明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



今まで作りたいものが鮫の歯のように縦列になって並んでいるように途切れることがなかった。人は頭に浮かんだ物は作るように出来ているそうだが、そうなると我慢するのは困難である。ある種の犯罪者が自分では止められないから死刑にしてくれ、という時、つくづくやらずにいられないことが、たかだか可愛らしいお人形作りで良かったと思う。生まれ付きのことだから私には責任が無い、と思う私は、そんな理由から、連中には多少同情的な気持ちが拭えない。 作りたくなるのは良いが、ぼた餅が落ちて来るように予告無しに突然降って来るのは何とかならないか。フードコートで、ハンバーガーに齧り付いていたり、油断している時が危ない。せめて今やるべきことをが終わってからにして欲しい、先の目標など持つべきではない。持たないに限る。 何でも鑑定団の再放送を観ていたら円山応挙の雪が積もった松の木だかが紹介されていた。その雪は何も描かれていない下地の色を雪に見立てていた。私も『慧可断臂図』の雪景色をそうしよう、と思い付き、今年雪が降っても撮りに行くのを止めたのだった。



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