ここへきてまだ文豪を完成させず、制作上の何か手がかりはないか、と老人まるだしの芭蕉像の前を通り深川図書館に行くが、特に何もない。ボンヤリ考えていると、今回は文豪を前面に大きく配するが、文豪の著作ではないし、画面上文豪の背後に著者がいる。文豪は文豪然として、ただそこにいることが役割であるな。と自分で考えておきながら今さら思った。 帰りに歩いていると、驚いたことに向こうから母が歩いてきた。顔に斑点があるので聞くとパスタを炒めようとして油がはねたという。何をやっている。お茶を飲んで門前仲町で別れる。 そこへ一緒にスタジオを借りているSさんから、仕事が終わったと連絡が入り居酒屋へ。近所なのでKさんも呼ぶ。暗くなりつつあるのにまだ寝ていて後頭部に寝癖。 Sさんには2人とも私に丸投げし過ぎだろう、と苦言を呈す。私が何か考えないと2人とも何もしようとしない。こういう話になると私をリーダーと呼びやがる。次回は継続するかどうかを含め話すことにしよう。 Kさんは素面の時は憔悴した表情だが、アルコールが入るとはしゃぎだし、同じ話のくりかえし。そして睡眠十分のせいで朝までTV。早朝から開いているT屋にでかけて飲んで、また夕方まで寝ている。“わかっちゃいるけどやめられない”と歌ったのは植木等であるが“わかっちゃいないし、やめられもしない” というところであろう。 この店のホッピーや酎ハイは日頃愛飲するK本の酎ハイと比べ氷は入っているし、焼酎が透明なことをいいことにアルコール度低すぎ。次第に酔ってくる2人を眺めながら私はゾーンに入る。酔うのと醒めるのがバランスを取ってしまい、こうなるとこれ以上いくら飲んでも同じこと。お開きに。
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