明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



作家シリーズ第1回目の『夜の夢こそまこと』(98')は、江戸川乱歩、稲垣足穂、澁澤龍彦、谷崎潤一郎、村山槐多、泉鏡花、永井荷風というラインナップだったが、乱歩と足穂、禿げ頭が2人いたので、内田百閒を避けた。後年、あの顔が泣きべそかいている顔を作りたくなって『ノラや』を実物の猫を使って作品化を考えたことがあった。手持ちの夏目漱石にも役を与えて登場させることまで考えていたが、構想だけで終わった。 作業机の上に臨済義玄義玄、蘭渓道隆、無学祖元、一休宗純と並ぶと、やはり栄西が、という気がしてくる。栄西の頭は修行のために伸びたことになっていることが判ったし、渡来僧である蘭渓道隆自身が、自ら栄西の後身だと任じていたらしいからである。禿げ頭といい伸びた頭といい、ラインナップ決めるのに頭は肝心ということか。



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