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2011年01月10日(月) Reading:NHKニュース 就活サイト 1人で100社超 学生たちの就活にかけるこの必死さは、「これまでは仮免許だった」などと言っている菅首相には伝わるまい。情けない男が日本の首相になったものだ。 NHKニュース 岡田氏 沖縄の負担軽減策検討 日米同盟はアメリカにとっても必要なのだから、一時的に壊れてもいつかは修復される、そう考えて一事壊れるのを覚悟で国外・県外を押し通せばよかったが、それができなかった。アメリカの主張に屈した。 岡田幹事長、沖縄訪問。「普天間の危険性を除去するためには日米合意しかなかった。そういう答えしかなかった」。「私が一番必要だと思うのは、沖縄の皆さんの声に耳を傾けることだ。何度か通ってしっかり現場を見たい」(沖縄タイムズ)。矛盾した発言。沖縄の声を無視したからできた日米合意 2011年01月11日(火) NHK世論調査。内閣支持率29%。驚くなかれ前回+4ポイント。但し不支持率前回+1ポイントの59%。不支持理由、「実行力」否定の42%、「政策に期待」否定が38%。この2項目は支持理由の中に入っていない。以上からすると、退任前のご祝儀相場、ローソクが燃え尽きる前の一瞬の輝きか。 チュートリアル:福田さん急性膵炎で入院。(毎日jp)某若手美人女優が変装して病院に見舞いにといった芸能週刊誌のスクープを期待。福田、期待を裏切るなよ。 西岡幹事長の菅首相年頭所感批判。日本の将来的なあるべき姿、あるべき方向性に対しての首相自身の考えを述べる機会であるのに、それとは関係のない小沢問題を取り上げたり、質問要旨の24時間前提示を求めたりしている、何を考えているのか分からない。要するに頭が悪いのじゃないかと言うこと。 西岡参院議長の問責決議に対する考え。要は内閣不信任案は憲法に明記、法的根拠があるのに対して参院の問責決議は法的根拠はないにしても、決議に明記された辞任要求を賛成多数で可決した事実に根拠があると言っている。それは同じ法的根拠はない衆院閣僚不信任案と同等だと。 菅首相、ぶらっと書店へ 政権批判の文芸春秋など購入自民党最後の首相麻生太郎も09年6月21日に書店で本を購入している。奇しくも場所は同じ八重洲ブックセンター本店。麻生元首相はそれから2ヶ月ちょっとして首相職を失う。菅首相は何ヶ月後か。 普天間の県外移設「再度は政府試みない」 岡田幹事長 岡田「政府は再度、試みることを考えていないと思う」は仙谷の「甘受せよ」と心理的に同じ。政府の無能を沖縄に押し付けるな。 2011年01月12日(水) 菅首相、代表選で負けたときは「代表代行を務めたり、私なりに党の代表を支えて頑張ってきたつもりだ」。だから小沢氏も協力すべきだと言うのか?小沢氏を副総理という名誉職に追いやろうとした。実力者の小沢氏にとっては閑職。いわば遠ざけようとした。代表選を戦った相手に対する敬意すらなかった。 民主党両院議員総会。菅首相「私は最も挙党態勢を望み、最も願っている一人である」。ノーサイド、412人内閣、何と言おうと挙党態勢が実現できていなければ、言葉で終わっているということ。言葉で言ったに過ぎなかったと言うこと。実現能力ゼロ。自身の無能に気づかないからできる犬の遠吠え。 菅総理、民主党国会議員に対して。「自信を持とうじゃありませんか」。支持率を上げるよう要請すべし。自信の糧となる、明日のエネルギーの源、心地よい晩酌となる。 生活保護、過去最多141万世帯 2010年10月 菅首相の「1に雇用、2に雇用、3に雇用」の掛け声倒れの有言実行生活保護過去最多141万世帯は日本の勲章。 NHK 政府予算案“評価”は20%。20%のうち「大いに評価する」は2%。内閣支持率1%になっても石に噛り付いてでも首相の座にしがみつくと言っているのだから、予算案評価が0%にならない限り、景気の本格回復に役立つと言い続けるに違いない。 