期待値

　どんな商売でも、お客さんに過大な期待を持たせることの危険性はあると思う。
　新人弁護士が研修で必ず聞くのが、「執行猶予がとれると説明したのに実刑が言い渡されて依頼者とトラブルになったケース」である。これは典型的な「期待値上げすぎ」の例である。
　だが、逆に、これを恐れて最初からやや厳しめの説明をすると、今度はお客さんがガッカリして別の業者に移るケースもある。
　その辺の感覚は思ったよりも難しい。早期独立の人はおそらく最初は苦労するのではないだろうか。