安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

コニー・エヴィンソン STOCKHOLM SWEETNIN'

2016-06-01 21:30:21 | ヴォーカル(A~D)

映画「殿、利息でござる!」を観てきました。江戸時代、伝馬役などにより貧困に苦しんでいた奥州街道沿いの吉岡宿において、大金(千両)を集めて藩に貸し出し、その利息で宿を救おうとする試みがされたことを描いています。仙台藩で実際にあった話なので、ストーリーに説得力がありました。当時の金利は1割くらいだったようですが、昨今は、国債、地方債ともに超低金利による発行がされているので、その差に驚かされます。テンポが早く娯楽的要素もあって面白い映画でした。小気味よいテンポの歌を。

CONNIE EVINGSON (コニー・エヴィンソン)
STOCKHOLM SWEETNIN' (Minnehaha 2006年録音)

   

コニー・エヴィンソンは1962年生まれなので、ベテランといっていいのですが、この2006年録音にしても若々しくて、瑞瑞しい歌声で歌っていて、デビューしたてのようなフレッシュさが感じられます。彼女は、自らプロデュースし、コンセプトをもってアルバム作りを行っていて、これもそういった一枚です。彼女のCDを拙ブログに書くのは、これで4枚目(ほかの3枚はこちら)になります。

メンバーは、コニー・エヴィンソン(vo)、Gustav Lundgren(g)、Andress Oberg(g)、Hampus Lundgren(b)という3人で作るThe Hot Club of Sweden、ゲストとして、Fredrik Lindborg(ts)、Marc Anderson(Per)、Tony Balluff(cl)などが伴奏に加わります。The Hot Club of Swedenは、ヴァイオリンは入っていませんが、アコースティックギターも使ったジプシースイングの団体といっていいと思います。エヴィンソンとの組み合わせに興味が湧きます。

曲は、クインシー・ジョーンズ作曲「Stockholm Sweetnin'」、エディ・ダーハム作「Swingin' The Blues」、アビー・リンカーン作「Throw it Away」、Georges Ulmer作「Si Tu Savais」、参加メンバーのA.Obergの曲にエヴィンソンが詞をつけた「Autumn in Kokkola」、あとはスタンダードで、「It's Alright with me」、「Lover Man」、「Comes Love」、「Besame Mucho」(べサメ・ムーチョ)、「If I Had You」、「Windmills of Your Mind」、「I Can't Give You Anything But Love」、「In A Senteimental Mood」、「Out of Nowere」、「After You've Gone」の全15曲。ベイシー楽団の「Swingin' The Blues」をやってくれたのは感涙ものです。

コニー・エヴィンソンは、スイングリズムがバックでも、自分の持ち味を出して正確かつゆとりのある軽やかな歌を歌っています。アコースティックギターによるリズムにのり、クラリネットやギターのソロも入る「Comes Love」、ビッグバンドの曲をやってしまう趣向に驚き、かつ楽しめる「Swingin' The Blues」、ア・カペラでスタートし伸び伸びと歌っている「Besame Mucho」、アビー・リンカーンの曲をボッサで歌った「Throw it Away」と多彩ですが、全体にソフィスティケートされたエヴィンソンの快唱を聴くことができます。

【映画 殿、利息でござる! チラシ・公式ホームページリンク】

   

   

殿、利息でござる! 公式ホームページ