(『 今市的視点 IMAICHI POV 』今市太郎)
「国葬」招待者氏名の74%が黒塗りで非公開
早いもので安倍元総理大臣の国葬強行から、来月27日で1年を迎えようとしています。
しかしながら今になっても、その内容が不可解なままであることが明らかになり物議を醸しだしています。
さきごろ共同通信が内閣府にこの国葬の招待者名簿などの情報公開請求をしたところ、なんと国葬といいながら74%の氏名が黒塗りとされていたというのです。
※参考click:安倍氏国葬、氏名の74%黒塗り 著名人、元議員ら不開示 – 47NEWS(2023年8月6日配信)
安倍氏と交友があった著名人を含む「遺族・遺族関係者」は96%が、元国会議員は100%が不開示となっています。
国葬実施時であれば、プライバシーやセキュリティ上の問題から即開示できないというのはわからないでもない話。
しかし、1年経ってもほとんど黒塗りとされていることは、国民としてもまったく釈然としない状況です。
とくに遺族・遺族関係者の招待者数は1,177人で、全体の招待者の6分1を占める数です。
そのうち氏名が開示されたのは、安倍氏の首相秘書官を務めた省庁幹部、地元山口県内の首長・議員、東日本大震災被災地の岩手・宮城・福島県内の市長ら45人だけ。
それ以外はすべからく非開示というひどい状況になっています。
また元国会議員がまったく開示されなかったことにも大きな疑問が残ります。
12億円の国費が投入されている
昭和の時代、男性誌などを買いますとグラビア部分の妙齢な女性のヌードの大事な部分が「黒塗り」で処理されていて、ひどくがっかりさせられたもの。
黒塗りという言葉を聞きますと、今でも真っ先にこれを思い出す次第です。
今回の招待者の74%が黒塗り状態というのは、世間には見せられない問題が何か含まれているのでしょうか。
国葬とは、国・国民を挙げて死者を悼む行事であるはずなのに、招待者もまともに開示できないというのはまったく理解に苦しむ状況です。
安倍氏の遺族が自費で行った葬儀ならいざしらず、葬儀部分だけでも約12億円の国費が投入されているわけですから、岸田首相もこの件については丁寧に説明していく責任があります。
まさか反社と壺の関係者ばかりでは?
特に安倍元総理の場合は、襲撃を受けて亡くなってから統一教会とタダならぬ関係であったことが次々と判明し、自民党全体を揺り動かす大きな問題に発展しています。
ややもすれば、統一教会の関係者を大量に招待したのかと疑いたくなる状況です。
または「桜を見る会」開催時にも問題になった反社勢力の要人でも世話になったので招待していたのか……という要らぬ勘ぐりも働くところです。
内閣府はどういう不都合があるのか国民に説明すべき
本件については岸田首相の説明責任が求められるのはいうまでもありませんが、黒塗りを実施してみせた政権の管轄下の組織である「内閣府」自体が、
その事実の詳細理由を説明すべきではないでしょうか。
このままではこの国葬は、まさに黒い葬儀「黒葬」になってしまいます。
都合が悪くなると黒塗りで済ますというのは、およそ成熟した民主主義国家の政府がすべきことではありません。
稀代の独裁者と謳われたスターリンが君臨していたころのソ連は、あらゆることがまともに国民に開示されず、没後かなり経ってからその内容が明らかになって、
当然、大きな波紋を呼ぶこととなったのは記憶に新しいものがあります。
この国はすでに、こうした秘密国家へ舵を切ってしまったのでしょうか。岸田政権の支持率が下がり続ける要素がここにも見えてくるところです。引用元。