北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

令和四年度七月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2022.07.23-2022.07.24)

2022-07-22 20:22:53 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 第七の波が本番というところですが皆様いかがお過ごしでしょうか、行事予定ですがこうした厳しい状況でも自衛隊関連行事は検温実施のうえで執り行われます。

 今週末の自衛隊関連行事は、ヘリコプター搭載護衛艦ひゅうが八戸港一般公開と海上自衛隊護衛艦いなづま青森新港中央埠頭一般公開、航空自衛隊八雲分屯基地開庁記念行事等が予定されています。この他に事前応募が必要な行事には北部方面航空隊創隊記念丘珠駐屯地創立69周年記念行事等も執り行われますが、こちらの応募期間は既に終了しています。

 いなづま青森新港中央埠頭一般公開、いなづま、は護衛艦むらさめ型で満載排水量6200tの汎用護衛艦です、受付時間は23日が午前の部0900時から1130時までで午後の部が1300時から1600時まで、そして日曜日24日にも一般公開は行われますが午前の部のみとなっています、なお、受付の際に検温があり37度以上の体温の方は乗艦ができないとのこと。

 ひゅうが一般公開in八戸港、23日土曜日の午後に予定されています、一般公開の時間あ1230時から1530時まで、会場は八戸港八太郎4号埠頭P岸壁、八戸航空基地の海側に在ります県道19号線を住吉工業と三菱製紙の中間の信号から海側へ。こちらも検温の際に37度以上の体温の方は乗艦する事は出来ないといい、土曜日のみですのでご注意ください。

 ひゅうが一般公開では大湊音楽隊による演奏の他に陸上自衛隊のUH-1J多用途ヘリコプター展示も行われます。この他、第63回日立港まつりに際し予定されていました訓練支援艦てんりゅう一般公開は、諸般の事情から中止となています。なお、日立市によれはみなと祭りそのものを中止にしたわけではないとのことで、山車巡行や花火大会が行われます。

 八雲分屯基地創立45周年記念行事、7月23日に予定されています。八雲分屯基地は三沢基地の分屯基地でペトリオットミサイルを運用する第20高射隊と第23高射隊が展開しています、そして北海道の自衛隊施設という事で有事の際には千歳基地や三沢基地を補完する施設、八雲飛行場が置かれていまして、1800mの舗装滑走路が維持されています。

 八雲飛行場は1995年の函館空港全日空ジャンボ機ハイジャック事件では警視庁SATを航空自衛隊がC-1輸送機により空輸支援した際に活用されました。飛行場がある関係で、飛行展示も予定されていまして、C-130輸送機やU-125救難機とUH-60救難ヘリコプターが飛行するとのこと。日程は23日1300時開場、早朝に行くと半日待つのでご注意ください。

 第七波となりましたCOVID-19,感染拡大がここ十数日間という状況ですが最初は減少幅が増加に転じて漣のような微増から一挙に大波ではなく三角波の直撃というように爆発的に増大したという概況です。感染対策は、ワクチン接種と共にマスク着用の可能な範囲内での実施、あとは飲食店での啓発ポスターとパーテーション、これでは防げない拡大という。

 行動制限としてまん延防止等重点措置や緊急事態宣言に言及する自治体はまだありませんが、現状のまま推移した場合、医療崩壊とならないのか。特に中等症2の酸素吸入器がなければ呼吸が難しい状況では自宅療養に限界があり、入院なんて大袈裟、というような一言では済ませられない状況となっています。特に現状では沖縄県の感染拡大が深刻です。

 沖縄県が医療逼迫で不要不急の外出自粛など行動制限要請へ、こうした見出しがNHKなどで21日、示され驚かされました。沖縄県の玉城知事によれば緊急事態宣言やまん延防止等重点措置は考えていないとしていますが、行動制限要請という独自の施策を示し、そのうえで医療非常事態宣言を発令することとなりました。いま沖縄では何が起こっているか。

 医療非常事態宣言、沖縄県では21日に玉城知事を本部長とする対策本部会議を開き、不要不急の外出自粛や会食時の人数と時間の制限など、県民に行動制限を要請する事となり、重ねて1000名以上参加のイベント開催に際しては、感染対策計画を県に提出、またアルコール提供を伴う行事は開催時期変更の検討を求めるなど、拘束力はない要請を発しました。

 行動制限要請は7月22日から8月14日、そして医療非常事態宣言では、救急外来への軽症や検査目的での受診を控えるよう要請することとなっています。一方、今回の要請に関して沖縄県対策本部会議の感染症専門家からは不十分との反論が在り、より強い対策を求める意見が相次いでいたともNHK等が報じています。これが感染状況の現実なのですね。

