英語道(トラスト英語学院のブログ)

トラスト英語学院(長野県伊那市)塾長。英語指導や自身の英語学習雑感、趣味のランニングと筋トレについて綴ります(^^)

一冊を徹底的に

2017年06月12日 | 英語勉強法
伊藤和夫先生の『英文解釈教室』の影響か、ブログに多くのアクセスをいただきます。「コミュニケーションのための英語」などといういかにもそれらしいスローガンの下、文法に依拠した英文解釈力が軽視される最近の傾向に危機感を覚えていらっしゃる方が多いのだと実感しています。

私は大学受験時代は『英文解釈教室』に挫折しましたが、その代りに最も使い込んだのが鈴木長十・伊藤和夫著『基本英文700選』です。
「700の例文を全部覚えれば東大入試も万全」という合格体験談を信じ、また『英文解釈教室』に挫折した自分への足枷として、暗記に取りかかりました。浪人時、代ゼミの寮で夜な夜な独り、暗記に努めていた自分の姿を思い出します。当時は700英文のほとんどを諳じていました。あの頃の執着心は凄かったんですね(^_^;)。
たくさんの書き込みで手垢にまみれた『700選』は、間違いなく私の英語力の原点。何回も繰り返して700全ての例文のポイントを把握し、音読を徹底しました。これで英文を型でとらえるスタイルができ、あとは過去問等で精読した英語の長文を繰り返し音読したことで、揺るぎない英語力が培われました。

今でも記憶に残っているのが、633番の
Can you keep standing on one of your legs with closed eyes for a minute?
(目を閉じて片足で1分間立っていられますか。)
という英文。友人と共に、実際に目を閉じて片足で立ちながら覚えたのが、昨日のことのように思い出されます。その友人も見事第一志望の国際基督教大学に合格し、現在は早稲田で準教授です。

英語学習者は自分で「これだ!」と決めた参考書を、徹底して取り組み、手垢と書き込みで汚してもらいたいです。その先に、自分の求めた英語力が存在します。


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