最近中古レコード店で購入したLP「ヴェルディ 歌劇名曲集」(コンサート・ホール・ソサエティ・レーベル)を聴いています。ネロ・サンティ指揮ウィーン国立歌劇場管弦楽団・合唱団の演奏です。古い録音ですが、ダイナミックで熱い演奏に聴きかえしています。コンサート・ホールというとジャズ・ヴォーカルファンには次のアルバムです。
TINA LOUISE (ティナ・ルイーズ)
IT'S TIME FOR TINA (Concert Hall 1957年頃録音)
コンサート・ホール・ソサエティは、世界的な通信販売のレーベルで、欧米ばかりでなく、日本でも営業をしていました。主はクラシックですが、ポピュラーもあります。僕のものは、Urania盤仕様の(多分)フレッシュ・サウンド復刻のLPです。
彼女は女優になる前の1950年代中ごろからクラブで歌っており、また、56年11月から上演されたミュージカル「リル・アブナー(Li'l Abner)に出演をしています。そして、58年に映画女優としてデビューし、以降はテレビも含めて多くの作品に出ています。このアルバムを録音している間にハリウッドのオーディションを受けて合格したようです。
編曲がJim Timmens、伴奏はバディ・ウォード楽団で、メンバーにはタイニー・グレン(トロンボーン)、コールマン・ホーキンス(テナー・サックス)が入り、新人女性歌手の録音にしては相当力が入っています。評論家としても著名なGeorge T. Simonがプロデュースに当たっているせいかもしれません。この時期彼はJazztone Societyに係わっていました。
ラブ・ストーリー仕立てで曲が並んでいます。彼女はちょっとハスキーな歌声でささやくように歌います。「Tonight is The Night」、「Embraceable You」、「It's Been a Long, Long Time」、「How Long Has This Been Going On」などの有名曲をスローテンポで歌い、ホーキンスのソロもあわせ聴かれるので、深夜に至福の時間が流れています。
ティナ・ルイーズのLPはこれ一枚なのが、本当に残念ですね。
美人女優さんの伴奏には皆張り切るのでしょう。ここでは新人の伴奏にしては豪華なメンバーですね。多分、丁寧なアルバムづくりが行われたのではないかと思います。
僕の所有もフレッシュサウンド盤で、
コールマンホーキンスの吹き方が妙にいやらしいなぁと思いながら時々ひっぱりだして聴いていますよ。