明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



一休和尚、とっくに草履履かせて着彩を残すのみという予定だったが、肩にかけた本物の小さな瓢箪の形が気になり出し、背中に背負うはずだった笠を手に持たせることにしたり、そうなると笠の大きさ形が合わない気がする。傘を一回り大きくすることにし、今までの笠を型にして上に粘土を貼り付けて作り直した。失敗した時は、悔し過ぎるので、失敗して良かったと思うまでやる。 高校の夏休みのバイトで安全靴を履いて鉄材運びをやったが、痩せたジジイがヒョイヒョイやってるのに、まったく歯が立たない。ようやくコツを掴み出した時には夏休みは終わった。その時、なんとなく人生も〝夏休みのアルバイトの如し慣れた頃に終わる“ような予感がしたのを覚えている。本日もある作業をやっているうちに慣れて来て、完成したのにやり直すことになった。 一方の制作人生では、人と比較することことがないので、幸い夏休みのシジイのような存在は現れず、面壁するのみである。ジジイといっても今の私より二十は歳下であったろうけれど。



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