米中首脳会談に垣間見える米中関係の複雑さ 日本も重層的対中アプローチを
会談の開催については、9月のG20だと間が空きすぎるというので、米国側が提案したいう説もあれば、国内の支持基盤がガタガタの中国サイドが泣きついたという説もある。ただ、会談の形式が特殊であることについての米高官の説明からすれば、これは、一定の成果を目的とした会談というよりは、一種の「面接」だったのだと考えると分かりやすい。
初っ端に話題にのぼったのが中国発とみられるサイバーテロと知的財産権侵害の問題である。この問題への対応については、オバマ大統領も国内で相当批判を浴びたようである。これに対し、中国側は、「自分も被害者だ」と容疑を否認したとのこと。このやり取りだけからも、今回の会談のトーンが分かる。
ただ、こういう場面だけではなかったようで、ジョセフ・ナイ氏が指摘するように、Cold War Mentality(冷戦的思考様式)を避けるための「ガス抜き」(言いたいことを言い合う)の意味合いも強い。
Obama and Xi Try to Avoid a Cold War Mentality(ニューヨーク・タイムズ)
次の大きな話題は、中国の領土拡張の動きである。中国は、領土拡張欲求を大国であるための「原動力」と認識しているようであるが、中国側はその根拠を示せなかったという。
何気ない記事だが、大国たらんがための拡張主義でしかないと喝破されたということだ。おそらく、オバマ大統領は、「拡張主義」の目的についての習氏の理解を試していたと思われる。ここが「面接」の山場だったと思う。どのようなやり取りがあったかが興味深いが、17日から始まるG8において、その結果が少しは明らかになるかもしれない。
会談の開催については、9月のG20だと間が空きすぎるというので、米国側が提案したいう説もあれば、国内の支持基盤がガタガタの中国サイドが泣きついたという説もある。ただ、会談の形式が特殊であることについての米高官の説明からすれば、これは、一定の成果を目的とした会談というよりは、一種の「面接」だったのだと考えると分かりやすい。
初っ端に話題にのぼったのが中国発とみられるサイバーテロと知的財産権侵害の問題である。この問題への対応については、オバマ大統領も国内で相当批判を浴びたようである。これに対し、中国側は、「自分も被害者だ」と容疑を否認したとのこと。このやり取りだけからも、今回の会談のトーンが分かる。
ただ、こういう場面だけではなかったようで、ジョセフ・ナイ氏が指摘するように、Cold War Mentality(冷戦的思考様式)を避けるための「ガス抜き」(言いたいことを言い合う)の意味合いも強い。
Obama and Xi Try to Avoid a Cold War Mentality(ニューヨーク・タイムズ)
次の大きな話題は、中国の領土拡張の動きである。中国は、領土拡張欲求を大国であるための「原動力」と認識しているようであるが、中国側はその根拠を示せなかったという。
何気ない記事だが、大国たらんがための拡張主義でしかないと喝破されたということだ。おそらく、オバマ大統領は、「拡張主義」の目的についての習氏の理解を試していたと思われる。ここが「面接」の山場だったと思う。どのようなやり取りがあったかが興味深いが、17日から始まるG8において、その結果が少しは明らかになるかもしれない。