安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ピーター・レイチ RED ZONE

2015-11-22 10:00:05 | ギター

10月下旬からホンダの車「シャトル(ハイブリッド)」を使っていますが、ナビやオーディオ機能が充実しているので、そういう点でも楽しいドライブになっています。安全運転が前提なのですが、走行中の車内が比較的静かなこともあって、CDを何枚も持ち込んで、とっかえひっかえかけています。中でも、ギターが主役のものはドライブに似合うような気がしていますが、これもその一枚です。 

PETER LEITCH (ピーター・レイチ)
RED ZONE (Reservoir 1984年、85年、88年録音)

   

部屋の片隅に平積にしてあったCDを見ていたら、赤いスポーツカーが目にとまりました。カナダ出身のギタリスト、ピーター・レイチのアルバム「RED ZONE」で、写っている車はまったくわかりませんが、フェラーリでしょうか。かっこいいだろうと想像していますが、演奏の方もジャケットに負けていません。

 メンバーは、ピーター・レイチ(g)、カーク・ライトシ−(P)、レイ・ドラモンド(b)、マーヴイン・スミッティ・スミス(ds)。「Round Midnight」だけレイチ(g)、ペッパー・アダムス(bs)、ジョン・ヒックス(P)、レイ・ドラモンド(b)、ビリー・ハート(ds)。「Round Midnight」だけが1984年、カルテットによる85年、ギター・ソロによる88年と3つのセッションが収録されています。 

曲はカルテットで「Red Zone」、「My One and only Love]、「Speak No Evil」、「Urban Fantasy」、「Off Minor」、「Rio」、「It Came Upon a Midnight Clear」、アダムスらが加わった「Round Midnight」、レイチのギターソロで「Lush Life/Daydream」、「I'm Getting Sentimental Over You」、「Quasimodo」の11曲。ウェイン・ショーター作の2曲「Speak No Evil」と「Rio」を選んでいるのにも興味を覚えます。

3つのセッションを収録してありますが、一つのアルバムとして違和感がなく、内容が充実しています。レイチ作の「Red Zone」は、活きのいいハードバップで、レイチ(g)だけでなくライトシー(p)やスミス(ds)も飛ばしていて、車のジャケットに相応しい。意外に端正で、ジョー・パスを思い浮かべるところもあるレイチですが、スローテンポの「My One and Only Love」では、コードを優しげに響かせていて抒情が溢れています。ショーター作の「Speak No Evil」とモンク作「Off Minor」も活気があって面白い。

【ある日のシャトル】

   


円山トレッキング (北海道札幌市)

2015-11-20 22:05:31 | 登山・ハイキング

札幌市の円山公園は、地下鉄東西線の円山駅で降りて徒歩5分ほどのところにある公園です。動物園や野球場などの施設があり、また円山(標高225.4m)が背後にあるため、散策やバードウォッチングで訪れる方も多く、僕が行った時にも大勢の方が利用していました。

「札幌で山に登ろう」と出かけたのですが、原生林や小鳥などをはじめ自然が豊かにあって感動しました。札幌市の中心部から地下鉄で気軽に行けるので旅行者にも楽しめる公園と山です。道はよく整備されていて歩きやすく、にわかバードウォッチングも楽しみながら登山(トレッキング)で歩いた時間は、62分でした。

【行 程】

登山口出発 9:59
頂上着 10:30

頂上発 10:36
登山口着 11:07

【往 路】

   

公園内を登山口の大師堂目指して歩いているところです。

   

後ろにある建物が大師堂です。登山口はこの建物のすぐ横になります。

   

登山道の入り口ですが、ここからお地蔵さんが88あって、八十八か所の入り口です。

    

登り始めの道。

   

登る途中で出会った女性です。はじめ太極拳でもやっているかと思って、少し見ていたら、どうやら鳥を呼び寄せているようでした。気配を察したのか、「こんにちは」という挨拶をいただきました。それで、僕もにわかバードウォッチングをしてみる気になったのですが、小鳥は動きが早いので、撮影は難しかった。

   

しばらく歩くと尾根にでてゆっくりと歩けます。

   

原始林の中にはいろいろな樹木があります。これはシナノキ。

   

石が出ているところもあるので、少なくとも運動靴があったほうがいいです。僕は急遽だったので、普通の普段使いの靴で登りました。

   

