印旛沼の里山の住人Kさんからメールが来ました。
「10月22日から北京4日間39,000円の旅行に行ってきました。ANA便利用、北京飯店3泊、
5つの世界遺産観光、7回の食事、北京雑技団の鑑賞が含まれこの値段です。
食事には北京飯店での上海料理、全聚徳の北京ダック付きです。特に北京飯店の料理は高級食材のナマコ入りのスープまであり、絶品でした。
中国は今、車と旅行ブームとの事。車については、ニュースで取り上げられていても信じがたかったのですが、北京に行って自分の目で見て実感しました。
しかもポンコツ車は無くて、すべて新車です。最近の北京の富裕層の挨拶は「あなたは車を持っていますか」とのこと。
旅行については、超富裕層が日本に来て、数十万円の買い物をして帰ると日本のTVで取り上げられています。一方、地方の年金生活のお年寄りが子供、孫のために貯金するのを止めて自分自身が楽しむためにお金を使い始め、国内旅行ブームが起きているとのこと。北京の観光地は年配のお上りさんの団体でごった返しています。
トップの画像とこれはお上りさんの観光客です。グループ毎に同じ帽子をかぶっています。特に上の画像は老人の笑顔が素晴しい。
万里の長城も凄い人出でした(23日金曜日の午後撮影)
天安門広場
国慶節60周年記念式典のために設置された巨大モニターと民族団結の柱
(56本)を見ました。モニターでは、60周年記念式典の様子が映し出されていました。
紫禁城/太和殿
明・清の重要な儀式が執り行われた建物と庭です。
映画「ラストエンペラー」は実際にこの場所で撮影されました。
オリンピック公園のマクドナルド
右前方は水立方、左奥は鳥の巣。
胡同の家族。 幸せそうです
政府は古い街(胡同)を場所を限定して残す方針です。胡同でも路地に面した壁、共同トイレ等は改修工事をしています。写真の壁も綺麗になっています。
** Kさん、デフレもここに極まったというようなツアー価格で心底びっくりです。そして万里の長城の混雑振りには口あんぐり。万里の長城に登ったのは30数年前ですから、比較にならないにしろ驚きです。
これらの写真を見ていると、やはり「現場、現物、現実」の三現主義で、そこに行って、そこに住んでる人の顔つきや表情を見ないとわからんことが一杯あるなあと思いました。
テレビやwebsiteや新聞の情報だけでは、今の中国の勢いの良さはわからんですね。勿論光と影があるわけで、この繁栄の恩恵に浴していない人も内陸部やロシア、インドなどとの国境部に何億人といるのもまた事実でしょうけども。
昨年の1月に銀座を歩いた時、大きな買い物バッグを一人でいくつも持っている団体さんが闊歩していました。身なりのいい彼ら彼女らは皆お金持ちの中国本土人でした。今やアメリカもアメリカ国債の世界最大の買い手の、中国政府の顔色を見て動かないと金融システムが回らない現実。歴史は繰り返す。アメリカを含めて、世界の各国が“遣唐使”?を中国に遣わさないといけない、そのとっかかりの時代なのかも知れませんね。
千葉県印旛沼の住人Kさんから追いかけてもう一本メールが届きました。
「北京の話をもう少し・・・。北京飯店の部屋に置かれているEvianの水は一本50元(700円)です。洗面所には中国の水2本が無料で置かれていましたが・・。Evianは有料とは知らずに4本も飲んで2,800円も請求された人もいます。
ホテルの敷地内には夜に男数人がウロチョロしていました。こちらは夫婦なので近づいてきませんでしたが、男1人で参加した人によるとご想像どうりの客引きだったそうです。
北京の人口は2100万人で、そのうち500万人は北京に戸籍の無い不法住人らしいです。市内で工事中の高層ビルは2,3件しか見かけませんでした。オリンピックも終わり、建設ラッシュも終わりのようです。
北京の観光ツアーは朝7時出発で、夜9時ごろまで続きます。北京飯店の朝食会場(バイキング)に6時過ぎに行ったら、日本人だらけ。200人以上の人で座る場所を探すのに一苦労です。
乞食は4人見ました。1人は天安門広場への地下道で老人。三人は盲人で子供や奥さんが脇について、楽器を演奏して物乞いしていました。
トップの画像は一本50元(700円)のEvian
北京随一の繁華街/王府井(ワンフウーチン)の歩行者天国、 土曜日の20時頃
両脇には世界の高級ブランドショップが並んでいるが、入っている人は殆ど居ない。警察が巡回しているので安全です。
王府井の路地裏、光るコマを売っているおじさん
ビジネス街の高層ビル
オリンピック公園近くで見かけたおじさん
このような姿は殆ど見かけませんでした。
**中国はヨーロッパと同じで、北京などの都市は城壁都市国家でした。住人の戸籍はそれが現代につながって、城壁内の戸籍とそれ以外の戸籍が峻別されていて大きな問題を残しています。例えば地方から家族で北京に出て暮らしていても、地方戸籍では住民登録が出来ない仕組みで、子供は学校にも行けず家など当然買えない。政府は域外から域内への戸籍の転換を認めると急激な人口増加につながるとして、簡単には認めないので、周辺にスラム化したゾーンが多数あるそうです。
荷車を引いたおじさんの画像は懐かしいです。昭和50年代の北京や上海、天津での道路にはこのおじさんたちが普通でした。相変わらず、自転車にはブレーキがついていないように見えますね。それとも左手で握っているのがブレーキでしょうか?
中国と日本は、ヨーロッパと中国の関係より、基層では随分違いがあるなあと現地にいたとき思いました。一つは欧州と中国は城壁都市国家を中心として成り立ってきましたが、日本の京都、大阪、江戸は城壁をめぐらせることなく統治できる環境でした。また日常生活では中国と欧州は有史以来テーブルと椅子と寝台と靴の生活です。
人の暮らしの中で,毎日のこの生活様式の違いはとんでもなく大きいなあと。
顔を見ているだけでは黄色人種として全く違いはありませんが、モノの考え方は、われら列島人と彼らとはとんでもなく違っていて当たり前、というところから付き合いをしていくのが当たり前かも。
Kさん、今回も興味深い画像を多数ありがとうございました。
中国は日本のこの40年の変化をはるかに凌駕する大変
化をとげたようですね。
ブログへのお立ち寄りいつも有難うございます。
裸の若者の牽く「人力車」で観光しましたが
路地裏の旧いレンガの狭い道路に、、、車がこわもてしていたのを、思い出し、、、すっきりと,代った
若い者の顔と、ブレーキのない自転車のオジサンと
高層buildingと、過渡期の日本を思い出しました。
何年か後には貴重な写真に驚くでしょうね。
いつも、斬新な切り口のサイトに勉強させられています。