映画「マイルス・デイヴィス クールの誕生」が長野市でも上映されたので観てきました。
(映画の内容・あら筋)
「ジャズの帝王」と称されるトランペット奏者マイルス・デイヴィスビスを描いたドキュメンタリー。「クールの誕生」、「カインド・オブ・ブルー」、「ビッチェズ・ブリュー」といった名盤で幾度となくジャズの歴史に革命をもたらし、ロックやヒップホップにも影響を及ぼしたマイルス・デイヴィスについて、貴重なアーカイブ映像・音源・写真をはじめ、アーティストや家族・友人ら関係者へのインタビューを通し、その波乱万丈な人生と素顔に迫る。
(感 想)
マイルスに魅了され続けてきたというスタンリー・ネルソンという人が監督をしたのですが、密度が濃くテンポの良さもあり、ドキュメンタリーとして傑作の部類に入るのではないかと思いました。冒頭で「Milestones」の演奏が流れますが、それだけで一気にマイルスの世界に連れていかれました。
女性や麻薬といったマイルスの私生活についても触れられていますが、2番目の妻だったフランシス・テイラーや4番目の妻だったシシリー・タイソンの支えがあってのマイルスの人生や音楽だったという面もわかるように作ってあって、かなり掘り下げてあります。
映画中のマイルス・デイヴィスの音楽を聴いていて、「ビッチェズ・ブリュー」(1969年)からのものも意外に抵抗なく聴けたので、自宅で改めてCDで聴いてみたところ、「Pharaoh's Dance」あたりはなかなかよく、70年代以降のマイルスの演奏にももっと耳を傾けてみようという気になりました。
【マイルス・デイヴィス クールの誕生 ホームページ】
universal-music.co.jp/miles-davis-movie
【パンフレットから】
パンフレットの目次。使われている写真がかっこよい。
監督のスタンリー・ネルソンの寄稿。
演奏中のマイルス・デイヴィス。ギル・エヴァンスとのコラボレーションの現場です。
この菊地成孔さんの文章は、映画の詳細に触れるなど面白く、出色です。
フランシスとマイルス。
【自宅で聴いたマイルス・デイヴィスのアルバム(音源はCD)】】
「BITCHES BREW」。発売当時から70年代にかけて賛否両論を巻き起こしたアルバム。「ビッチェズ・ブリューでジャズは終わった」と記した方もいらっしゃいました。
ジャケットにフランシス・テイラーのポートレートを用いた「SOMEDAY MY PRINCE WILL COME」。僕の愛聴盤でもあり、レコードで聴くことが多いです。本日はCDで。