菅首相、中国漁船尖閣対応で支持率を下げると、「5年、10年後にきちんと評価されると確信している」と国民の目を近視眼的と否定、今回のNHK世論調査内閣支持率4ポイント上昇に最大限のニコニコ顔で「まああの、しっかり頑張ると、それにつきます」。 一転国民の目を信頼のご都合主義。 実際にNHK記事が伝えた発言。菅首相「外交上の問題、特に領土問題はその国の国民の感情を強く刺激するものだ。5年、10年後に振り返ったときに、自分の内閣が冷静に対応したことはきちんと評価されると確信している」 2011年01月13日(木) 菅首相、党大会で内閣改造は「より強い最強の体制にするため」、「一部に言われているように問責が出されたからではありません」。誰にでもウソと分かるウソをつくから、益々信用を失い、信用と共に支持率も下落。そこに気づくだけの謙虚さがない。あるのは強がりだけ。それだけが残されている。 菅首相の悪口ばかり書いていて、思わず自分で笑ってしまった。 菅首相、与謝野を一本釣り。「財政の健全化や社会保障などに取り組まれており、そういう考え方では民主党とは大きな流れでかなり共通性は高いと認識している」。これ口実。衆議院3分の2獲得のために一人でも頭数が欲しいだけ。小沢氏グループの2、3人が反旗を翻せば、3分の2は崩れると言うのに。 岡田外相、NHKクロ-ズアップ現代出演、「民主党は自民党よりもたくさんのことを国民のためにやってきた。ただ、やってきたことを伝え切れていない」。09年総選挙のときは、何をやるか十分に伝えきれたから、国民が政権交代に向けて動いた。ここにきて伝えきれないというのはどういうことなのか。 菅首相が枝野を仙谷の後任に据えるのは国会質疑の要所要所で答弁を代って貰うに都合がいい、仙谷とは性格は異なるものの、同じ口達者だからだろう。仙谷に劣らない詭弁家。 菅首相、税制、社会保障の一体改革で超党派協議を呼び掛け、「野党がいろいろな理由をつけて参加しないなら、歴史に対する反逆行為だ」。馬鹿なことを言う。政策遂行のバックアップとなる参議院の頭数を自ら失っておいて、手前勝手な理屈をつける。自民党は政権奪回の最大チャンスと見ているのである。 自民党が、「さあ、民主党さん、政権を維持してください」と協力してくれると手前勝手にも思っているのだろうか。政権奪回のチャンスを削ぐような協力をするはずがないじゃないか。すると思っているとしたら、手前勝手なだけではなく、考えが単純過ぎる。 14日に内閣改造 菅首相「最も強力な体制つくる」 既に一度お手並みを拝見済み。強力な体制をつくる指導力があるなら、ねじれ国会を迎えた改造内閣でつくっていたはず。相変わらず口先だけ勇ましい。 政府 戦略的広報目指す方針 菅首相、「平成の開国」、「最小不幸社会」の実現、「不条理を正す政治」のテーマに基づいた広報を目指すとしているが、スローガンどおりにいかないのが現実社会な上、指導力がないときている。実現との乖離を見せつけるだけ。 民主、菅首相抜きの新ポスター 重点政策テーマに6種 政権の顔とは誰がリーダであり、その業績を誇示する表徴。菅首相自身に見るべき業績がないから、顔外しと相成った。 菅首相夫人「でき得ることをやって玉砕するのはいいが、支持率が低いと批判されて辞めることはない」。玉砕とは大義の為に殉ずることを言うが、現実の場面ではそのことで全体的な失地回復は望めない極めて不利な状況下の意味もない自殺行為となっている。菅首相の自殺行為に国民をつき合わすつもりか。 菅首相夫人の亭主玉砕論。戦前の玉砕を持ち出すとは愚かしいばかりに大仰な女だ。玉砕とは有利な状況下では行う必要のない行為である。有利な状況を引き出し得ていないことが既に菅首相の敗北を予感させる。尤も参院選敗北で始まっていたこと。お互いに気づかない頭の悪いところが似た者夫婦か。 