札幌周辺自然歩道の標識。左手に折れるとすぐ円山山頂です。

   

円山山頂。着いた時に3人が山頂にいました。このあと数人が登ってきて、人気があります。

   

山頂の標識

   

山頂からよく見える札幌市街地

【復 路】

   

復路はまっすぐに下りて行きました。右手は登ってきた道になります。

   

穏やかな歩きやすい歩道。

   

樹木の中に葉がきれいだったので撮影。

   

下りてきて、円山公園です。木道が整備されています。

   

出発地点の大師堂に着きました。

   

円山公園内を抜けて地下鉄円山駅へ向かいました。

【出会った小鳥たち】

   

   

   

   

   


峰 純子 LIVE AT STORYVILLE

2015-11-18 21:58:54 | ヴォーカル(L~R)

 

先日、札幌へ行った際に、ジャズクラブの「DAY BY DAY」によりました。ちょうど、ギター+ピアノトリオが演奏をやっていて、「Golden Earring」などを演奏してくれました。オーナー歌手の黒岩静枝さんが不在のようで、ヴォーカルはナオミさんで、「Star Dust」などを歌ってくれました。ライブはいいですね。こういったメインストリームジャズを楽しめるライブハウスは、残念ながら長野県内にはありません。そこで、峰純子のライブアルバムを聴いてみました。

JUNKO MINE (峰 純子)
LIVE AT STORYVILLE (Trio 1977年録音)

   

日本人歌手として初めて海外のジャズクラブでライブ録音を行った記念すべきアルバムです。ニューヨークのストリーヴィルという一流どころが出演するクラブで行われたもので、快挙といっていい出来ごとでした。ここで伴奏と編曲を行っている、ノーマン・シモンズ(p)が、アニタ・オデイの伴奏者として来日した折に峰純子の歌を聴いて惚れこみ、アメリカでの紹介につなげたものです。

メンバーは、峰純子(vo)、ノーマン・シモンズ(p,編曲)、リスル・アトキンソン(b)、アル・ヘアウッド(ds)、クリフォード・ジョーダン(ts,fl)。シモンズは歌伴の名手としても知られていて、ここでは編曲も手がけています。僕は、ジョー・ウィリアムスの伴奏で弾いているのを聴いたことがありますが、雰囲気抜群で伴奏ながらすごく目立っていました。クリフォード・ジョーダンのソロも入り、いろんな楽しみができるアルバムです。

曲はスタンダードです。「I Only Have Eyes For You」(瞳は君ゆえに)、「A Song For You」、「I've Got You Under My Skin」、「Yesterday I Heard The Rain」、「Tea For Two」(二人でお茶を)、「But Not For Me」、「「When I Fall In Love」、「All Of Me」、「Little Girl Blue」、「Charade」の全10曲。シモンズの編曲もいい線をいっていて、例えば「All Of Me」をボッサでやっていて、ソフトで素晴らしいものになっています。

峰純子の歌やシモンズ(p)、ジョーダン(ts,fl)のプレイがよく、また、ライブ会場の雰囲気も伝わってきて、愛すべき作品。惜しむらくは、多分CDで復刻されていないことで、これは是非CDで出していただきたい一枚です。彼女は、コントラルトの落ち着いた声で、スタンダードをあまり崩さずにじっくりと歌っていて好感がもてます。スインギーなものでは、「I Only Have Eyes For You」や「But Not For Me」、スローテンポの「When I Fall In Love」、ボッサで粋な歌が聴ける「All Of Me」あたりが特に印象に残ります。ジョーダンも大活躍で、存在感を示しています。

【DAY BY DAY(デイバイデイ)】

住所:札幌市中央区南5西2 中銀ビルB1
電話:011-521-6635
ホームページ:デイバイデイ (Facebook)

   

   


Groovy (北海道小樽市)

2015-11-16 21:58:30 | ジャズ喫茶

今回は、日程がうまく組めて、初めて小樽市のジャズ喫茶「Groovy」に寄ることができました。コンビニのローソンが入っているビルの地下にあって、場所は分かりやすいです。ビルの入り口の扉を開けて階段を下りて行くと、様々なアーティストの写真が飾ってあります。ライブのお知らせもありましたが、平賀マリカなど有名ミュージシャンの出演もあるようです。

   

   

