明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



昨年の2月17日のブログで「裸電球1灯の下でながらく作ってきたので、コントラストの高い照明を好む。」なんて書いていた。直後にこんなことになるなんて思いもよらず。ここまで自分のことを裏切ることが出来たのは実に愉快痛快である。昔、嫌だ嫌いだといっていたカメラやパソコンが重要なツールになってしまった段階で、自分はこういう人間である、なんて口にしないことにした。何がどうなるか先のことは判りゃしない。 蛸と北斎では、本物の蛸のリアルさとのバランスを取るため、北斎の頭部以外は実物を使った。あの時、これが出来るなら今後もこの調子でいいんじゃないか、と一瞬よぎった。つまり頭だけ作って、後は近所でフラフラしてる連中を使えば。“イメージを自分の中から取り出すためならどんな手でも使ってやる、それがたとえ卑怯な手でもな”なんて悪役レスラーみたいなことをいっていたものだから、ホントによぎったのだが。 頭部を作ること自体はつらいばかりだが、それが完成し、それを生かすために身体部分のポーズを考え作り出す時が醍醐味である。よってせっかくの所をフラフラした連中で代用する訳にはいかない。よぎったのは一瞬である。

銀座青木画廊「ピクトリアリズム展Ⅲ』5月12日(土)〜5月25日(金)20日(日休)

2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtubeより

『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載6回「夏目漱石の鼻」

HP









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