官房長官、枝野氏で調整 与謝野氏入閣も検討 仙谷官房長官は中国人船長釈放に政治介入して中国のご機嫌を取った。「中国は悪しき隣人だ」と言った枝野も、その不用意な発言のために中国とうまくやるために何らかのご機嫌を取ることになるだろう。 民主、マニフェスト見直し表明 財源の捻出限界に 09年総選挙前は自民党政権のマニフェスト達成率が低い、政権担当能力がないと散々攻撃していた。裏返すと民主党は達成率を高くすることができるとの宣言。それが2年も経たないうちに見直し。 前原外相ら、外遊短縮・見送り 内閣改造方針受け 潰れる内閣のために帰ってこなくていい。アメリカに亡命せよ、日本のために。 たちあがれ日本・与謝野氏が離党 政権入りへ 与謝野、たちあがれ結党当時、「反民主・非自民を貫く」と言ってたはずだが。「反自民ではないが、自民にあらず」の近親性を持たせていた。自民の感情を害することは確か。菅直人と有言不実行兄弟。 2011年01月14日(金) Reading:NHKニュース 警察官の拳銃200丁に亀裂 えっ!菅内閣と国民との間の亀裂が影響したんだって?この亀裂、大きいからなあ、あっちこっち飛び火してるかもよ。 Reading:NHKニュース 枝野長官“バランス取れた布陣” 枝野「老壮青のバランスの取れた『実務強力推進内閣』だ」。好き勝手にどこに当てはめても一枚の絵となるジグソーパズル内閣。 『朝日』社説 〈内閣改造―「問責交代」慣例にするな〉だと?自衛隊は暴力装置だを自らの認識としたり、野党議員からの電話をあったことも内容も記憶していないとする頭の機能性を問題視せざるを得ない閣僚の存在自体が問題。 与謝野氏と議席争った海江田氏「不条理だな」 改造内閣 菅首相自身が「不条理を正す」と言っていながら不条理を作り出して周囲にだけではなく国民の間にも配る不条理プレゼンター。 在日米軍撤退なら「中国、より強引に」 米国防長官講演 在日米軍が撤退すれば「北朝鮮の軍事的挑発が激化し、中国の近隣国への強引な行動が強まりかねない」。そりゃそうだろう。「柳腰外交」という名の弱腰外交の手の内を既に見せてしまったのだから。 ロシアのメドベージェフ大統領も菅と仙谷の「柳腰外交」に一安心して国後訪問を決めた一因ともなっているだろうから。 2011年01月15日(土) 昼寝公認で学力アップ 福岡・明善高、健康にも効果 日中も時間・場所構わずにうつらうつらするようになったが、これも体にいいことなのかと聞いたら、それは年齢的に棺桶に片足を突っ込んだことによるこの世からあの世へ向かう眠り効果だと言われた。 枝野(マニフェストを)「理念、哲学の方向性自体を変えるなら国民に信を問わないといけないが、検証してスピードや内容について修正する余地がある」。詭弁野郎が早速詭弁を用いた。「国民生活が第一」の理念に変化なしの理屈ですべての政策内容を変えることができる。 【沖縄タイムス】 日米合意推進を懸念 名護市長 方針変更望めず 頑張れ、反沖縄基地勢!! 『民主党が日本経済を破壊する』という本を出した与謝野馨を菅内閣に入閣させたということは、民主党の経済政策が日本経済を破壊すると認めたということなのか。本来なら破壊しないこと、逆に日本経済を発展させることを証明しなければならない立場にあるからだ。いわば与謝野経済理論の軍門に降った。 「シングルで再出発します」離婚報告はがき発売 中には再々出発、再再々出発、再再再々出発の男性、or女性もいるに違いない。友人の中には同じ男性、or女性から何枚も離婚報告葉書を受け取ることになるかも。再出発という言葉の響きは素晴らしい。 普天間移設「期限設けぬ」 米国務次官補、先送りを容認 キャンベル氏「我々は昨年普天間に焦点を当てすぎたために日米間の多くの課題を進展させることが困難になった」。菅首相の内閣延命策が世界一危険な普天間継続使用を担保させることとなっている。 Reading:NHKニュース 菅第2次改造内閣が発足へ 菅首相自身の指導力のなさ、政策に期待が持てない、ご都合主義、責任転嫁、言葉の軽さを改造できないままの第2次改造内閣って、一体何のための改造内閣なのだろうか。 |
