■真の後継はスキャンイーグルか
OH-6D観測ヘリコプター、その後継機を任務に限ってみてゆきますと無人機が思い当り、意外にもそれは取得費用でも近いものでした。

防衛装備品、1990年代には国産装備が海外製装備と比較して割高である事が無駄であるように喧伝されていた時代があり、実は一転した後の2000年代においても政権与党となった民主党連立政権が89式小銃でなくともカラシニコフならば三千円で買えるらしい、という私が無可動銃を販売したくなるような誤解が政府参考人により示されていた事を思い出す。

OH-6D観測ヘリコプター、その後継機は当初OH-1観測ヘリコプターの大量生産により置き換えられる予定でしたので、この高価なOH-1の取得費用を念頭に物事を考えてしまいましたが、偵察専用機として各国が開発したヘリコプター、開発中止となったRAH-66や偵察も任務というPAH-2と比較するならば、OH-1さえ安価でした。そして特殊装備だ。

MQ-8無人ヘリコプター、一時期はこの無人機が消去法での現実的なOH-1に代わるOH-6Dの後継機となり得るのではないか、とも考えていたのですが、OH-6D観測ヘリコプターの取得費用を冷静に考えるならば、むしろMQ-8の取得費用はOH-6Dよりも寧ろAH-1S対戦車ヘリコプターやOH-1観測ヘリコプターに近い水準であった事に気付かされるのです。

BK-117、別に適当な機種が長期的に運用継続性を受け入れえてライセンス生産を行える機種が在ればそれでよいのですが、負傷者搬送や情報搬送といういみの新しい区分として採用できれば、自衛隊の防衛出動以外での任務に大きな縦深を付与する事が出来ます。手駒が増える事となりますし、その任務は防衛出動においても遊兵化しないという意味を含め。

災害時には防衛出動と異なり地震や津波は、火山灰を除き地対空ミサイルや電子妨害を仕掛ける事はありません。すくなくとも大規模災害時にいの一番に離陸し任務に当たる航空機、OH-6Dが災害時に担った任務を災害時に後継となりUH-1Hが有事の際に担う空中機動以外の任務を有事の際に、それぞれ対応することは出来ないか、こう考えてしまいます。

OH-6観測ヘリコプターの後継となる機材は陸上自衛隊に新たに配備が開始されているスキャンイーグル無人偵察機でしょう。本機は機体本体も1t半トラックに車載可能であると共に4機を1セットとし、地上管制装置とともにシステムを構成しています。滞空時間が非常に長くOH-6よりも長時間、観測任務に当たると共に画像情報を共有可能となります。

スキャンイーグルは軽量であるためにその能力が外見からはわかりにくいが、1セットの取得費用は20億円といわれ、単純計算であるがOH-6D観測ヘリコプター4機よりも割高となっている。しかし、OH-1観測ヘリコプターが24億円により取得されていたことを考えるならば、現実的に数をそろえることが出来る選択肢とも、理解できるかもしれません。

OH-1観測ヘリコプター、極めて高性能であり、特に開発当時に顕在化していました敵攻撃ヘリコプターからの攻撃にOH-1は空対空ミサイルと高度な運動性能を有しており、脅威を撃退することが可能でした。光学監視装置は高度であり、能力向上計画としてデータリンク装置の開発も、実機での評価試験まで進められていたのですがこれは高価すぎました。

OH-6Dが安価過ぎたのではないか、1機3億円程度で取得されていたOH-6Dについてデータ伝送能力はもともと想定されておらず、主たる観測手段は双眼鏡というもの、暗視装置対応操縦席の採用により夜間飛行は可能ではありましたが、その運用そのものが旧式であることは否めません。この点で偵察と観測に関してはスキャンイーグルが有用でしょう。

しかし、OH-6Dについてはスキャンイーグルでは不可能な任務領域があることも忘れてはなりません、それは軽輸送任務や連絡飛行任務です。スキャンイーグルは人員を輸送する事を想定していません、この点でOH-6Dとともに師団や旅団飛行隊へ配備されているUH-1J多用途ヘリコプター、続くUH-2多用途ヘリコプターが代替することとなります。

スキャンイーグルは低出力のエンジンにより駆動するため、結果論ですが赤外線放出量が小さく、携帯地対空ミサイルなど第一線での脅威に対しては意外な生存性を有しています。もっとも、レーダー反射面積RCSは大きく、戦域防空ミサイルに対しては非常に脆弱であり、ドローンの元々の語原が対空火器の標的機であったことを思い出してしまいますね。

ただ、高度な野戦防空システムの前では、情報収集の手段を生存性と共に考えるには限界があり、いわば21世紀の、というよりも2020年代の陸上戦闘様相を考えますと、センサーが無事であれば換装できる場合も多いのですから、多少高価であると共に一時的な喪失と場合によっては完全喪失、この不確定要素も割切って考えるべきなのかもしれません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
OH-6D観測ヘリコプター、その後継機を任務に限ってみてゆきますと無人機が思い当り、意外にもそれは取得費用でも近いものでした。

