安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ハリー・ヴァーベク GIBRALTAR

2016-01-10 09:58:14 | テナー・サックス

先日、人間ドックで精密検査・再検査が必要とされた耐糖能障害と血中脂質について、専門のクリニックで検査と診断を受けてきました。 結果は、中性脂肪と総コレステロールが基準より相当高く、糖尿病に近い状態なので、食事療法を行うことになりました。当面、薬は使わずに穏やかに徐々に改善を図り、動脈硬化などを防ぎましょうと言われ、今度ばかりはその気になっています。穏やかなテナー・サックスを。

HARRY VERBEKE (ハリー・ヴァーベク)
GIBRALTAR (Timeless 1979年録音)

   

昨年の12月2日発売のタイムレス・オリジナル・アルバムズ・ストレイト・リイシュー第4弾は、興味をそそられるアルバムが多かったのですが、このハリー・ヴァーベクのものは真っ先に注文しました。ハリー・ヴァーベク(1922~2004)は、オランダのテナーサックス奏者で、シーズ・スリンガー(p)が組織したハードバップのコンボ「ダイアモンド・ファイブ」の一員でした。僕は、このグループの演奏が気に入っていたので、ヴァーベクのリーダー作の復刻は見逃せません。

メンバーは、ハリー・ヴァーベク(ts)、ロブ・アフルベーク(p)、ハービー・ルイス(b)、ビリー・ヒギンズ(ds)。ロブ・アフルベークは、インドネシア生まれでオランダに移住したピアニストだそうです。彼のピアノトリオアルバム「Miss Dee」(Limetree 80年録音)も注文しました。ほかのリズムの二人はアメリカからですが、ビリー・ヒギンズが参加しているのはポイントが高い。

曲は、ジャズオリジナルとスタンダードです。フレディ・ハバード作「Gibraltar」、シダー・ウォルトン作「Holy Land」、デューク・ジョーダン作「No Problem」、ホレス・シルバー作「Soul Sister」、ジョー・ヘンダーソン作「No Me Esqueca」、スタンダードの「It Could Happne To You」、「Laura」、「Stardust」の全8曲。ヘンダーソン作の「No Me Esqueca」は、「リコーダ・ミー」と異名同曲なので、取り上げられたジャズオリジナルは、知られているものが多いです。

ハリー・ヴァーベク(ts)とロブ・アフルベーク(p)のオーソドックスなプレイが心地よい。スタン・ゲッツやジョー・ヘンダーソンからの 影響もうかがわれるヴァーベクですが、メロディを大事に吹いていて好感が持て、ことに「It Could Happen to You」や「Stardust」では、たっぷりと歌い上げています。それらでは、ヒギンズ(ds)の繊細なブラシワークが聴けます。「Soul Sister」や「No Me Esqueca」では、ヴァーベクがクールな音色でメロディアスなソロをとり、アフルベークはブルージーさも出しています。

【板倉内科・糖尿病クリニック】

長野駅東口にあります。