菅首相が菅第2次改造内閣発足を受けた記者会見を昨14日(2010年1月)の夕方6時から首相官邸で行った。NHKテレビが大相撲中継終了と共に記者会見の中継に入ったから、そのまま視聴したものの、両院議員総会や民主党大会挨拶で言っていたこととたいして変わりはないと見ていたところ、実際にほぼ同じことの繰返しであった。 両院議員総会や民主党大会の発言自体が以前言っていたことの繰返しだから、常に新鮮味を感じない発言となる。 ほんの僅かの違いは与謝野入閣を持続可能な社会保障制度の議論を国民的な議論に高めたいとからだとその理由を話していたが、国民的な議論に高めたいは前々から言っていたことで、果してそれができるかどうかは今後の推移をお手並み拝見とばかりに眺めるしかない。 ただ言えることは、昨年の参院選前の消費税発言で参院選大敗北という大失敗をやらかした羹に懲りて膾を吹く反動からだろう、消費税問題を与謝野に丸投げしたとも受け止めることができないわけではない。いわば万が一の国民の批判が自身に直接届かないための緩衝材用の抜擢ではないかと言うことである。 野党時代、「沖縄に米海兵隊はいらない、米本土に帰ってもらう」と言っていながら、それを果たす努力を放棄したことや、「政権が発足してからの半年間は、仮免許の期間」といった発言、「これまでは発信力不足だった」等々の発言から窺うことができる菅首相の責任回避性格からすると、どうしても緩衝材用の任命ではないかとの解釈となってしまう。 但し菅首相と与謝野馨とは消費税増税に向けた意志は一致している。 一つ奇異に感じたのは記者の消費税増税時期の質問に対して、強く非難する口調で、誤解を生む質問で、フェアではないと厳しく反論したことだった。 その前に一昨日13日(2010年1月)の民主党大会で言っていた、今回の改造内閣は問責決議とは関係ないとの発言をこの記者会見でも記者の質問を受けて同じ理屈を繰返しているが、昨日のブログ記事の中で取り上げる予定が抜け落ちてしまったので、多くが同じ受け止め方をしているものの、改めて触れてみる。 1月13日の党大会での挨拶。 菅首相(改造内閣の目的について)「一部に言われているように問責が出されたからだとかではありません。今申し上げたような日本の改革を推し進めるために、そのためにどういう体制を作るのが最も強力な体制になるかの一点で、新たな体制を作って参りたいと考えています。内閣の改造に加えそれに伴う党人事の変更も行いたいと思いますので、ぜひとも新たな体制については私、代表にご一任をお願いしたい」 昨1月14日の首相記者会見。 記者「北海道新聞の山下です。 総理は昨日の民主党大会で、今回の内閣改造は問責を出されたからではないとおっしゃいました。昨年9月に改造したばかりの有言実行内閣をたった4か月で変えるのは非常にわかりにくいと思います。問責がなくても仙谷官房長官を枝野さんに交代させるつもりだったのでしょうか。また、これまで法的根拠の問題というのがありましたけれども、今回の人事が、閣僚が問責されれば辞任するという慣例を作ることにつながらないでしょうか。」 菅首相「先ほど申し上げましたように、この内閣の改造と党の体制は、これは大会でも申し上げましたが、民主党の危機を超えるためではなくて、日本の危機を超えるためという観点から行ったもの、あるいは行おうとしているものであります。その理由については、今、申し上げたように、今、日本が抱えている危機の大きな課題を超える上で、例えば与謝野さんの参加といったものも必要だと考えたわけであります。 同時に党の方のいろいろな活動も更に大きくしていかなければなりません。例えばシンクタンク、あるいはいろいろな『新しい公共』と呼ばれるようなNPOグループとの連携。そうしたことは内閣だけではなかなかできません。