群馬交響楽団の第563回定期公演に出かけました。特に、フランクの交響曲ニ短調が楽しみです。
(出 演)
指揮:大友直人
ピアノ:酒井 有彩
管弦楽:群馬交響楽団
指揮はパスカロ・ヴェロさんの予定でしたが変更になり、群馬交響楽団前音楽監督の大友直人さんでした。ピアノの酒井有彩(さかいありさ)さんは、ベルリン芸術大学卒で第65回ジュネーヴ国際コンクール(2010年)で、セミファイナリストになるなど各種コンクールで上位に入り、現在演奏活動を活発に行っています。ラヴェル「ピアノ協奏曲」(共演は飯森範親指揮日本センチュリー交響楽団)で昨年CDデビューしています。
(曲 目)
ベルリオーズ / 序曲「ローマの謝肉祭」 作品9
ラヴェル / ピアノ協奏曲 ト長調
サン=サーンス(ゴドフスキー編曲) / 白鳥 (酒井有彩のアンコール曲)
〈休 憩〉
フランク / 交響曲 ニ短調 FWV48
(感 想)
フランクの交響曲ニ短調は、低弦を中心に重量感のある力強く重々しい演奏が素晴らしく、記憶に残るものになりました。大友直人さんが群響を指揮した演奏会は何度か聴いていますが、今回のダイナミックで締まったフランクの交響曲は出色だという気がしました。
シャルル・ミュンシュ指揮ロッテルダムフィルのCDを聴いて行ったのですが、弦楽器群のたっぷりした低音からハープの音色まで出てくる同曲は、とにかく実演に限ります。第2楽章の渡邊潤也さん独奏のイングリッシュホルンの哀愁を帯びた音色もよかった。
ラヴェルのピアノ協奏曲は、印象が薄くちょっと消化不良という感じでした。同曲は、賑やかで明るくジャズ的要素もあって面白いものですが、ピアノの独奏は結構たいへんなのかもしれません。
【あらかじめ聴いたフランク「交響曲ニ短調」のCD】
シャルル・ミュンシュ指揮ロッテルダムフィルハーモニー(DENON コンサートホール原盤)