雑草たちの陣取り合戦―身近な自然のしくみをときあかす小峰書店このアイテムの詳細を見る |
【一口紹介】
出版社 / 著者からの内容紹介
日本で見ることのできる雑草という一群の植物は400~500種にもなる。自分の生活空間を維持するために相手と競争したり、生育する季節をすみ分けることで共存している、雑草社会のさまざまなしくみにスポットを当てる。
【読んだ理由】
ブログ仲間「地理佐渡・管理人さん」に教えられて。
【印象に残った一行】
生き物である雑草にそなわった特性を「雑草性」と呼んでいます。
①熟しても、種子がすぐには発芽しない。
②芽を出したらいちはやく成長し、自分の陣地を確保する能力に長けています。光や温度の変化など、まわりの状況をたいへん敏感に察知したうえで行動をおこすことができるのです。
③成長のとちゅうで葉や茎を切られたり、踏みつけられても、そこからまた新しい芽を出す力が旺盛です。
④花を咲かせた雑草は、自家和合性といいて、ほかの植物個体の花粉がなくても、自分だけで種子をつくることができます。
⑤いくら種子を多くつけたとしても、一か所にかたまって芽生えてしまったのでは、たがいに競争するばかりで、あまり効率が良いとはいえません。雑草はその種類によってさまざまですが、親から遠くはなれた場所まで種子を移動させるしくみをもったものが多いのです。
⑥雑草の中には、ほかの植物の生育を抑えたり、促進させたりすることができる物質をもっているものもあるようです。
以上の六つの特性は、人間によるかく乱と、人間が栽培を目的とする植物(作物)との競争に適応し、多くの子孫を作るための特性です。
(一部抜粋)
【コメント】
改めて雑草の逞しさに感心させられた。