こういう活動に大きく幅を広げていく上で、仙谷さんは大変有能な力を持っておられると思っております。そういった意味で、全体のことを考えた中で、日本の危機を超えていく上で、最強の体制をつくる。そういう考えで推し進めたものであります。 また、何か一部のグループでやったのではないかという趣旨のことを言われますが、それは全く当たりません。9月の代表選挙で私が党員サポーター、全地方議員、全国会議員に申し上げたわけです。クリーンでオープンな政治をやりたい。そして、私がその皆さんによって代表に選ばれたわけです。ですから、その公約を実現することに協力をしていただける方であれば、それはだれでも全員参加でやりましょう。例えばオバマ大統領が誕生すれば、オバマ大統領の公約を実現する上で協力する人が集まっていくのは当然であります。そういった意味で、私の代表選の公約あるいはそうした考え方を中心にして、党がまとまって、この日本の危機に飛び込んでいく。そういう立場でこの改造や党人事についての強化を行う、あるいは行おうといたしております」 党大会挨拶では直接的な言い回しで問責改造内閣ではないと否定しているが、記者会見では直接的な言い回しでの否定の形は取らずに、「民主党の危機を超えるためではなくて、日本の危機を超えるためという観点から」の改造内閣だと党大会挨拶と同様に体裁のいいことを言っている。 なぜ体裁のいいことなのかと言うと、民主党の危機を乗り越えずに日本の危機を乗り超えることは不可能だからだ。日本の危機の克服には時間がかかる。その間に民主党政権がポシャッたなら、当然日本の危機克服の担当者から外れることになる。 例えば苦戦が予想されている春の統一地方選挙で全国的に敗北したなら、菅首相の責任問題が浮上する。例えどうにかこうにか首をつなげることに成功したとしても、求心力の低下を極端に招くことになって、ただでさえない指導力を全く失うこととなり、日本の危機の克服どころではなくなる。 維持できるのは菅首相の口先だけの強がりのみであろう。いわば日本の危機の克服は政権担当政党である民主党の危機克服を前提としていると言うことである。足許を固めずに何ができると言うのだろう。体裁のいいことを言うだけでは何も克服できないことになる。 菅首相は西岡参議院議長と会談したりして仙谷続投をあれこれ模索した。だが、逆に西岡参議院議長から引導を渡されて、交代に踏み切った。問責改造内閣以外の何ものでもない。例え問責決議を受けたら閣僚辞任という慣例をつくることになったとしても、「問責を受けて交代させる機会を把えてより強力な内閣をつくろうとしたのです」と正直に答えたなら、国民から受ける印象もよくなるに違いない。なぜなら、菅首相がどう言い繕おうとも、誰の目にも問責をキッカケとした改造内閣なのは明らかだからだ。それを問責が理由ではないと言えば言う程、嘲笑われることになる。こういったことに気づかないほど、菅首相は合理的判断能力を欠いている。 春の統一地方選挙に備えてだろう、6種類のポスターを1月28日から全国一斉に張り出すそうだ。《民主、菅首相抜きの新ポスター 重点政策テーマに6種》(47NEWS/2011/01/13 13:49 【共同通信】) 地方分権、社会保障、子育て支援、雇用・成長戦略、農業、税金の無駄遣い一掃等の政策テーマを掲げ、2011年度予算への反映や事業仕分けなどの実績を訴える内容のポスターだそうだが、記事題名にもあるように菅首相の顔写真抜きとなっているという。 民主党政治を主導するリーダーの顔が写っていないポスターとは菅首相の不人気を先取りした措置だろうが、党大会挨拶や記者会見での発言の強気とは裏腹の弱腰(柳腰?)な姿勢は何とも情けない。一国のリーダーがすべきことだろうか。 党大会挨拶では、「私はこの政権交代は大きな意味で民主党が進めてきたことは間違っていなかったという自信を持って申し上げることができます」と堂々の宣言を行っている。