防衛装備品、1990年代には国産装備が海外製装備と比較して割高である事が無駄であるように喧伝されていた時代があり、実は一転した後の2000年代においても政権与党となった民主党連立政権が89式小銃でなくともカラシニコフならば三千円で買えるらしい、という私が無可動銃を販売したくなるような誤解が政府参考人により示されていた事を思い出す。

OH-6D観測ヘリコプター、その後継機は当初OH-1観測ヘリコプターの大量生産により置き換えられる予定でしたので、この高価なOH-1の取得費用を念頭に物事を考えてしまいましたが、偵察専用機として各国が開発したヘリコプター、開発中止となったRAH-66や偵察も任務というPAH-2と比較するならば、OH-1さえ安価でした。そして特殊装備だ。

MQ-8無人ヘリコプター、一時期はこの無人機が消去法での現実的なOH-1に代わるOH-6Dの後継機となり得るのではないか、とも考えていたのですが、OH-6D観測ヘリコプターの取得費用を冷静に考えるならば、むしろMQ-8の取得費用はOH-6Dよりも寧ろAH-1S対戦車ヘリコプターやOH-1観測ヘリコプターに近い水準であった事に気付かされるのです。

BK-117、別に適当な機種が長期的に運用継続性を受け入れえてライセンス生産を行える機種が在ればそれでよいのですが、負傷者搬送や情報搬送といういみの新しい区分として採用できれば、自衛隊の防衛出動以外での任務に大きな縦深を付与する事が出来ます。手駒が増える事となりますし、その任務は防衛出動においても遊兵化しないという意味を含め。

災害時には防衛出動と異なり地震や津波は、火山灰を除き地対空ミサイルや電子妨害を仕掛ける事はありません。すくなくとも大規模災害時にいの一番に離陸し任務に当たる航空機、OH-6Dが災害時に担った任務を災害時に後継となりUH-1Hが有事の際に担う空中機動以外の任務を有事の際に、それぞれ対応することは出来ないか、こう考えてしまいます。

OH-6観測ヘリコプターの後継となる機材は陸上自衛隊に新たに配備が開始されているスキャンイーグル無人偵察機でしょう。本機は機体本体も1t半トラックに車載可能であると共に4機を1セットとし、地上管制装置とともにシステムを構成しています。滞空時間が非常に長くOH-6よりも長時間、観測任務に当たると共に画像情報を共有可能となります。

スキャンイーグルは軽量であるためにその能力が外見からはわかりにくいが、1セットの取得費用は20億円といわれ、単純計算であるがOH-6D観測ヘリコプター4機よりも割高となっている。しかし、OH-1観測ヘリコプターが24億円により取得されていたことを考えるならば、現実的に数をそろえることが出来る選択肢とも、理解できるかもしれません。

OH-1観測ヘリコプター、極めて高性能であり、特に開発当時に顕在化していました敵攻撃ヘリコプターからの攻撃にOH-1は空対空ミサイルと高度な運動性能を有しており、脅威を撃退することが可能でした。光学監視装置は高度であり、能力向上計画としてデータリンク装置の開発も、実機での評価試験まで進められていたのですがこれは高価すぎました。

OH-6Dが安価過ぎたのではないか、1機3億円程度で取得されていたOH-6Dについてデータ伝送能力はもともと想定されておらず、主たる観測手段は双眼鏡というもの、暗視装置対応操縦席の採用により夜間飛行は可能ではありましたが、その運用そのものが旧式であることは否めません。この点で偵察と観測に関してはスキャンイーグルが有用でしょう。

しかし、OH-6Dについてはスキャンイーグルでは不可能な任務領域があることも忘れてはなりません、それは軽輸送任務や連絡飛行任務です。スキャンイーグルは人員を輸送する事を想定していません、この点でOH-6Dとともに師団や旅団飛行隊へ配備されているUH-1J多用途ヘリコプター、続くUH-2多用途ヘリコプターが代替することとなります。

スキャンイーグルは低出力のエンジンにより駆動するため、結果論ですが赤外線放出量が小さく、携帯地対空ミサイルなど第一線での脅威に対しては意外な生存性を有しています。もっとも、レーダー反射面積RCSは大きく、戦域防空ミサイルに対しては非常に脆弱であり、ドローンの元々の語原が対空火器の標的機であったことを思い出してしまいますね。

ただ、高度な野戦防空システムの前では、情報収集の手段を生存性と共に考えるには限界があり、いわば21世紀の、というよりも2020年代の陸上戦闘様相を考えますと、センサーが無事であれば換装できる場合も多いのですから、多少高価であると共に一時的な喪失と場合によっては完全喪失、この不確定要素も割切って考えるべきなのかもしれません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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