「新潮45」の連載「日本のビョーキ」で、里見清一(本名:國頭英夫)さんが、医学部時代の思い出として、こんなことを書いていた。
ある解剖学の先生が、こう言った。「患者は素人なので、判断は基本的には医者がやるべきだ。だが、その方針が結果的に間違っていたらとしたら、自らその判断の責任を負って地獄に落ちるのがプロじゃないのか」
これは、専門家である人間には重く響く言葉である。「地獄に落ちる」の意味は多義的だが、少なくとも、その仕事を廃業するくらいの覚悟は必要ということだろう。
ある解剖学の先生が、こう言った。「患者は素人なので、判断は基本的には医者がやるべきだ。だが、その方針が結果的に間違っていたらとしたら、自らその判断の責任を負って地獄に落ちるのがプロじゃないのか」
これは、専門家である人間には重く響く言葉である。「地獄に落ちる」の意味は多義的だが、少なくとも、その仕事を廃業するくらいの覚悟は必要ということだろう。