ここには言っていることとやっていることの矛盾がる。 では、消費税増税時期を尋ねた問題の箇所を見てみる。 記者「産経新聞の阿比留と申しますが、今回の改造で与謝野さんが経済財政担当相に入りまして、藤井さんが官房副長官になられました。消費税率上げに向けた布陣が敷かれたとも言えると思います。 ただ、民主党は平成21年の衆院選マニフェストで、行政の無駄遣い削減や、埋蔵金活用で16.8兆円の財源が生み出せると言いました。そして、それを信じて多くの有権者が政権交代を選んだ経緯もあります。総理も昨年7月の参院選前に、消費税率を上げる時期は、次の総選挙で国民の了解があった段階だと明言されております。 民主党は、今回、マニフェストの見直しを表明しましたけれども、そうであるならば、ここは衆院解散でもう一度信を問うのが筋ではないでしょうか」 菅首相「ただいまの質問について、私は非常に誤解を生むような質問だと申し上げざるを得ません。私たちが申し上げているのは、今の社会保障制度がこのまま維持できるのか、あるいは更に充実することができるのか、そのことをしっかりと議論しよう、そのときに合わせて当然ながら維持していくための財源の在り方、現在のままで十分なのかどうなのかということを議論しようとしているんです。それを、何か消費税引上げのための議論、そういうふうに決めつけて、すり替えて質問されるのは、私はフェアではないと思っております。 先だっての記者会見のときにも申し上げたように、例えば現在の消費税を国税分については、高齢者の医療・介護・年金に振り向けるという、そうした税制の基本的考え方が平成11年に決まっておりますけれども、平成11年においては、約7兆円が消費税の国税分でありました。国の歳入分でありました。必要な費用は約8兆5,000億程度でありました。ですから、確かに高齢者の医療・介護・年金について、消費税の国税分でほぼ賄えてきたわけですが、平成22年においては、収入は7兆円が変わらないのに対して17兆円の支出を既にしているわけです。では、その差額の10兆円はどうしているかと言えば、それは実質的には赤字国債で、借金で埋めているわけであります。 こういう状態が持続可能なのかという議論を社会保障の議論としてしっかりしよう。そういうふうに申し上げているときに、社会保障の社の字も言わないで、何か消費税の議論をしようとしているように言われるのは、私は大きく国民の皆さんに間違ったメッセージを与えると思いますので、あえてこのことを申し上げ、お答えとさせていただきます。」 菅首相はこの記者会見の冒頭発言で次のように述べている。 菅首相「特に1月4日の記者会見で私は、平成の開国を行わなければならない、また、最小不幸社会を目指したい、不条理な政治を正していきたい、この3つの理念を申し上げました。そしてこれを更に具体的に申し上げれば、今、大きな課題としてあるのは、これから安心できる社会保障制度、これは制度の在り方と同時に持続可能なその財源をいかにしていくのか。この議論が必要であります」… 持続可能な社会保障構築に向けた財源確保の議論とは消費税増税を主として行う財源確保に狙いをつけた議論であろう。いわば消費税増税を前提とした社会保障の持続可能性の確保である。 それとも持続可能な社会保障の担保に消費税以外の財源が存在するというのだろうか。あるなら、菅首相のことだから、得意になって言いふらすだろう。ないから、言えない。ないということなら、消費税増税を前提としてのみ成り立たたせ可能な社会保障議論となる。 とすると、持続可能な社会保障の議論とは消費税増税の議論そのものだと言っても過言ではない。持続可能な社会保障の議論と言うことで、選挙や支持率への悪影響を考えて、消費税増税に煙幕を張っているに過ぎない。 菅首相は2010年参院選マニフェスト発表記者会見で次のように言っている。 