百貨店(デパート)の業績不振とその打開策が最近報道されています。創業50年の長野東急百貨店でも、集客力アップを狙い、地元大型書店の平安堂長野店を新館に誘致して、この11月17日にオープンする予定です。平安堂は移転の形になるので旧店舗は閉じてしまい、ビルに空きスペースができています。街の振興のためにも、早く埋まってほしいところです。録音から50年ほど経ちましたが、全く色褪せていないアルバム。
CHARLES LLOYD (チャールス・ロイド)
DISCOVERY! (Columbia 1964年録音)
チャールス・ロイドの初リーダー作です。ロイドは、テナー・サックスとフルートを吹きますが、この二つの楽器は、唇を休めさせないと連続しては吹けないと菊地康正さん(日本のテナー、フルート奏者)が言っていました。ロイドの演奏を聴くと、テナーではコルトレーンからの影響が顕著なのに対して、フルートではそれがほとんどないのが面白いです。
メンバーは、チャールス・ロイド(ts,fl)、ドン・フリードマン(p)、エディ・カーン(b)、ロイ・ヘインズ(ds)、リチャード・デイヴィス(b)、J.C.モーゼス(ds)。ドン・フリードマンは、エヴァンスに似た耽美的な演奏をすることが知られていますが、ここでは、結構ハード・バップ的です。ドラムやベースの人選は、コルトレーングループを意識したものかもしれません。
曲は、1曲を除きロイドのオリジナルです。彼の自作が「Forest Flower」、「How Can I Tell You?」、「Little Peace」、「Bizzare」、「Sweet Georgia Bright」、「Love Song To A Baby」、「Ol' Five Spot」の6曲に、スタンダードが1曲で「Days Of Wine And Roses」(酒とバラの日々)。オリジナルは、「Forest Flower」をはじめ佳曲があって、ロイドは曲作りに非凡なところをみせています。
コルトレーンからの影響を受けた力強い演奏が多いですが、バラードではきわめて抒情的で充実した初リーダー作です。彼の代表作の「Forest Flower」は、ここでもアグレッシブに演じられ、ブッカー・リトルに捧げられたフルートによる「Little Peace」は心安らぎます。驚かされるのが、バラードの「Days of Wine And Roses」で、まるでコルトレーンが演奏しているような錯覚に陥ります。この1曲だけでも聴く価値があります。
【長野東急百貨店、平安堂長野店旧店舗】
長野東急百貨店の正面。クリスマスツリーの飾りがあります。
北側のcher cher館に書店の平安堂長野店がオープンするという告知が出ています。
平安堂が移転したのでこのビルの2階~4階は空いています。
平安堂長野店が入居していたビル。ペデストリアンデッキで長野駅と結ばれています。エスカレーターも休止中です。