先日、札幌へ行った際に、ジャズクラブの「DAY BY DAY」によりました。ちょうど、ギター+ピアノトリオが演奏をやっていて、「Golden Earring」などを演奏してくれました。オーナー歌手の黒岩静枝さんが不在のようで、ヴォーカルはナオミさんで、「Star Dust」などを歌ってくれました。ライブはいいですね。こういったメインストリームジャズを楽しめるライブハウスは、残念ながら長野県内にはありません。そこで、峰純子のライブアルバムを聴いてみました。
JUNKO MINE (峰 純子)
LIVE AT STORYVILLE (Trio 1977年録音)
日本人歌手として初めて海外のジャズクラブでライブ録音を行った記念すべきアルバムです。ニューヨークのストリーヴィルという一流どころが出演するクラブで行われたもので、快挙といっていい出来ごとでした。ここで伴奏と編曲を行っている、ノーマン・シモンズ(p)が、アニタ・オデイの伴奏者として来日した折に峰純子の歌を聴いて惚れこみ、アメリカでの紹介につなげたものです。
メンバーは、峰純子(vo)、ノーマン・シモンズ(p,編曲)、リスル・アトキンソン(b)、アル・ヘアウッド(ds)、クリフォード・ジョーダン(ts,fl)。シモンズは歌伴の名手としても知られていて、ここでは編曲も手がけています。僕は、ジョー・ウィリアムスの伴奏で弾いているのを聴いたことがありますが、雰囲気抜群で伴奏ながらすごく目立っていました。クリフォード・ジョーダンのソロも入り、いろんな楽しみができるアルバムです。
曲はスタンダードです。「I Only Have Eyes For You」(瞳は君ゆえに)、「A Song For You」、「I've Got You Under My Skin」、「Yesterday I Heard The Rain」、「Tea For Two」(二人でお茶を)、「But Not For Me」、「「When I Fall In Love」、「All Of Me」、「Little Girl Blue」、「Charade」の全10曲。シモンズの編曲もいい線をいっていて、例えば「All Of Me」をボッサでやっていて、ソフトで素晴らしいものになっています。
峰純子の歌やシモンズ(p)、ジョーダン(ts,fl)のプレイがよく、また、ライブ会場の雰囲気も伝わってきて、愛すべき作品。惜しむらくは、多分CDで復刻されていないことで、これは是非CDで出していただきたい一枚です。彼女は、コントラルトの落ち着いた声で、スタンダードをあまり崩さずにじっくりと歌っていて好感がもてます。スインギーなものでは、「I Only Have Eyes For You」や「But Not For Me」、スローテンポの「When I Fall In Love」、ボッサで粋な歌が聴ける「All Of Me」あたりが特に印象に残ります。ジョーダンも大活躍で、存在感を示しています。
【DAY BY DAY(デイバイデイ)】
住所:札幌市中央区南5西2 中銀ビルB1
電話:011-521-6635
ホームページ:デイバイデイ (Facebook)