21日(日)のN響アワー(NHK教育TV)では、ネルロ・サンティが指揮したNHK交響楽団の演奏するメンデルスゾーンの「イタリア」交響曲が放映されていました。サンティは1931年生まれのイタリアのベテラン指揮者ですが、チューリッヒ歌劇場を中心に世界各国で活躍しています。彼は多数の歌劇をはじめ、暗譜で指揮をすることで知られており、この交響曲も暗譜でした。しかも、軽やかなリズムを刻んでいて、とても80歳近いとは信じられません。NHK交響楽団はここ数年彼を招聘していますが、できれば実際の演奏会を聴きたいものです。ジャズの方もベテランの作品です。
LARRY VUCKOVICH (ラリー・ヴコヴィッチ)
STREET SCENE (Tetrachord Music 2005年録音)
ラリー・ヴコヴィッチは、ユーゴ出身のピアニストですが、同国出身のダスコ・ゴイコヴィッチ(tp)のライブ盤「As Simple as It Is」でサイドメンを務めていたところから知りました。その後、ヴコヴィッチのリーダー作もボツボツと買いましたが、近年録音された作品の出来が素晴らしいので、驚きかつ喜んでいます。彼は、1936年生まれなので、70歳にならんとした時の録音です。
最近は、ブルースに根ざしたオーソドックスなバップ・ピアノの新作は、あまり目につかなくなったような印象を受けます。そんな中で、ヴコヴィッチは、ラテン・リズムを取り入れたりしながら、伝統的なプレイの良さを発揮しています。メンバーは、ヴコヴィッチ(p)、ラリー・グラナディア(b)、アキラ・タナ(ds)で、曲により、Hector Lug(congas)、Vince Delgadd(bongo)が加わります。
ヴコヴィッチの自作の「Dexter's Mode」、「Blue Bohemia Suite」、「Scandinavian Waltz」、ソニー・クラークの「News for Lulu」、アルフレッド・ニューマンの「Street Scene」、スタンダードというべき「As Time Goes By (Mambo)」(時の過ぎゆくままに)、「I Ain't Got Nobody」、「Come Rain or Come Shine」(降っても晴れても)、「Oh, You Crazy Moon」、「It Could Happen to You」、「Under Paris Skies」(パリの空の下)など全13曲です。
はじめの「Dexter's Mode」から疾走感が感じられますが、全体にラリー・グラナディア(b)のよく歌うソロや上下するランニングベースはききものです。ヴコヴィッチは、歌の伴奏に長けていることもあり、音が軽めできれいですし、音遣いは極端なものがないので、寛いで聴いていられます。小気味良いプレイの「News for Lulu」、意表をついたリズムで早いテンポの「As Time Goes By」、バラードで高音が美しい「I'll Wait and Pray」、スインガーの「I Ain't Got Nobody」と面白く、充実した作品です。
ホームページにラリー・ヴコヴィッチ(Larry Vukovich ピアノ)を掲載しました。時間があればご覧ください。モダンジャズやヴォーカルを聴こう ラリー・ヴコヴィッチ
カリフォルニァ在住のNetHeroと申します。
「雨の日だからジャズでも勉強しよう」のmotoさん経由でやってきました。
貴ブログのこの記事にトラックバックをさせて貰いましたが、長らくトラックバックをしたことがなかった為、間違ったことをした様な気がします。
もしご迷惑をおかけした様でしたらお許しください。
では、今後とも宜しくお願い申し上げます。
motoさんのブログからようこそおいでくださいました。雑多なことを書いていますが、よろしかったらたまに覗いてみてください。コメント、トラックバック大歓迎です。
ヴコヴィッチのこのアルバムについては、トラックバックでいただいたNetHeroさんの記事は、簡潔で正鵠を得ていると思いました。僕の感想と共通しています。多くの方に聴いてもらいたいアルバムですね。
NetHeroさんのブログも拝見させていただきます。これからもよろしくお願いします。
ありがとう御座いました。
このラリー・ヴコヴィッチなんですが、一度ライブを聴いてみたいなと思い、その後注意しているのですが、高齢の為か、住居のあるサンフランシスコ界隈でしかライブ演奏しているのを見かけたことがありません。
残念ながら、私の住んでいるロサンゼルス界隈には来ないようです。
(私が、見落としているかもしれませんが、、、。)
ヴコヴィッチは、広い範囲でのツァーはやらないということかもしれませんね。なお、2007年録音の「High Wall」では、2曲ライブ録音されたものが収録されていました。録音場所は、The Bach, Half Moon Bay, CAでした。ハームーンベイもサンフランシスコから近そうですね。せっかくいい作品をリリースしているので、ツァーなど行ってもらえたらいいですね。
最近は知らない名前が連続して登場しており、そのたびにお勉強です(笑).
こういった知らないアーティストの名前なんかを眺めながら、いったいこれからの人生でどのくらい聴けるかな・・・・なんてくだらない瞑想をしてます.
このごろマイナーな歌手やミュージシャンが多くなっているかもしれません。その時の気分や、今回のようにホームページ掲載と並行して記事にしたりで、脈絡がありませんから(笑)こういうものもあるのかと、楽しく読んでいただければ幸いです。
motoさんのブログを介してNetHeroさんが訪れてくれました。ブログつながりで輪が広がるのは嬉しいです。