 訓練支援艦てんりゅう一般公開中止、感染拡大がこのまま進みますと様々な自衛隊関連行事にも影響が及ぶのでしょうが、それ以前に人命にかかわる事となります。今一度感染対策というもの、単に啓発ポスターで安全と考えるのではなく、ワクチン普及前の安全確保を念頭に行動するならば、即ち慎重さによってのみ予防できる原点に立ち返る時でしょう。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・7月23日:八雲分屯基地創立45周年記念行事・・・https://www.mod.go.jp/asdf/yakumo/butaishoukai/index.html
・7月23日7月24日:いなづま青森新港中央埠頭一般公開・・・https://www.mod.go.jp/pco/aomori/
・7月23日:ひゅうが一般公開in八戸港・・・https://www.mod.go.jp/pco/aomori/

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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ハイマース/HIMARSを駆使するウクライナ軍-ロシア軍は何故12両のHIMARSに苦戦を強いられているのか

2022-07-22 07:02:37 | 防衛・安全保障
■臨時情報-ウクライナ情勢
 HIMARS、ハイマースと読むのですが高機動ロケット砲システムの略称というべき装備がの名いま国際報道で幾度も繰り返されています。

 ウクライナ軍のHIMARSが威力を発揮しています、アメリカから供与されたHIMARSは当初4両でしたが、現在12両、間もなく更に4両が追加、16両が運用される。ウクライナ軍が繰り返し供与を要求していた装備で、トラックにMLRS用弾薬の発射装置を搭載したもの、トラックのキャビン部分には装甲が装着され機動力と一定の防御力があります。

 12両ではありますが、ロシア軍に猛威を振るっており、RTRなどは民間人を狙う非人道的なという論調で批判しロシア軍が最優先目標として狙っているのだと繰り返してていますが、衛星画像等による戦果確認では弾薬集積所や橋梁を正確に破壊している、ウクライナ軍によればロシア軍指揮所なども正確に破壊しているという、情勢を一変させた兵器です。

 ロケット砲というとトラックから大量にロケット弾を発射するものですから、HIMARSを12両といわれても、ロシア軍はもっとロケット砲の数を持っている、こう思われるかもしれませんが、現実を見ますと、HIMARSとMLRSはカテゴリの面ではロケット砲に区分するほかないものの、性能が別物であり運用も別物となってる、こんなことがいえるのです。

 MLRSとHIMARS、この装備が従来のロケット弾と根本的に異なる点は、本来ロケット弾は命中精度を度外視した面制圧火器、つまり命中するかどうかはわからないから大量のロケット弾を発射し一面を火の海にするという頭の悪い運用を脱却した点で、特に現在ウクライナではGMLRS,つまりGPS誘導ロケット弾が用いられている点でそれが顕著です。

 HIMARSが初めて運用されたのは2010年2月のアフガニスタンヘルマンド州における治安作戦ですが、この時はロケット弾2発を使用し正確に武装勢力指揮官宅を破壊しています、ロケット弾は数を撃って威力を発揮するもの故に2発というのは常識外でしたし、その2発で命中するというのも、当時としては常識外といえます、まさに新世代の装備だ。

 GPS誘導ロケット弾は、目標の座標を入力すると命中精度は誤差1mの範囲で命中します、ウクライナ軍はHIMARSによりロシア軍指揮所や兵站拠点や橋梁などを正確に破壊しているのはGPS誘導である為で、しかもGMLRSロケット弾は射程が80km、1両でHIMARSは6発装填できますので、突如飛来し正確に目標を破壊する、ロシア軍には悪夢でしょう。

 ただ、現在のHIMARSには弱点もあります、ロケット弾はGPS誘導されますが発射されますと基本的に上に上昇します、これが対砲レーダ装置、つまり砲弾を捕捉し発射位置を標定する専用のレーダー、発射するとまだMLRSには巡航ミサイルの様に超低空を飛翔する弾薬は開発段階ですので、発見されやすいという難点がある、無敵ではないのですね。

 HIMARSについて、ロシア軍の低い対砲兵能力によりウクライナ軍のHIMARSは長射程と高精度を最大限発揮できる段階にあります、ただ、発射から45秒以内に標定し反撃の砲弾を叩き込めるまでロシア軍の精度が高まった場合や、無人機を多数装備し常時ウクライナ軍の電子戦環境下で運用できるようになれば、HIMARSに限界が突き付けられる可能性は、無い訳ではありません。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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