フォーミュラークラスのデカイセイルを使うと、 どのみち必要になってくるのがアウトホールのチューニング。
セイルの横方向へテンションをかけることで、堅さとドラフト、それに伴うパワーポイントの位置を含めて調整するわけだ。
小さめのセイルの場合は、調整幅も大して無く、 またやってもあまり強く効果を体感できる物ではない。
ところが9.0以上になってくると、これの調整一つでセイルがだいぶ変ってくる。
風の強さや重さで常に調整する必要のある部分でもありますから、 出来るなら浜に戻らず、海上で容易に調整出来るにこしたことは無い。
ただ、このカニンガムシステム、 ブームに滑車がついている物だと大した出費も無く搭載できるのですが、僕の使っているブームみたいに安物の普通タイプだと、 エンドキットを買って交換するとかしなければならなくなので大変。
ちなみにそのキットは1万近くする。
アウトホールの調整とはいえ、僕の場合はレースをやっているわけでは無く、アウトのちょせいの調整の為に道具を浜に上げるという面倒さから解放されれば良いだけの話でして、当然簡易システムで良いことになる。
で、色々と考え、 手持ちの廃材をつかって一応造ってみました。
まずはブームエンドの部分ですが、これは既存の物を使用。
ただ、 滑車が無いのでアウトホールシートを通すためのステンレス金具をホームセンターで買ってきた。
本当は滑車がベストですが高い。 確か持っていたはずの物は、ヨットを預けている処に置いてあるので、家には無い。
シートを引くための力を考えるなら、 特段滑りが良い マーロウのスペクトラ ダウンシートロープと ステンレスの滑りで十分と判断した。
二つ併せて600円の金具に、 元々あったアウト用のシートロープを使って金具を二カ所に固定する感じで取り付ける。 金物にラッチが付いているのは 緩めた時にロープが外れないようにするためと取り扱いが簡単なため。
左の金具はセイルを引っ張る加重を受け、左は 力を受けるより、シートロープをアジャスターへ持って行くという目的の方が大きい。
金具はこんな風にブームエンドを通してあり。 クリュートにエイトノットで縛っている部分をほどいて、白いシートロープを取りされば、そのまま普通アウトホーシートロープとして使える。
セイルのアウトホールグロメット(穴)へ通すロープワークの流れはこんな感じ。
滑車の原理でロープ一本で1倍、 2本にすると2倍、 3本で3倍 と計算していくと4倍の力で引けることになるけど、あれこれの場合は5倍かな? 分らなくなってしまった(爆笑!)
通したシートは 舫い結びなどで、長さを調整して アジャスターロープへと接続。 本当は滑車が良いのですが、とりあえず今日は無いので、ただ通しただけ
アジャスター部は廃材だったクラムクリュートを再利用。
これには滑車が付いているので、実際に使ってみて、場合によりこれを使うことになるかと思いますが、今のところこれで大丈夫だろうと思っています。
クラムクリュートの取り付けは普通に穴を開けて取り付けますが、 そのままネジを締めると
パイプが潰れてしまうので こうした物を使わねばなりませんが、 これはジョイントの天丼カップのウレタン部分に使う、金物を再利用しました。 丁度ブームの軽とあうので。
さらに、アジャスターロープを引くノブは セイルのマストトッププラグの再利用。
転がっていた不要品をに開けて使っています。
ブームは全長が伸びたり縮んだりするので、その辺を考慮しながら作成しましたが、無事に完成。
お昼休みと 仕事後を使って、約1時間半の作業でした。
これが完成したもの、 片側からしか引けませんが、 僕には十分。
えへへ
さて、さて、 このカニンガムにて役に立ったか?という事ですが、
その後実際にセイルに取り付けて 乗ってみたところ、 あっさりと壊れた・・・・
ステンレスのフック部分がぐにゃりと曲がり、たった一発でアウトになりました。
やっぱり駄目か?と思って代わりになる物はないか?と ウインド用の小物入れを見ていたら、小型の滑車を二つ発見。
フックをこの滑車に交換したらばっちり、 ただ、もう少し改善する必要があるようです。
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