![]() | 竜馬がゆく〈5〉文藝春秋このアイテムの詳細を見る |
【一口紹介】
■出版社/著者からの内容紹介■
相次ぐ抗争で多くの志士の血が流れたが、竜馬の奔走によって大政奉還が実現、日本は救われる。維新政策には竜馬の精神が生きていた
■内容(「BOOK」データベースより)■
池田屋ノ変、蛤御門ノ変と血なまぐさい事件が続き、時勢は急速に緊迫する。
しかし幕府の屋台骨はゆるんだようにも見えない。
まだ時期が早すぎるのだ…次々死んでゆく同志を想い、竜馬は暗涙にむせんだ。
竜馬も窮迫した。
心血を注いだ神戸海軍塾が幕府の手で解散させられてしまい、かれの壮大な計画も無に帰してしまった。
【読んだ理由】
司馬遼太郎作品・知人に奨められて。
【印象に残った一行】
『要するに、薩摩藩を中心とした勤皇主義の樹立ということである。一時的に幕府と手を握ってもいつまでも握っていてはならぬということである。
長州人は観念主義。
薩摩人は現実主義。
というが、そうした薩摩藩の、いわば英国をおもわせるような現実的外交感覚が、この手紙にあふれるように出ている。
薩摩人もまた、日本人にはちがいない。しかし西郷だけでなくかれらは日本人ばなれしているほど、外交感覚に卓越している。
いわば戦国以来に島津家のお家芸で、とくに幕末にあますとこなく発揮された。
観念的で理屈家の多い長州人からみれば、薩摩のこういうところが、奸佞邪智にみえるのであろう。体質のちがいといっていい。』
『「諸事、この眼で見ねばわからぬ」
というのが、勝と竜馬の行き方である。現場を見たうえ、物事を考える。見もせぬことをつべこべ言っているのは、いかに理屈がおもしろくても空論にすぎぬ、というのがこの二人の行き方であった。かれらはすぐれたジャーナリストの一面をもっていたといっていい。』
【コメント】
読みやすく、読み出したら止められない面白さ。

