視光とは、JIS規格では360~830nmと定義されていますが、実際目に見えるには

400~700nm間にピークが有る。

普通のカメラのレンズは、この間の波長領域で最良の像を結ぶ様に設計されている。

設計値と大きくかけ離れた900nmでは、結像位置が異なる(色収差が大きい)ため

画像にズレが生じたものと考えられます。

IR76程度のフイルターを用いれば、ズレは小さくなると思われます。

上図はWikipediaから借用した「大気の窓」の図です。

900nm付近では、水蒸気(H2O)による吸収がほとんど無いことが解ります。

尚、赤外カラー合成画像の作り方は 「福原のページ」 を参考にしています。

画像合成はフリーソフト 「JTrim」 を使用しました。


空沼岳で赤外線写真を

2008年09月16日 | 写真

空沼岳頂上から撮った赤外線写真を、可視光写真と比べてみます。

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羊蹄山とニセコ連峰です。

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恵庭岳です。

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札幌市街地、遠くの山は80km離れた樺戸山地の神居尻山・ピンネシリ・隈根尻山です。

白黒写真では面白くないので、次回は疑似赤外カラー写真を作ってみようかな。


昨日は空沼岳へ

2008年09月15日 | 野歩き山歩き

朝起きたら抜けるような青空、こりゃ何処かの山へ行かなきゃ。

青空・・・空・空・空・・・空沼岳、てな訳で空沼岳(1249m)へ行ってきました。

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AM9:30 登山口着、すでに駐車場は満車状態で手前の空き地に駐車する。

思えば三連休の中日で天気がよい、さすが札幌近郊で人気No1の山である。

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頂上まで7.7km、往復で15.4kmも有るのだ。

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頂上直下までは、この様な見通しの効かない林間コースが延々と続きます。

急な登りは少なく、ダラダラと何処までも。

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万計沼へ着きました。此処まで1時間45分掛かりました。居るは居るは、老若男女ゾロゾロと。

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春先は満々と水をたたえていたのでしょうが、今は水面が半分ほどに成っていました。

現在は原型を止めていませんが、かっての巨大地すべりの跡と考えられます。

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頂上の狭い岩場は人だらけ、此処まで3時間30分でした。支笏湖と恵庭岳(1319.7m)がすぐ近くに見えます。

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羊蹄山とニセコの山々です。

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すぐ目の前に魚岳(1318m)が。

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眼下には札幌市街地が広がります。

今回も赤外線写真を撮ってきましたが、明日にでも。


黄昏れ時色

2008年09月13日 | 今日の雑感雑記

昨夜三十年来の知人の通夜に行ってきました。食道ガンで呆気なく逝ってしまったのです。

此奴だけは殺しても死なないヤツだと思っていたのですが、人生とは解らないものです。

人生の黄昏時とはどんな色か、「黄昏れ」と書くのですからやはり「黄色」でしょう。

落日の色、病葉(わくらば)の色、高齢者運転の車に付けるワッペンの色、あれはチョット失礼かと?

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すでに蜜も出なくなったヨツバヒヨドリに泊まる蝶、生き残る時間も後数日でしょう。

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あれだけ咲き誇っていたヤナギラン、今は白銀の種を風に晒すだけ。

では私は何を世間に晒すのか、ムムムムムッ!・・・・・何も無い。


コンデジで赤外線写真

2008年09月13日 | 自然観察

コンパクトデジカメでも赤外線写真が撮れるか試してみた。使用機材は RICOH  Caplio  R7 です。

①ピント合わせ:R7にはマニュアルフォーカス機能が有るので、少しずつ前ピンにして数枚撮り

          ピントの合ったものを採用した。

②露     出:R7は8秒までの長時間露出が可能なので、オートで適正露出となった。

③レリーズ     :普通コンデジにはレリーズを付けられないので、セルフタイマーで撮影した。

以上の結果この様な写真となりました。デジイチと比べればピントが甘いです。

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赤外線写真の効果

2008年09月12日 | 自然観察

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 九月も半ばになると、世の中だんだん秋っぽくなってきます。

そんな中、古くからの友人知人の訃報やら病気入院の知らせが届きました。

我が人生の秋の黄昏れも近いのかな、なんて思ったりしてしまいます。

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 今日は昨日とうって変わって、カスミが掛かってボンヤリとした天気。

窓から見える小樽の山並みも霞んで見えます。こんな時こそ赤外写真の効果は如何なものか。

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かなり鮮明には成ってきますが、コントラストがいまいち、これが限界か。

私のデジイチは 620万画素しか有りません、これが1200万画素程度だとかなり改善されるでしょう。


別に珍しくはないが

2008年09月11日 | 自然観察

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 柱状節理なんて、別に珍しくも何とも無いが、水中で見ると何故か神秘的に見える。

 与那国島の海底遺跡(らしき物?)は、長さ250m  幅150m  高さ26mというから

 実際に潜って見れば感動してしまうんだろうな。

 しかしながら三十分の遊覧船、これで¥1,200円は高いぞ。

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 ついでにウグイの子供の群れ。

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 お客さんを案内して支笏湖へ行ってきました。

 


デジカメで赤外線写真

2008年09月09日 | 自然観察

デジカメの撮像素子(CCD)は、紫外線から赤外線領域までの広い範囲に感度特性を持っています。

そこで今回は、PENTAXのデジイチで赤外線写真にトライしてみました。

Ir90

使用した赤外線透過フイルターは、FUJIFUILMのIR90です。カメラ屋で¥997円で売っていました。

これを手に持って、レンズの前を塞ぐだけで赤外線写真です。

ただし一部メーカーのデジカメには、赤外線カットフイルターが内蔵されているものも有るらしく

この場合はダメです。メーカーに問い合わせてみて下さい。

IR90は、可視光線領域を完全にカットしてしまうため、見た目には真っ黒です。

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赤外線写真の注意点は、焦点位置が可視光と大幅にズレてしまうことです。

IR90を使用した場合、PENTAXのMレンズでは無限大の合焦点位置がここまでズレてしまいます。

これは何枚かテスト撮影して決めるしか手は有りません。また極端に露光量が減少するため

三脚とレリーズが必要です。

赤外線写真の場合は、適正露光にあまり拘る必要が無く、モニターで確認しながら

何枚か撮ればOKです。多少はPCで修正が可能です。

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可視光線で見た石狩湾と札幌市北部です。

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赤外線領域で撮ったオリジナル画像です。これでは気持ち悪いので白黒画像に変換します。

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水は赤外線を吸収してしまうため、石狩川の蛇行跡がクッキリと浮かび上がってきました。

雲の形が異なるのは、撮った時間帯がちがうためです。

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可視光線で撮った定山渓天狗岳・無意根山・羊蹄山です。

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同じく赤外線のオリジナル画像です。

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まるで雪山の様ですが、樹木の葉緑素は赤外線を強く反射するためです。

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羊蹄山の部分を拡大してみました。

可視光では潰れてしまっていた山腹のヒダヒダが写っています。

赤外線は空気中のチリなどに散乱されることなく、透過性が良いためです。

赤外線は波長が長いためか、画像のシャープさに欠けます。

次回はもう少し短い波長まで透過する IR76~80程度のフイルターで試してみます。