竜馬がゆく〈2〉文藝春秋このアイテムの詳細を見る |
【一口紹介】
■出版社 / 著者からの内容紹介■
青春小説の名作が読みやすくなって再登場。前半は、奥手だった幼年期から、剣術修行、脱藩、勝海舟との出会いと海軍塾設立までを描く。
■内容(「BOOK」データベースより)■
黒船の出現以来、猛然と湧き上ってきた勤王・攘夷の勢力と、巻き返しを図る幕府との抗争は次第に激化してきた。
先進の薩摩、長州に遅れまいと、固陋な土佐藩でクーデターを起し、藩ぐるみ勤王化して天下へ押し出そうとする武市半平太のやり方に、限界を感じた坂本竜馬は、さらに大きな飛躍を求めて、ついに脱藩を決意した。
【読んだ理由】
司馬遼太郎作品・知人に奨められて。
【印象に残った一行】
『しかし桂小五郎は、その竜馬の天性の与太を珍重すべきものと見た。しかも、この男は学問はさほどなくとも、天性の怜悧さと重厚さを兼ねているめずらしい人物だと見た。』
『志士ハ、溝壑(こうがく)ニアルヲ忘レズ
勇士ハソノ元ヲウシナフヲ忘レズ
意味は、---天下を救おうとするものは、自分の死体が将来溝や堀に捨てられて顧みられぬことを常に想像し、勇気のある者は自分の首(元)が切りすてられることをいつも覚悟している。そういう人物でなければ大事を行うことはできない、ということだ。』
『薩摩の島津家は鎌倉時代からの地頭だし、長州の毛利家は、戦国初期、英雄元就が出て四隣を斬り従えてできた家だ。両家とも、一寸の土地も、徳川家からもらっていない。この両藩が幕府に対して不人情なのは、当然である。
が、おなじ外様大名であっても、土佐山内家が、関が原の論功恩賞により、掛川八万石から一躍土佐二十四万石に封ぜられたのは、吉田東洋によれば、「いつに、将軍家のおかげである」という。』
【コメント】
読みやすく、読み出したら止められない面白さ。