明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



『臨済禅法系図』なる物を見た。臨済義玄から始まる禅僧の一覧である。たった数人てがけただけで、ラインナップだバランスだといっていたのが恥ずかしくなった。 制作に充分な解像度を持った頂相をと思うとどうしても臨済宗ということになる。残された高僧の肖像は皆個性的である。人間の顔貌は時代と共に変化するが、昨日日本から長い顔がいなくなった、と書いたが例えば作家の顔にしても受賞作家一覧など見れば明らかだが、ほんのわずかな年月で個性が薄くなっている。文学研究者はいくらでもいるが、その顔を穴の開くほど見続けた私からすると、そう思う。 法系図を眺めながら、小学校の図書室と出会い、伝記、偉人伝に夢中になった私の原点について思い出す。また私が最初にブルースをモチーフにした人形を作り出したのは、高校の時にブルースブームが起こりこの雑誌でプロレスラーみたいな芸名のジャズマンとは異なるツラ魂を持った男達の一覧に打たれたからであった。



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