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26:教訓親の目鑑 正直者
歌麿の盛時にみられた女性美の創造的探究の段階からようやく精神的、肉体的に転機を迎えた歌麿晩年の作、ぐうだら兵衛、ばくれん、不作者など十枚からなる一連の作品の一枚で、美追求の描写から個性的、性格的表現をうかがって新しい境地を開拓しようとする意図がみられる。
この揃い物の中でもこの図柄は特に好ましく、乙女心の愛くるしさが、構図と全体の配色の中で見事に描出されている。
※喜多川歌麿
江戸時代の日本で活躍した浮世絵師の代表的な一人。
姓は北川、後に喜多川、幼名は市太郎、のち、勇助(または勇記)と改め、名は信美。
初号は豊章といい、歌麻呂、哥麿とも号す。
通常は「うたまろ」と読むが、秘画本には「うたまる」としているものもある。
俳諧では石要、木燕、燕岱斎、狂歌名は筆の綾丸、紫屋と号して、蔦屋重三郎とともに吉原連に属した。
国際的にもよく知られる浮世絵師として、葛飾北斎と並び称される。
繊細で優麗な描線を特徴とし、さまざまな姿態、表情の女性美を追求した美人画の大家である。
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