お店の扉を開けて中に入ると、結構広い空間で、グランドピアノとJBLのスピーカー「パラゴン」が目に飛び込んできます。壁には、ミュージシャンのポートレート写真が額などにいれて飾ってあって、いかにもジャズ喫茶(ジャズバー)というムードです。それにつられて、珍しくビールを注文しました。

   

   

   

   

厚いターンテーブルのプレイヤーは、マイクロのものでしょうか、いい音がしそうです。アンプはマークレヴィンソンを使っているようです。CDでマイルス・デイヴィス(tp)の「死刑台のエレベーター」がかかり、LPでキャノンボール・アダレイ(as)の名盤「Somethin' Else」がかかりました。マイルス特集でしょうか。トランペットの音が突き刺すように響き、いい音が出ています。久しぶりに、マイルス・デイヴィスの演奏をじっくりと聴きました。

   

   

    

帰りがけにマスターと少しお話をしました。月に1~2回行われるライブには力を入れているとのことです。小樽は、札幌市に近く、また観光客も来るかもしれませんが、人口12万5千人(平成26年12月末の住民基本台帳人口)の地方都市で、ジャズ喫茶、ジャズバーとして営業し、ライブも継続して行っているというのが驚きでした。メニューも充実しているので、次回はもっとゆっくりと訪れてみたいジャズ喫茶です。

   

お店の奥から入口の方を撮りました。

   

夕暮れの小樽駅です。情緒があります。

【Groovy】

住所:北海道小樽市稲穂1-3-13 M・Sビル B1
電話: 0134-27-5759
営業: 15:00~24:00 定休日 日曜、月曜 


ジョージ・ケイブルス OLD WINE, NEW BOTTLE

2015-11-15 09:54:17 | ピアノ・トリオ

先々週の土曜日、札幌でブログ「デューク・アドリブ帖」を主宰しているデュークさんとオフ会を行いました。集合場所は、狸小路にある中古レコード店「フレッシュ・エア」で、少し前に着き在庫を見ていたら、欲しかったジョージ・ケイブルスのLP「Old Wine, New Bottle」を見つけたので購入しました。その後、移動して一次会は「ねぎま」という料理屋さん、二次会はジャズクラブの「デイバイデイ」と楽しく有意義な時間を過ごしました。それにしても札幌の食べ物は美味しい。

GEORGE CABLES (ジョージ・ケイブルス)
OLD WINE, NEW BOTTLE (ATLAS 1982年録音) 

   

このアルバムですが、京都のジャズ喫茶「Yamatoya」へ行った時に聴いたらよかったので、見つけて買おうと思っていたものです。早めに見つけることができて嬉しい買い物でした。ジョージ・ケイブルス(p)のアルバムは、何枚か持っていますが、これは初期に録音されたスタンダード集で、リラックスしてハードバップに近いプレイを繰り広げています。

メンバーは、ジョージ・ケイブルス(p)、デビッド・ウィリアムス(b)、カール・バーネット(ds)。ケイブルスは、晩年のアート・ペッパー(as)との共演でも知られていますが、この3人は、ペッパーが1981年に来日した際のリズム・セクションでもあって、旧知の間柄なので、録音もスムーズに進んだことと思われます。

曲は、スタンダードです。「Tangerine」、「Alfie's Theme」、「Don't Blame Me」、「It's Only A Paper Moon」、「Waltz For Debby」、「Georgia On My Mind」、「It Could Happen To You」の7曲。ソニー・ロリンズ作の「Alfie」とビル・エヴァンス作の「Waltz For Debby」は、どちらも既にスタンダードといっていい曲です。

スタンダードをハードバップ的なスタイルで弾いたお楽しみアルバム。ジョージ・ケイブルス(p)は、マッコイ・タイナーの後継者とも目され、エネルギッシュなプレイを行いますが、この初期の録音では時々流麗なパッセージをいれながらオーソドックスなプレイを行っています。音色も美しく弾いているスローテンポの「Don't Blame Me」、テクニックの素晴らしさも披露し、フレッシュに響く「It Could Happen To You」、デビッド・ウィリアムス(b)をフューチャーした「Waltz for Debby」など、聴きどころが沢山あります。

【フレッシュ・エア・レコード店】

住所:札幌市中央区南2条西7丁目1番地(狸小路7丁目)
電話: 011-261-4272
営業時間:11:00~20:00 日・祝 11:00~19:00  水曜定休
ホームページ:Fresh Air Record