そろそろ梅雨だよな・・・・・・ なんてね、 晴れ渡る金曜の空を仰ぎ見て思う僕。
今日は土曜日、混むので朝6時に家を出て、フロントグラスを通して目に突き刺さるのは朝の光、そしてそれと混ざり合うブルー、そよそよと吹く風。
高速道路に車を走らせる、やがて湘南方面へ進路を取る。
窓の外を流れる景色は、少しずつ強くなる風にざわめきを表現してくれているけど、それは同時に「こりゃ~乗れないかも・・・」という気持ちも起こさせる。
強すぎるんです思っていたより。
そこで、何時もより手前の横須賀インターで降りて、東京湾を仰ぎみて状態を確かめる。
やはり海面は荒れていて、午後にかけて更に風が強くなる方が確率高い事から、少しあきらめたような気持ちとなり、つつシーサイドを流す。
やがて沢山のセイラー達の姿が見えてきて、一面に飛んでいる白ウサギ(波頭)と、目に入ってくるセイルサイズは皆4点台。
持ってきている最小のセイルサイズは5.8だから、これじゃ~とてもでは無いけど、乗れる物ではない。
そこで、風が落ちるまで、運頼みで風落ち待ち。
10時半頃から少し風が弱くなりってきて、内心「やったー!!」と思いつつ道具を出してセイルを張る。
強風用のチューニングを施して出撃したのは11時頃・・・かな?
出てすぐさま、ブローであおられて吹っ飛ばされ、海面にたたき付けられる。
腹立たしいような、情けないような、複雑で単純な気持ちで再スタート。
海面はかなり荒れていて、波のジャンプ台があちこち出現して、それを使ってジャンプ!! うん、
楽しい・・・・・
15分もすると体が恐怖心に慣れてきて、硬直した筋肉が柔らかくなれば、後は至福タイムの開始。
台風ライドみたいにガスティ過ぎず、割と安定してて、でも定期的に時々来る強烈なブロー。
暴れまくるセイルとボードは、際限なく暴力的だ。
なだめるように、そして対話するように、そして強引にねじ伏せたり、そうしているうちに、セイルは翼へと変化し、爆発するパワーが、気流の流れとシンクロする。
マストが発生させる共振音が雄叫びとなり、セイルがそれにハモるように風切り音を放ち始めると、僕は海面をグライドする真っ白な海鷲になる。
やがて、風がセイルサイズオーバーの風域に再び上昇、 おそらくは20~22ノット。
乗っているだけでも難しくなり、もはや暴走状態で、アドレナリンが全身駆け巡るけど、何故か沖へ何度も出てしまう。
この風でもしマスト折れたら・・・・・
南西でクロスオンの風だから、5~10km位先のどこかには付くと思うけど。
やがて体が重くて仕方なくなり、約2時間程乗りっぱなしだったけど、 さすがに体力の限界をかんじて終了させました。
きりがないので(笑)
多分、明日以降は曇りと雨の続く毎日、梅雨の前の貴重な一日・・・・
”神様ありがとう!”
そう、心で感謝しながら道具を洗って片付ける僕。
さて、バカみたいに重くなった体を車に押し込むと、気がついたのは”昼飯をたべていないじゃん!”という現実。
全くもって忘れていましたです 爆笑!
時刻はもう14時、”たま~には贅沢してみようか!?”とハンドルを切ると、三崎港に有るとっておきの飯屋に向かう。
案の定、この時間なのに15人にんくらい並んでいて、何個も置かれている長いすに座っているけど、その一番端っこの椅子に座って順番を待つ。
潮で濡れていた茶色の髪はすっかり乾いていて、それをグシャグシャとかき乱していく南風がとても心地よくて、思わず眠くなる。
やがて名前を呼ばれ、注文したのは”マグロトロの串カツ”+”マグロ漬けと生しらす丼”、
今日の楽しかったウインドを思い起しつつ、最高の味をお腹にかき込む僕。
疲れてどろどろの筋肉に、溢れるほど得た爽快感で満足しきった心、そこにメチャメチャ空かせたお腹が満たされていくという感覚は、ウインドサーファーで無ければ絶対に得ることのできない感覚だろうと思う。
スキーを初めとして色々なスポーツをやってきた僕だけど、その楽しさは全く次元の違う世界だからだ。
それは、その日の風、その日の海、同じくその日によって違う、海面を輝かせる太陽でもあり、一度たりとも同じものはなく、それは乗る度に違って僕の前に現れる。
小さなセイルとシャープなボード、 巨大なセイルと戦闘機みたいなボード。
道具の違いでも、同じ条件が全く違った物となる、不思議が沢山
おおきな地球の、ほんの少しの力を使わせてもらって、謙虚な心を常に心に保ち続ければ自然は人に優しい・・・・そして心に豊かさをもたらしてくれる。
そう思っているんです、少なくとも僕は
えへへ