菅首相「強い財政、強い社会保障をつくる、こういう道筋に持っていくために、消費税について、これまでも議論を長くタブー視する傾向が、政治の社会でありましたが、ここでは思い切ってですね、このマニフェスト、今申し上げたような形で、書かせていただいたところであります」… ここではっきりと消費税増税議論は「強い財政、強い社会保障をつくる、こういう道筋に持っていくため」だと、その目的を明言しているのである。その上で政権与党のリーダーでありながら、政策をリードするのではなく、増税率を野党「自民党の10%を参考にする」とその数字の根拠を示しもせずに安易に相乗りした姿勢が批判を受け、菅首相が愚かしくも「天の配剤」だと言っている参院選大敗を招き寄せた。 菅首相が自ら言っていたようにまさしく持続可能な社会保障の議論とは消費税増税の議論以外の何ものでもない。このことは社会保障議論と消費税議論とは一体を成していると言うこともできる。消費税増税の前提なくして、持続可能な社会保障は存在しない。 大体が記者の質問に答えて言った「平成11年においては、約7兆円が消費税の国税分で」で、「必要な費用は約8兆5,000億程度」、それが「平成22年においては、収入は7兆円が変わらないのに対して17兆円の支出」云々自体が既に社会保障と消費税を一体とさせた発言となっている。 自身が一体の発言をしていながら、「何か消費税引上げのための議論、そういうふうに決めつけて、すり替えて質問されるのは、私はフェアではないと思っております」などと言うのは、「すり替え」でも何でもなく、悪質・不当な言いがかりとなる。 また、「社会保障の社の字も言わないで、何か消費税の議論をしようとしているように言われるのは、私は大きく国民の皆さんに間違ったメッセージを与える」にしても、社会保障議論と消費税議論が一体である以上、例え「社会保障の社の字も言わな」くても、消費税増税議論を指しているのであって、決して「大きく国民の皆さんに間違ったメッセージを与える」と言うことにはならない。 逆に「持続可能な社会保障」議論の名の元、消費税増税議論をカモフラージュすることの方が本質的には国民に対する「間違ったメッセージを与え」、菅首相の方こそが誤解を生む、フェアでない態度を取っていると言える。 菅首相は昨年9月の代表選前に当選1回生新人議員と意見交換会を行い、8月24日午前の2回目の19人との会合で次のように自身をアピールしている。 菅首相「今までの古い体制や官僚の省益を優先する仕組みを壊す力が、自分にとって一番強いメッセージだ」 菅首相「おかしいところをおかしいと思って立ち向かう姿勢と、物事を作り替える上で必要になる壊すことに対しては、自分は相当力を持っている」 持続可能な社会保障議論にしても、この議論と一体をなす消費税増税議論にしても、従来の社会保障制度、従来の消費税を「壊」して、新たに「物事を作り替える」作業であり、そういったことに対して「自分は相当力を持っている」と言った。 これが口先だけの言葉でないなら、消費税増税による財源確保が持続可能な社会保障に必要だと、具体的内容と共に国民に説明して事に当たるべきだろう。 だが、他の数々の発言同様に口先だけの言葉となっている。 言っていることとやることがこうまでも違う首相は珍しいだけで片付けることはできない。2010年参院選マニフェスト発表記者会見でギリシャの危機まで持ち出して 強い財政と強い社会保障をつくるには消費税議論が必要だと言っていながら、消費税発言が原因となって参院選を大敗すると、それ以降そのことに触れずに先延ばしする態度のブレを見せたように、何かの障害が生じた場合、再び態度のブレを見せない保証はない。特に指導力なし、責任回避意識の強い菅首相に限って言うと、その危険性が高い。 大根首相の大根政治を見せつけられること程、国民にとっての悲劇はない。大根首相は早々に舞台から退場して貰うに限る。 |
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