それにしても風邪でクラクラして真っ暗だったとはいえ、部屋で転んで怪我とは相当情けない。先生は「お酒はあまり飲まれないんですよね?」「たまに少々。」「たまに飲まれるんですか?」怪我で来院するとは思わなかったので、つい演技プランを忘れていた。怪我で病院は高校生以来なので、大台を目の前に反省しろ、ということであろう。強い抗生剤が効いてきたようで明らかに昨日とは違う。 小津安二郎は仕事中、白いフニャフニャした帽子を愛用した。夏用に見えるが、冬でも被っている。小津の生誕地に近い、江東区の古石場文化センタ一に小津コ一ナ一があり、小津像が収蔵されている。その時、帽子有りか無しかを担当者に訊いたところ被っているところが良い、ということになった。私が作った帽子は粘土制なので、ギリギリ薄く作ってある。着脱可能といえば可能だが、他人が上手く被らせることはできないだろうと、被らせるなら取れないように固定させた。 今回もせっかく作った頭の形が隠れてしまうが、プライベ一トでなく演出中なので、帽子は被らせることになりそうである。またあのフニャフニャ帽にするべきか。それにしてもせっかく作ったのに、などといっているようでは私もまだまだである。
開廊55周年記念「眼展2016Part1〜妄想キャバレー〜」銀座青木画廊
2016.11/05(土)~2016.11/18(金)アートスケープ 展評『深川の人形作家 石塚公昭の世界』
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