*上はゲレンデに着いたばかりの時の無風状態。 トンビの集会かな?(笑)
天気予報では晴れ、 風は順風が吹くという保証は無いながらも、 前線が上がればカーチベイといわれる 沖縄の風と似た感じになるので、それを期待して三浦
で、今日は娘が来ているので、付属品?(笑)の家内も一緒で、ただしこちらは、仕事をしにきた感じ。
まずは行きつけの店に顔を出しますが、 「今日は昨日より良いと思います!」とのことで、期待しますが、 な~んか空模様が変。
しばらく店で話して車に戻った時には 風が上りはじめていて、 娘は5.3を持ち出し、僕はさんざん悩んで11.0。
何となくチューニングが決まらず、 幾度もセッティングを換えたりしたけど、今ひとつしっくりこない。
そのうち娘の友達で、東京にて一人暮らしをしながら大学生活を送るヨットスクールの卒業生Y君(2年前卒業)が到着。
今日三浦に行くよ!、と娘がメールしたところ、「遊びに行きます!」と、やってきた。
アルバイトと奨学金で大学生活を送る彼には ウインドの道具を買う余裕等は有りませんから、「それじゃ~!」と、せっかくですから家の方で店に頼み、レンタル道具を一式貸しだしてもらいました。
そうこうしているうちにさらに風がよくなってきて、まず僕が海に出ますが、 セイルがデカイのですぐにプレーニングし始める。
と、面白いのが、誰かしらがプレーニングし始めると、それ見ていた浜のセイラー達がどかっと出てくるという方程式。
ウインドサーファー独特の世界で、まるでペンギンみたいだ・・・・・ だはははは!
ただ、 11.0でもアンダーくらいの風なので、 皆が張っているセイルサイズだと今ひとつ。
沖と浜を往復しつつ、 時々戻ってはチューニングの繰り返しでベストポイントを少しずつ探していきますが、何となく調子が今ひとつ。
特にカムの返りが悪くて、 これってバテンテンションがかかりすぎかな~? それともダウンが不足だろうか?
そうこうしてるうちに、感じが良くなってきたので調子こんでぶっ飛んでいたら、突然風が上がり初めた。 およよ! しばらくは至福タイムだけど「ちょっとやばいな~と」という思いも。
まあ、それもウインドの楽しさですのでジャイブを繰り返して楽しんでいたら、 やられましたよ・・・・ドカン!と、 気がついたら制御不可能の風域になっていた。
よりによって吹き上がったのは沖に出る際でして、ボードはどうにもならない暴走状態になり、 速度を落とすとかえってやばい・・・・
セイルがでかくても走っているうちはいいんですが・・・・というか走る続けるしか無い。 段々と恐怖心の方が増してきて、次に浜へ戻ったらセイルを張り替えようと決意。
しかしね、沖に出れば必ず帰らねばならないのがウインドサーフィンというスポーツの宿命。
すでに海面がかなり荒れ、小波が立ち、ボードが波頭の間を飛び始めている状態だったので、緊張しながらジャイブに入ると、これがまずかった。
気楽にやれば良かったのに 体が硬くなっていて、おっとと・・・、で落としてしまった、セイルを。 ガ~ン!
「あっちゃ~~~~!」と思い、 すぐにセイルをアップしようと試みましたが、海面に張り付いた巨大セイル表面には荒れた海水が入り込み、 上げようにも上がらない、こんな巨大なセイルじゃウォータースタートなんて出来るはずが無い・・・・・ 四苦八苦している家にやっとこ上がったと思ったら、 今度は風でセイルが暴れてブームをつかめない。
「こりゃ~まずい・・」と段々思い始める僕。
というのは風の方向がクロスオンからサイドショアに変り始めていて、 このままだと行き着く先はデカイ漁港の防波堤を取り巻くテトラポット群。
おおおおおおおおおおおお・・・・・ 全身切り裂かれる恐怖。
さらに、最悪なのは完全にサイドショアへと風がふれてしまえば 行き着く先は東京湾のど真ん中。
誰も気がついてくれないまま、条件がこれ以上悪化したら、下手すりゃ明日のニュースの一部になっていた可能性も。 ふ~!
「くそ~」と思いつつ、何とかいろいろな方法を試みてセイルを上げる事の繰り返し。
テトラまで300m前後となったときに あと200m流されたら セイルを切り離してボードでパドリングしながら帰ることを決意。
いよいよ駄目か?と思っていたら、運良く風が少しだけ弱くなり、何とかブームをつかむことに成功。
とにかく暴れる風と、それを受けるセイルをコントロールしながら小さな二つのテトラ堤防の間にある幅20m位の浜に無事戻りました。
担いで道路を帰るためにリグ分解を始めると、流されていた僕を心配した 知り合いサーファーが来てくれた。
この方、非常にウインドが上手な方なのですが、 「僕が7.0で限界なのに11.0は無謀だよ~!」と言われ、「いや戻るつもりだったんですけど・・・」と、ひたすら にが笑いしか出てこない僕。
そして、心配して来てくれた事に感謝のお礼をいいます。
しばらくしたら家内が浜辺を歩いて来てくれ、 二人でばらした道具を運びますが、 ゲレンデにきて周りのセイルをチラ見すると皆6.0~6.5辺りを張っている。
僕が走っていた時より風が落ちているので、たぶん流されたときは風速にして8m、ブローで11mくらいだったのではないかと思います。
元来の乱暴な性格がもろに出てしまった僕の失敗。
恥ずかしいことこの上ないわけですが、今回の一件で どのくらいの風域までが11.0のセイルを使う安全圏なのかは、しっかりと理解することが出来ました。
車に戻ると、 僕が流されている状態をみて、レスキュー艇を出すかを検討していてくれたショップスタッフの方と女性プロレーサーの二人が居て、ひたすらお礼を言って一応本件は終了。
*プロのレーサーは、こうしたことを普通に経験してきているらしいです。
さて、その後は性懲りもなく再び海に出ようとして道具を一新する僕。
風がさらに上がる可能性があるので5.8をセット、ところがドンドン風が弱くなって、 出ていたけど全く走らない状態にまで落ちて、そのうち雨がザカザカ降り始めたりもして・・泣き面に蜂 ザマー見ろ!と自分に言う。
こうなると始末に負えなくて、ただイライラするだけですが、4時頃にはあきらめて撤収しました。
*実はかたづけた後に吹き上がったのも事実 くそ~
帰りは、 遊びに来ていた スクール卒業生を彼の家の近くの駅まで送りながらの帰宅。
夕飯を食べた後に感じる痛み、約30分近いセイルとの格闘でがたがたになった膝と腰から背中の筋肉が悲鳴を上げている訳です。
でもそんな感覚も嫌ではなくて、、 まめがつぶれて真っ赤に腫れた感じの手の平を見ながら、絶対にもっと上手くなってやる!と 心に誓う僕でした。 ←懲りません、本当に(爆笑!)