9時にSさんと文化センター地下のスタジオへ。Yさんは用事で遅れるとのこと。Sさんはベースとポールリードスミスの2本のうちの1本。私のギターはカワイの2ピックアップ。 昔の国産ギターによくあった、丸太のような極太ネック。よってスライド専用である。 今回私が12小節のブギ調ブルースを提案している。他の2人はロックの基本中の基本を知らないので、なんとかだましだまし。なにしろ50ヅラぶら下げた屁理屈や二日酔い相手であるから簡単なことではない。 今回は私の趣味ばかりというわけではなく、定番中の定番であり、下手糞でもそれなりに形になるという意味で、魔法のパターンであることを解ってもらいたい。コード自体をあまり知らないYさんには指3本でやれる、いわゆるパワーコードというものを繰り返しやってもらい、ベースのSさんにはドライブ感がでる極簡単なフレーズをやってもらった。2人はプレスリーやチャック・ベリーの名曲の数々や『ホタテのロックンロール』『ひみつのアッコちゃん』のコード進行が皆同じである、ということが理解できないようであるが、それでもやってみれば楽しそうである。だからそういう風にできているのだ、と口を酸っぱくしていっていた。 ここまでくれば今回私はもう満足。引き続き各自家で自習してもらうことにして、Yさんのカラオケでの十八番、松山千春。なんのことはない。すんなりと今までで一番のでき。結局こういうことかよ、と苦笑が混じる。 次回は優しく真面目だが、いささか頭が固いSさんに選曲を任せ、リーダーシップを取ってもらう番である。私がいかに我々の下手糞加減を踏まえ、バランスをとることに心を配っていたか思い知るが良い。私は好き勝手に生きているように見えて、窓から手を伸ばせば隣家に届いてしまう地域育ちなのである。
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